2008年 アメリカ映画
イギリスでは2008年7月10日から公開されているこの作品。なんと12月24日のクリスマス・イブでも上映されている映画館があるくらい大ヒット。11月下旬にはすでにDVDが発売されているにもかかわらず、です。ウィキペディアによると、それまで『タイタニック』が持っていた観客動員記録を破り、最高のヒット作となったそう。
・・・にもかかわらず、私がこの映画を見たのは飛行機の中。身近でこの映画を見にいった人は皆「面白かった」と言っていたのですが、なんとなく足が向かなくて。ミュージカル映画がどちらかと言うと苦手なのよね。「今歌わなくてもっ!」とか「ここで歌いだすんかいっ!?」という、歌と映像がかなり無理やりひっつけられたような居心地の悪さを感じることが多いのよね。もちろん見ていて楽しめるミュージカル映画も多数あるのだけど、そうでないものも多くて、そういう映画って見ていて辛くなってくる・・・。だから、ちょっと躊躇してたの。
そして、実はメリル・ストリープに若干苦手意識を持っていたというのもあり、「ミュージカル+メリル・ストリープ」のあわせ技に怖気づいていたのでございます。思い返してみると、彼女の映画って結構見ていて、中にはかなり楽しんだものもあるのだけど、どうも『マディソン郡の橋』とか『恋におちて』、『マイルーム』『クレイマー・クレイマー』の中で見せた、秘めた強さはあるのだけど表には出さず、女性的でどこか自分を押さえ込むような感じの役・・・と言うのが私が持っていた彼女の演技のイメージ。どの映画でも同じ印象というか。前に見た『プラダを着た悪魔』は全く異なった役だったけど、彼女にぴったりだったという印象は私にはあまりない。なので、なんとなくメリルが苦手だったのです。
それが!それがよ!!!これは全く持って私の個人的意見だけど、この映画、メリル・ストリープの主演作の中で一番いい!!!メリルが輝いてる!!!!!苦手としているミュージカル映画なんだけど、歌の展開に無理やり感があまりなく、むしろ楽しさを倍増させていてみているほうが笑顔になってしまう。ミュージカル用の楽曲ではなく、ABBAの曲、一度は聴いたことのある曲が使われていると言うのもその理由の一つ。コンサートでも舞台でもラジオでもテレビでも、知っている曲が流れたり使われたりしたら誰だって嬉しくなるように、それは映画でもそう。一度でもABBAの曲を聴いたことがある人なら、余計に楽しめる。そして映画のテンポもいいし底抜けに明るい。
これまでに見たことのないメリル・ストリープの表情が楽しめます。今年の秋にテレビで放送されていた彼女のインタビューで今年58歳と言っていたけど、その年齢でこの映画の主役のオファーが来ると言うのは女優冥利に尽きるんじゃないかと思う。役柄の設定上、若すぎてもできないし、40代半ば~50代半ば位の年齢が適齢だと思われるけど、実際主役を演じたメリルは58歳。女優としてこれまでキャリアを積んできて50代以上の年齢になった時、ミュージカル映画の主役として走って飛んで歌って踊って、色恋沙汰があって、しかも主役・・・これって女優と言う職業いついている人なら誰もが手に入れたいと思う役柄なんじゃないかと思う。ただ若いだけ、スタイルがいいだけでは絶対に手に入らない、これまでのキャリアを必要とし、しかもその年代の女性が主役の映画なんて本当に数が少ない。
メリルのことばかり褒めちぎっているけど、ほかの俳優たちもものすごいはっちゃけぶりで、見ているほうがノッてきます。メリルの娘ソフィー役のアマンダ・セイフリードが結婚を控えて、さらに自分の本当の父親を探し出そうと本当にキラキラ輝いていて、抜群の存在感。こんなにワンピースの水着を健康的に、しかもセクシーに着こなせる人、なかなかいません。ほんとに、似合ってるの!何でも露出すればいいってもんじゃないのね、と妙なところで納得したわ。フィアンセのスカイ君(ドミニク・クーパー)の人懐っこくて好青年ぶりもたまらなくいいし、メリルの親友のロージー役のジュリー・ウォルターズは『リトル・ダンサー』の何処となくすれたバレー教師とはまた違った役柄で驚かせてくれる。もう一人の親友タニア(クリスティーン・バランスキー)って、いろんな映画でちょくちょくみる女優さんだったけど、こんなに歌って踊れる人だったとは!調べてみて納得、ブロードウェイ出身でした。
