Burning Pavilion Part3

日常のもろもろ

KIRINJI feat 小田朋美 from CRCK/LCKS

2022-10-25 22:54:31 | キリンジ
2022年10月17日、18日に渋谷のクラブクアトロで行われたKIRINJIのワンマンライブ、これはかなりエポックメイキングな出来事だったので、久々に感想書きます。

私は2日目を配信で見ました。
正直配信で4000円は決して安くはないが、妻と2人で見るので1人あたり2000円と考えることはできる。でもこれまで見たceroとかCRCK/LCKSは3000円台だし、配信で払えるお手頃な額はそのくらいと思っていた。なのでこれまで4000円払わなければならないKIRINJIは我慢してきた。

KIRINJIのヘビーリスナーである私でさえ受け入れがたいこの価格、しかし今回は高いと思いつつも、CRCK/LCKS、ceroで活躍中の天才・小田朋美さんがサポートミュージシャンとして参加されるとあっては見逃すわけにはいきますまい。

小田朋美さんを聴くきっかけとなったのは、他ならぬKIRINJIの堀込高樹がCRCK/LCKSを絶賛していたからである。

KIRINJIが2019年に発表したアルバムcherishが私にしてはあまりに飽きずに1年近く聴いていたことに気づいたある日、ふと堀込高樹って何を聴いてるんだろうと思った。
2013年に6人KIRINJIになって以降、明らかにサウンドが変わったのがこのアルバムの前作で、更にその方向性を深化したのがcherishだったからである。

検索するとズバリ、高樹おすすめのアーティスト3組が出てきた。そのうちの一つが小田朋美さんが所属するCRCK/LCKS(通称クラクラ)
その2020年はまさに私にとってCRCK/LCKSの年だった。小田さんが参加しているFINAL SPANK HAPPYからcero、DC/PRGまで聴きまくった。
それ以降、今も聴いていてまだ飽きそうもない。

その間KIRINJIはそっちのけだったわけですが(笑)、楠均が穴あきシンバルを使い始めたり、高樹は6人KIRINJIを解体したり(最後は4人でしたが)、クラクラの石若駿や、ceroのサポートもやっている角銅真実を招いたり、アー写の撮影をクラクラのカメラマンに頼んだり、極め付けは「再会」の歌詞に不自然に出てくる「クラクラ」。
どうも小田さんに辿り着こうとしているようにしか見えなかったのですが、その通りでした(笑)。

しかし、このライブは想像以上であった。
小田さんはサポートメンバーというよりも、クラクラのフロントマンとして高樹と共演しているという表現が近く、上記の経緯からも私にとって嬉しく感慨深いものがあった。KIRINJIとクラクラの両方のファンなら確実に楽しめただろうし、小田さんを知らずに初めて観た人は驚きと共に新たなKIRINJIを観せてくれたことに大歓迎であろう。KIRINJI feat 小田朋美 from CRCK/LCKSという表現がいいところだと思う。両者の相性はまさにバッチリ。

cherish収録曲が小田さんによって歌われる光景は、この3年の私の音楽生活を充実したものにしてくれたことを更に上書きしてくれた、素晴らしい体験だ。
結構メインで歌っていたのが嬉しい。都市鉱山とTHE GREAT JOURNEYもノリノリ。

一曲目に久々に「だれかさんとだれかさん」を聴いたが、2013年に6人KIRINJIをワクワク感をもって受け入れたことを思い出した。なんならまた新しくKIRINJIが生まれ変わった感じがありました。
是非またこのメンバーのKIRINJIを見たい。できれば札幌に来て欲しい。

