6月にポール・マッカートニー・アーカイブコレクションの第3段として発売されたマッカートニーⅡ。
本当の発売順で言うと、ウイングスを含むオリジナル作品10枚目、1980年に発売された作品です。全ての楽器を一人で録音したマッカートニーシリーズ第2弾でもあります。
当時全米・全英ともに大ヒットした作品だが、評価は非常に低い。
俺は中3だった1989年くらいに購入した。ポールの作品をむさぼるように聴いていたこの時期、結構古いアルバムと思っていたが、なんと発売から10年経ってないのだ!!。
ポールの曲ならなんでも気に入っていたが、このアルバムだけは少し苦手だったかもしれない。なけなしのおこずかいで買ったので何度も聴いた。曲順も丸暗記してるし全曲歌えるが。。。インストもあるし。YMOに影響されたという発言と裏腹のクオリティの低さ(あくまでYMOと比べての話です)。この発言のせいでYMOを聴く機会が遅れたと思う(笑)。
その後20年経ち、このアルバムを聴く機会は減っていた。
たまにファイアーマンとか実験的なものが出るたびに、90年代のマッカートニーⅡ、とか2000年代のマッカートニーⅡとか言われるのでこれを聴いてみたらさらにクオリティが低く聞こえる。聴くたびに評価が下がっていく気もするので聴かなくなったと思う。
実験的というと聞こえがいいが、思うままに演奏したと思われる曲群がでたらめな順序で並んでいると言ったらよいのか。。。たぶん歌詞も大したこと歌ってないことが言葉を知らなくてもなんとなくわかる(笑)。
そのデラックスエディションでリマスター版を聴いて評価が一変した。実はアレンジが細部にわたり凝っているのだ。リマスタリングのおかげでかなり聞こえるようになった。
これは聴きやすい。元々聴いていた80年代後半に出たCDの音質はひどく、クソだった。カミングアップだけはいろんなベストで音質向上版を聴いていたが、他のは一気に聴いたのでなおさら衝撃的だった。
それだけならまだしも、スーパーデラックスエディションには相当数のアウトテイクが入っている。
何曲か聴いたことがあったが、さらにでたらめな曲ばかりと認識していた。
元々このマッカートニーⅡはそんな曲も含む2枚組を想定していたのだった。この話を知った時、正直、そんなもの売れるはずがない、と思った。
だいぶ後になってしまったが、一応弁護しておくと、これはリリースを想定していなかったもので、1979年の夏にカーステレオでかける用に自宅で気ままに録音したものを、1980年日本で逮捕されたのをきっかけにウイングスが活動休止状態に陥ってしまったからか、レコード会社によりリリースすることになってしまったとか。
結局1枚に絞られ、曲も聴きやすく細かく編集されたのだ。
しかし、それは必ずしも聴きやすいアルバムになったかというと、そうでもないのではないだろうか。
チープなテクノ、ブルースなどがごちゃ混ぜになった変なアルバムという印象になってしまった。
ところが、今回このアウトテイクを混ぜて、元々想定された2枚組の曲順にすると、聴きやすくなったどころか、ものすごい傑作になってしまった!。というのがこの日記で言いたかったことです(長い)。
なるほど、これはテクノ/ニューウエーブの傑作アルバムだ。と思った。
素晴らしい化け方ですよ、これは。曲の選択、並べ方でこんなに印象が変わり、傑作も駄作にしてしまうのかと、戦慄した。マッカートニーⅡに対して、いままで申し訳ない、と思いました(笑)。
チープささえも必然、と言ってしまおう。
また、1979年の夏にレコーディングされているからという前情報なしに聴いても、非常に夏っぽい。細野晴臣のトロピカル入ったテクノを彷彿させる。
この手の込みよう、サージェントペパーズクラスの名作とまで言わないけど、言いたくなってしまう力はあると思う。
2枚組マッカートニーⅡの曲順
DISC-1
A面
1.Front Parlour
2.Frozen Jap
3.All You Horseriders
4.Blue Sway
B面
5.Temporary Secretary
6.On The Way
7.Mr. H Atom
8.Summer's Day Song
9.You Know I'll Get You Baby
10.Bogey Wobble