コリン・ファースはいつもどおり、どこかお堅いのだけど憎めなくて、ピアース・ブロスナンはずっと苦手だったけど(ブロスナン苦手の説明は『007慰めの報酬』をチェック!)、いい感じに枯れてきて白髪混じりの髪や目じりの皺がいい感じに彼の「男前」具合を中和させてくれてます。もう一人の父親役のステッラン・スカーシュゴードと言う俳優さん、見たことがあるような気もするけど思い出せない・・・と思っていたら、いろんな映画で拝見していた様子。『ズーランダー』『グッド・ウィル・ハンティング』『キング・アーサー』そして最近では『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズにも出演していた様子。と言われても、あの人かなぁ?というおぼろげな記憶しかありません。
前半から中盤にかけてテンポよく話が進み、後半、特にエンディングはちょっと私の好みではなかったのだけど、「まぁミュージカルだし、コメディーだし」と大目にみても大いに楽しめます。全然期待していなかったのに意外に面白かった。これ、私の周りで見た人のほとんど(いや、全員)が言っていた感想です。私もそれに一票!燦燦と太陽が降り注ぐギリシャの小さな島というシチュエーションがぴったりです。だまされたと思ってみてみてください。意外に良いです!エンドロールの映像、最高です!!!これを見て父親役3人衆がさらに好きになりました。
日本では2009年1月30日から公開。
おすすめ度:☆☆☆☆
イギリスでは2008年7月10日から公開されているこの作品。なんと12月24日のクリスマス・イブでも上映されている映画館があるくらい大ヒット。11月下旬にはすでにDVDが発売されているにもかかわらず、です。ウィキペディアによると、それまで『タイタニック』が持っていた観客動員記録を破り、最高のヒット作となったそう。
・・・にもかかわらず、私がこの映画を見たのは飛行機の中。身近でこの映画を見にいった人は皆「面白かった」と言っていたのですが、なんとなく足が向かなくて。ミュージカル映画がどちらかと言うと苦手なのよね。「今歌わなくてもっ!」とか「ここで歌いだすんかいっ!?」という、歌と映像がかなり無理やりひっつけられたような居心地の悪さを感じることが多いのよね。もちろん見ていて楽しめるミュージカル映画も多数あるのだけど、そうでないものも多くて、そういう映画って見ていて辛くなってくる・・・。だから、ちょっと躊躇してたの。
そして、実はメリル・ストリープに若干苦手意識を持っていたというのもあり、「ミュージカル+メリル・ストリープ」のあわせ技に怖気づいていたのでございます。思い返してみると、彼女の映画って結構見ていて、中にはかなり楽しんだものもあるのだけど、どうも『マディソン郡の橋』とか『恋におちて』、『マイルーム』『クレイマー・クレイマー』の中で見せた、秘めた強さはあるのだけど表には出さず、女性的でどこか自分を押さえ込むような感じの役・・・と言うのが私が持っていた彼女の演技のイメージ。どの映画でも同じ印象というか。前に見た『プラダを着た悪魔』は全く異なった役だったけど、彼女にぴったりだったという印象は私にはあまりない。なので、なんとなくメリルが苦手だったのです。