セットリスト
1.だれかさんとだれかさんが
2.非ゼロ和ゲーム
3.新緑の巨人
4.killer tune kills me (vo. 小田朋美)
5.タンデム・ラナウェイ
6.薄明
7.Almond Eyes
8.silver girl
9.僕の心のありったけ
10.ブロッコロロマネスコ
11.雲吞ガール
12.「あの娘は誰?」とか言わせたい(vo.小田朋美&堀込高樹)
13.Golden Harvest
14.都市鉱山
15.The Great Journey
16.Rainy Runway

en1.再会
en2.悪玉
en3.時間がない




ダウンロードオンリー

2007-05-30 21:48:25 | キリンジ


キリンジが久々に曲を発表する。といっても現時点の最新作が昨年の秋発表なので、そんなに間が開いているわけでもないが、やけに昔な感じがし、なんか飢えてたところだ。

今度のシングルはインターネット限定だそうだ。
レコード会社移籍してからそういうのが多いが、キリンジの場合たった2曲に1,000円と数百円を費やしても、アルバムで同じようなバージョンを聴かされる事が多いので(細かい相違は勘弁して下さい)、いいかもしれない。好きなものはコンプリートで集めたい質だったが、そうでもなくなったこともある(ビートルズ関連は別…)。

タイトルが「君のことだよ」。う~む、なんだか名曲臭がプンプンするではないか。
作詞 堀込泰行、作曲 堀込高樹というパターンも好きな感じだ。具体的にこの組み合わせの曲を挙げよといわれればパッと思い出せないが。

来年のデビュー10周年を記念したプレ企画として、毎月25日に配信限定シングルをリリースするのだという。一体何ヶ月続くのか?。
クライマックスを10周年にぶつけるとすると、来年まで食い込むってことかな?。
配信開始に先がけて6月6日に更新されるi-RADIO「キキ キリンジ vol.81」で初オンエアされるとのことです。

久々のキリンジニュースにワクワクしてます。




鈴木亜美 joins キリンジ

2007-03-21 01:07:32 | キリンジ
と聞いて、鈴木亜美がキリンジに参加!?。と、思う人はいるわけないわな。

鈴木亜美が今はやりのコラボレーションを行う、joinsシリーズで、キリンジとのコラボシングルが発売され、ほとんど間をおかずアルバムも出たので、アルバムの方を買った。タイトルはCONNETTA。2種類のDVDが付いたのと、フォトブック付きのものと、計3種も発売されていた。タワレコにさえ全種類置いてなかったのはビックリだったが。
兄(堀込高樹)作詞、弟(堀込泰行)作曲、という意外なパターン。と言っても最近は多いかな。

兄にしては普通というか、そりゃ鈴木亜美が歌うことを念頭に置いているので、いつもの変態チックなラブソングやひき逃げの歌なんかは歌わせられるはずがないが、兄が鈴木亜美が歌うことを想像しながら歌詞を作りそれを歌わせるという行為自体が変態チックに思えてきた。
このアーティスト写真もなんかすごいんだよな。ミスマッチ以外の何物でもない…。



曲自体はキリンジ王道のバラードでクオリティはかなり高いです。鈴木亜美がキリンジサウンドにこんなに合うとは意外。
他にもカジヒデキ、SCOOBIE DO、元オリジナルラブの木原龍太郎やバッファロー・ドーターまでもが参加している。そして大塚愛までも…。




傑作 DODECAGON

2006-10-29 18:49:02 | キリンジ
10/24の日記でも書きましたが、キリンジのニューアルバム「DODECAGON」の良さを改めて。
アルバム全体素晴らしいです。

いい曲が多い。名曲とか代表曲と呼べそうな曲が入っているので安心して人に勧められる。
冒頭のGolden harvestはやはり凄い曲。曲聴いて死ぬ、と思ったのは初めてだ(笑)、イヤ、ほんとにショック死するかと思った。魂を持って行かれそうになる。2曲目の自棄っぱちオプティミスト、これも流れるような自然な展開が心地よい。いい曲の見本。前回の感想ではスティーリー・ダンと書いたが、スティービー・ワンダー好きな人もこれはいけるでしょう。
それと、Love is on line。これはスタンダードナンバーに要求されるわかりやすさとそれを超えるひねりのきいた超名曲。21世紀のスタンダード。キリンジの名曲Drifterと系統が近いがこっちもかなり好きだ。
久々に何度も聴けるアルバムが出たと思う。

同日発売されたサディスティック・ミカ・バンドの新譜も購入。こちらはまぁまぁって感じか。まだ1回しか聴いてません。バンドのノリは良い。




DODECAGON by Kirinji

2006-10-26 23:55:01 | キリンジ

本日キリンジのニューアルバム、DODECAGONを入手しました!!!!!!!!!!!!