DISC-2
C面
1.Darkroom
2.One Of These Days
3.Secret Friend
4.Bogey Music
D面
5.Check My Machine
6.Waterfalls
7.Nobody Knows
8.Coming Up
これが、名作 真・マッカートニーⅡだ!!。
と言いたいところだが、これはかなり凶悪な内容となっている。
なにせ、いきなりインスト2曲からアルバムはスタート。インストの中でもかなり聴きやすい2曲だから、まあやさしいか・・・(笑)。
とにかくこの内容で発表されたとしたら、A面でかなり炎上したものと思われる。この構成は相当勇気がいるだろう。
B面も攻撃的な内容だが、シングルになったTemporary Secretaryが入っている。ポップなのはこれだけでしょうけど。
C面のOne Of These Daysは発売盤マッカートニーⅡの最後に収録されたアコースティックの佳曲だが、凄い曲の間に放り込まれている!!。続くSecret Friendは10分を超えるインスト!!(笑)。 これは意外に聴きやすくて好きですけどね。品のいい音色を使っていて南国風味入ってます。
D面最後にようやく大ヒットシングルのComingUpが入っている。しかし2枚組バージョンはこれを冗長にしたロングバージョンが入っているのだ(シングル盤がこれのショートエディットなわけですが)。一筋縄ではいかない。
誉めているのかけなしているのかわかりませんが、愛のある表現と受け取っていただければ。
ビートルズのメンバーが発表したアルバムでは相当過激な部類に入ると思います。
発表後30年を経たこのアルバムをこうしてまた楽しめるのは非常に素敵なことだと思います。
本当の発売順で言うと、ウイングスを含むオリジナル作品10枚目、1980年に発売された作品です。全ての楽器を一人で録音したマッカートニーシリーズ第2弾でもあります。
当時全米・全英ともに大ヒットした作品だが、評価は非常に低い。
俺は中3だった1989年くらいに購入した。ポールの作品をむさぼるように聴いていたこの時期、結構古いアルバムと思っていたが、なんと発売から10年経ってないのだ!!。
ポールの曲ならなんでも気に入っていたが、このアルバムだけは少し苦手だったかもしれない。なけなしのおこずかいで買ったので何度も聴いた。曲順も丸暗記してるし全曲歌えるが。。。インストもあるし。YMOに影響されたという発言と裏腹のクオリティの低さ(あくまでYMOと比べての話です)。この発言のせいでYMOを聴く機会が遅れたと思う(笑)。
その後20年経ち、このアルバムを聴く機会は減っていた。
たまにファイアーマンとか実験的なものが出るたびに、90年代のマッカートニーⅡ、とか2000年代のマッカートニーⅡとか言われるのでこれを聴いてみたらさらにクオリティが低く聞こえる。聴くたびに評価が下がっていく気もするので聴かなくなったと思う。
実験的というと聞こえがいいが、思うままに演奏したと思われる曲群がでたらめな順序で並んでいると言ったらよいのか。。。たぶん歌詞も大したこと歌ってないことが言葉を知らなくてもなんとなくわかる(笑)。
そのデラックスエディションでリマスター版を聴いて評価が一変した。実はアレンジが細部にわたり凝っているのだ。リマスタリングのおかげでかなり聞こえるようになった。
これは聴きやすい。元々聴いていた80年代後半に出たCDの音質はひどく、クソだった。カミングアップだけはいろんなベストで音質向上版を聴いていたが、他のは一気に聴いたのでなおさら衝撃的だった。
それだけならまだしも、スーパーデラックスエディションには相当数のアウトテイクが入っている。
何曲か聴いたことがあったが、さらにでたらめな曲ばかりと認識していた。
元々このマッカートニーⅡはそんな曲も含む2枚組を想定していたのだった。この話を知った時、正直、そんなもの売れるはずがない、と思った。
だいぶ後になってしまったが、一応弁護しておくと、これはリリースを想定していなかったもので、1979年の夏にカーステレオでかける用に自宅で気ままに録音したものを、1980年日本で逮捕されたのをきっかけにウイングスが活動休止状態に陥ってしまったからか、レコード会社によりリリースすることになってしまったとか。