それが!それがよ!!!これは全く持って私の個人的意見だけど、この映画、メリル・ストリープの主演作の中で一番いい!!!メリルが輝いてる!!!!!苦手としているミュージカル映画なんだけど、歌の展開に無理やり感があまりなく、むしろ楽しさを倍増させていてみているほうが笑顔になってしまう。ミュージカル用の楽曲ではなく、ABBAの曲、一度は聴いたことのある曲が使われていると言うのもその理由の一つ。コンサートでも舞台でもラジオでもテレビでも、知っている曲が流れたり使われたりしたら誰だって嬉しくなるように、それは映画でもそう。一度でもABBAの曲を聴いたことがある人なら、余計に楽しめる。そして映画のテンポもいいし底抜けに明るい。
これまでに見たことのないメリル・ストリープの表情が楽しめます。今年の秋にテレビで放送されていた彼女のインタビューで今年58歳と言っていたけど、その年齢でこの映画の主役のオファーが来ると言うのは女優冥利に尽きるんじゃないかと思う。役柄の設定上、若すぎてもできないし、40代半ば~50代半ば位の年齢が適齢だと思われるけど、実際主役を演じたメリルは58歳。女優としてこれまでキャリアを積んできて50代以上の年齢になった時、ミュージカル映画の主役として走って飛んで歌って踊って、色恋沙汰があって、しかも主役・・・これって女優と言う職業いついている人なら誰もが手に入れたいと思う役柄なんじゃないかと思う。ただ若いだけ、スタイルがいいだけでは絶対に手に入らない、これまでのキャリアを必要とし、しかもその年代の女性が主役の映画なんて本当に数が少ない。
メリルのことばかり褒めちぎっているけど、ほかの俳優たちもものすごいはっちゃけぶりで、見ているほうがノッてきます。メリルの娘ソフィー役のアマンダ・セイフリードが結婚を控えて、さらに自分の本当の父親を探し出そうと本当にキラキラ輝いていて、抜群の存在感。こんなにワンピースの水着を健康的に、しかもセクシーに着こなせる人、なかなかいません。ほんとに、似合ってるの!何でも露出すればいいってもんじゃないのね、と妙なところで納得したわ。フィアンセのスカイ君(ドミニク・クーパー)の人懐っこくて好青年ぶりもたまらなくいいし、メリルの親友のロージー役のジュリー・ウォルターズは『リトル・ダンサー』の何処となくすれたバレー教師とはまた違った役柄で驚かせてくれる。もう一人の親友タニア(クリスティーン・バランスキー)って、いろんな映画でちょくちょくみる女優さんだったけど、こんなに歌って踊れる人だったとは!調べてみて納得、ブロードウェイ出身でした。
コリン・ファースはいつもどおり、どこかお堅いのだけど憎めなくて、ピアース・ブロスナンはずっと苦手だったけど(ブロスナン苦手の説明は『007慰めの報酬』をチェック!)、いい感じに枯れてきて白髪混じりの髪や目じりの皺がいい感じに彼の「男前」具合を中和させてくれてます。もう一人の父親役のステッラン・スカーシュゴードと言う俳優さん、見たことがあるような気もするけど思い出せない・・・と思っていたら、いろんな映画で拝見していた様子。『ズーランダー』『グッド・ウィル・ハンティング』『キング・アーサー』そして最近では『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズにも出演していた様子。と言われても、あの人かなぁ?というおぼろげな記憶しかありません。
前半から中盤にかけてテンポよく話が進み、後半、特にエンディングはちょっと私の好みではなかったのだけど、「まぁミュージカルだし、コメディーだし」と大目にみても大いに楽しめます。全然期待していなかったのに意外に面白かった。これ、私の周りで見た人のほとんど(いや、全員)が言っていた感想です。私もそれに一票!燦燦と太陽が降り注ぐギリシャの小さな島というシチュエーションがぴったりです。だまされたと思ってみてみてください。意外に良いです!エンドロールの映像、最高です!!!これを見て父親役3人衆がさらに好きになりました。
日本では2009年1月30日から公開。
おすすめ度:☆☆☆☆