オリジナルアルバムとしては実に3年ぶり。2003年のFor Beautiful Human Life以来。
04年に前年の武道館ライブCD・DVD(東芝)とベスト盤(ワーナー)、新曲のシングル2枚が出た後に東芝EMIから突如移籍。東芝のプロモーションはなかなか力が入っており、CCCDも回避するなど、キリンジ愛に溢れたスタッフが担当していたと思われ、シングルも力作だったのでアルバムも期待できた。それだけに、移籍はショッキングだった。あの移籍で明らかにブレイク時期を外した。いまだに悔やまれる

あの後のツアーがまた良かったんだ・・・あの内容で武道館やればよいものをライブハウス回って終わったんだよな~。あの頃のキリンジはどうも不可解だ。

その後、コロムビアへ移籍。アルバム制作かと思いきや、なんと泰行のソロが発表された。ほどなく高樹ソロも発表。この2人が冨田恵一から離れ、セルフプロデュースをやるというのは02年にもOMNIBUSというアルバムでやっていたので、なんとなく目新しさがないなぁと思ったが、年に2枚分の新曲が放たれることになることは素直に喜んだ。でも片方ずつ聴くとなんか物足りないんだよな~。
あれだけ好きな高樹曲もそれだけだとこってりしすぎというか、かえって泰行ソロの方が聞きやすかった。やはりキリンジのポップさはこの人が担っているのだろう。とはいえ高樹楽曲がキリンジに深さを与えていることも確か。高樹の『Home Ground』収録のSoft Focusはこれまでの切り花、嫉妬のような坂本龍一風耽美路線の最高峰。

とはいえ両方の個性が混ざり合って楽曲を作る方がいいだろうと、そのことをこのソロ活動は証明したと思う。この年にはそれぞれライブ活動も行うが、年末にはキリンジとして合体、COUNTDOWNJAPANFESで一夜限りのライブを行う。そこでは高樹のソロアルバムに収録された「絶交」が泰行のヴォーカルで披露された。そっちの方が良かったという。つまりこういうことだろう。
そもそもそれぞれのソロアルバムの楽曲の水準はキリンジのより低い。アレンジも冨田恵一参加の時よりも悪い意味でシンプル。
04年にアルバムが発表されなかったのは契約のゴタゴタの他に、単純にいい曲が出来なかったからではないだろうか。と、今になって思う。

と、辛口に前作以降のキリンジの活動について書きましたが、やっぱり2人揃うといいアルバム作るなぁ!と新作DODECAGONを聴いて思った。溢れ出るメロディと程良くアイディアの見えるアレンジ。このバランスはなかなかないね。キリンジならではのクオリティの高さを保ちながらちゃんと前作までとの違いが見えるアルバムになっている。これだからやめられまへん。

今日3回目を聴いてますが、すぐに全貌が見えないところがいい。飽きずに聴けることだろう。
1曲目から3曲目から珠玉の高樹ソングが続くのもこれまでにない展開。それぞれの曲の配置とかよりもアルバムのバランスを考えた結果?。1曲目のGolden Harvestの凄まじさ!。高樹の過去のどの曲よりも変態的な始まり方だ。このメロとコード展開は凄すぎる。曲聴いてこんなに鳥肌立ったことないかも。中島美嘉の「火の鳥」(編曲・冨田ラボ)の転調を始めて聴いた時よりも。
2曲目もまた・・・これは、スティーリー・ダンのような・・・というのは簡単だけどやるのは凄く難しいんだよね~という具合でとんでもなく期待通り。ソロアルバムを聴いて感じた不穏な空気は、ない。

前作から続いて発売されたと言っても違和感のない出来。しかし、各ソロ活動を通過しなければ決して出来なかっただろうということも感じる。何せ、全てこの2人の共同編曲。いいところが混ざり合ってキリンジになってるところがよい。かなりエレクトロニクスが強調されたような印象を受けるが、それがなんだ、と思う。曲にあったアレンジが成されていればそれでよいのだ。

とにかく気に入った、そして、安心した。
今日の所はこんなトコです