結局1枚に絞られ、曲も聴きやすく細かく編集されたのだ。
しかし、それは必ずしも聴きやすいアルバムになったかというと、そうでもないのではないだろうか。
チープなテクノ、ブルースなどがごちゃ混ぜになった変なアルバムという印象になってしまった。
ところが、今回このアウトテイクを混ぜて、元々想定された2枚組の曲順にすると、聴きやすくなったどころか、ものすごい傑作になってしまった!。というのがこの日記で言いたかったことです(長い)。
なるほど、これはテクノ/ニューウエーブの傑作アルバムだ。と思った。
素晴らしい化け方ですよ、これは。曲の選択、並べ方でこんなに印象が変わり、傑作も駄作にしてしまうのかと、戦慄した。マッカートニーⅡに対して、いままで申し訳ない、と思いました(笑)。
チープささえも必然、と言ってしまおう。
また、1979年の夏にレコーディングされているからという前情報なしに聴いても、非常に夏っぽい。細野晴臣のトロピカル入ったテクノを彷彿させる。
この手の込みよう、サージェントペパーズクラスの名作とまで言わないけど、言いたくなってしまう力はあると思う。
2枚組マッカートニーⅡの曲順
DISC-1
A面
1.Front Parlour
2.Frozen Jap
3.All You Horseriders
4.Blue Sway
B面
5.Temporary Secretary
6.On The Way
7.Mr. H Atom
8.Summer's Day Song
9.You Know I'll Get You Baby
10.Bogey Wobble
DISC-2
C面
1.Darkroom
2.One Of These Days
3.Secret Friend
4.Bogey Music
D面
5.Check My Machine
6.Waterfalls
7.Nobody Knows
8.Coming Up
これが、名作 真・マッカートニーⅡだ!!。
と言いたいところだが、これはかなり凶悪な内容となっている。
なにせ、いきなりインスト2曲からアルバムはスタート。インストの中でもかなり聴きやすい2曲だから、まあやさしいか・・・(笑)。
とにかくこの内容で発表されたとしたら、A面でかなり炎上したものと思われる。この構成は相当勇気がいるだろう。
B面も攻撃的な内容だが、シングルになったTemporary Secretaryが入っている。ポップなのはこれだけでしょうけど。
C面のOne Of These Daysは発売盤マッカートニーⅡの最後に収録されたアコースティックの佳曲だが、凄い曲の間に放り込まれている!!。続くSecret Friendは10分を超えるインスト!!(笑)。 これは意外に聴きやすくて好きですけどね。品のいい音色を使っていて南国風味入ってます。
D面最後にようやく大ヒットシングルのComingUpが入っている。しかし2枚組バージョンはこれを冗長にしたロングバージョンが入っているのだ(シングル盤がこれのショートエディットなわけですが)。一筋縄ではいかない。
誉めているのかけなしているのかわかりませんが、愛のある表現と受け取っていただければ。
ビートルズのメンバーが発表したアルバムでは相当過激な部類に入ると思います。
発表後30年を経たこのアルバムをこうしてまた楽しめるのは非常に素敵なことだと思います。
リマスター版は本当に新しい発見を与えてくれますね~。デラックス版の値段の元を取る為にも(?)まだまだ聴き込みたいですが、まずは2枚組の曲順聴いてみたくなりました。
デラックスエディションを聴いたとき音質が劇的に向上して、録音状態が元々かなり良いということに気づきました。よく良く聴くと一人で録った割には手が込んでいるし。でも内容が今一つなことには変わらないなと思っていたところ、ポールの特集をしていた雑誌に2枚組の事が書かれておりあんまりな内容だな、と思って試しに聴いてみたらなかなかよかった、というものでした{YES}。
名作というか、大作・労作という表現が合っているかもしれません。陽気さも感じるのが聴きやすさの秘密かもしれません。
ぜひお試しください!。
TUG OF WARとPIPES OF PEACEもゲストの曲を抜いて混ぜると変化するかもしれませんね。