2012年 イギリス
日本では12月から公開の、007最新作『スカイフォール』です。
以前、『慰めの報酬』の感想を書いた時にも触れましたが、007シリーズは、ダニエル・クレイグのものしか見たことありません(キリッ)。厳密に言うと、ショーン・コネリーの時の『007は二度死ぬ』と、ピアース・ブロスナンの『007ダイ・アナザー・デイ』は部分的に見たことがあるのですが、最後までは見れなかったのね…私の好みではなくて。特にショーン・コネリーの『007は二度死ぬ』は、日本が舞台なんだけど、まぁ当時60年代のものだからしかたがないとはいえ、正直「日本か中国かよくわかんないけど、なんか東方の遠くの国」的な適当感、そしてベタベタな展開(そこがいいんだろうけど)に胸焼けして、もうね…。
ま、きちんと見てもいない作品のことは置いておいて、最新作『スカイフォール』です。
単刀直入に言います。
ダニエル・クレイグのボンドの中で、最高傑作です!
前回の慰めの報酬の感想を読んでみていただけるとわかるでしょうが、『カジノ・ロワイヤル』も『慰めの報酬』も、特にボンドファンというわけでもない私にとっては、「ただのアクション映画」以外の何物でもなかったのです。見ている間はそのアクションや展開の速さ(というか画面がバンバン変わる)ので楽しめるんだけど、それだけ。あとに何も残らない。
でも、今回は違います!!!ちゃんとストーリーがあります!!!!
もちろん、これまでだってストーリーがあったんでしょうけど、ほら、物覚えの悪い私には何にも残ってないのね。それが、今回はもう始まりの5分から目が離せなくなっちゃうくらい引き込みが強くて、見た目の激しさだけでなく物語そのものに関心が惹きつけられるのね。
ボンドのダニエルは間違いなくかっこ良くて、もうイギリスで放送されてたテレビCM(電車に飛び乗って、着崩れたスーツを正しただけ)だけでもその魅力にクラクラしたのだけど、この作品は絶対大画面で堪能してください!
ボンドの脇を固めている俳優はもちろん抜群。Mのジュディ・デンチ、レイフ・ファインズ、そして今回の作品の準主役のハビエル・バルデム(ペネロペ・クルスの旦那ね)が見事。これまでハビエル・バルデムの作品って、ペネロペと若い時に共演していた『ハモン・ハモン』(←どうでもいいというかなんというか微妙な作品)、『ヴィッキー・クリスティーナ・バルセロナ』、そして『食べて、祈って、恋をして』と、なんだかぼんやりした作品ばかり観ていたので、いい俳優なんだろうけど作品はどうなのさという思いが強かったのです。が、この作品は、彼の代表作の一つになること間違いなしでございます。本当に素晴らしい俳優さんだと、今回の映画で気付かされました(遅い)。
前2作のダニエルのボンドでは、かっこ良さ、アクション先行型だったのが、今回の作品は、ボンドの人間らしい所、007の歴史の長さが感じられるエピソード、イギリス的な笑いもところどころに散りばめられ(爆笑ではなく、クスッとさせてくれる感じ)、これが作品全体にメリハリを出しています。今年はなんと007映画シリーズの50周年で、いろいろな区切りとしての作品になっており、今後のシリーズへの布石にもなっています。
ダニエルがボンドに選ばれた時は、「ボンドになるにはかっこ良さが足りない」と批判されましたし、プレイボーイ的なわかりやすい男前な外見のこれまでのボンド俳優と比べると、確かに華が足りないと私も思ったのですが、ダニエルのボンドはある意味それまでとは異なる新しいカタチのかっこ良さを作っているような気がします。
今回の『スカイフォール』、ボンドファンでなくても楽しめます!個人的にはもう一度見に行きたいくらいお気に入りです。
日本では12月から公開です。
おすすめ度:☆☆☆☆★
日本では12月から公開の、007最新作『スカイフォール』です。
以前、『慰めの報酬』の感想を書いた時にも触れましたが、007シリーズは、ダニエル・クレイグのものしか見たことありません(キリッ)。厳密に言うと、ショーン・コネリーの時の『007は二度死ぬ』と、ピアース・ブロスナンの『007ダイ・アナザー・デイ』は部分的に見たことがあるのですが、最後までは見れなかったのね…私の好みではなくて。特にショーン・コネリーの『007は二度死ぬ』は、日本が舞台なんだけど、まぁ当時60年代のものだからしかたがないとはいえ、正直「日本か中国かよくわかんないけど、なんか東方の遠くの国」的な適当感、そしてベタベタな展開(そこがいいんだろうけど)に胸焼けして、もうね…。
ま、きちんと見てもいない作品のことは置いておいて、最新作『スカイフォール』です。
単刀直入に言います。
ダニエル・クレイグのボンドの中で、最高傑作です!
前回の慰めの報酬の感想を読んでみていただけるとわかるでしょうが、『カジノ・ロワイヤル』も『慰めの報酬』も、特にボンドファンというわけでもない私にとっては、「ただのアクション映画」以外の何物でもなかったのです。見ている間はそのアクションや展開の速さ(というか画面がバンバン変わる)ので楽しめるんだけど、それだけ。あとに何も残らない。
でも、今回は違います!!!ちゃんとストーリーがあります!!!!
もちろん、これまでだってストーリーがあったんでしょうけど、ほら、物覚えの悪い私には何にも残ってないのね。それが、今回はもう始まりの5分から目が離せなくなっちゃうくらい引き込みが強くて、見た目の激しさだけでなく物語そのものに関心が惹きつけられるのね。
ボンドのダニエルは間違いなくかっこ良くて、もうイギリスで放送されてたテレビCM(電車に飛び乗って、着崩れたスーツを正しただけ)だけでもその魅力にクラクラしたのだけど、この作品は絶対大画面で堪能してください!
ボンドの脇を固めている俳優はもちろん抜群。Mのジュディ・デンチ、レイフ・ファインズ、そして今回の作品の準主役のハビエル・バルデム(ペネロペ・クルスの旦那ね)が見事。これまでハビエル・バルデムの作品って、ペネロペと若い時に共演していた『ハモン・ハモン』(←どうでもいいというかなんというか微妙な作品)、『ヴィッキー・クリスティーナ・バルセロナ』、そして『食べて、祈って、恋をして』と、なんだかぼんやりした作品ばかり観ていたので、いい俳優なんだろうけど作品はどうなのさという思いが強かったのです。が、この作品は、彼の代表作の一つになること間違いなしでございます。本当に素晴らしい俳優さんだと、今回の映画で気付かされました(遅い)。
前2作のダニエルのボンドでは、かっこ良さ、アクション先行型だったのが、今回の作品は、ボンドの人間らしい所、007の歴史の長さが感じられるエピソード、イギリス的な笑いもところどころに散りばめられ(爆笑ではなく、クスッとさせてくれる感じ)、これが作品全体にメリハリを出しています。今年はなんと007映画シリーズの50周年で、いろいろな区切りとしての作品になっており、今後のシリーズへの布石にもなっています。
ダニエルがボンドに選ばれた時は、「ボンドになるにはかっこ良さが足りない」と批判されましたし、プレイボーイ的なわかりやすい男前な外見のこれまでのボンド俳優と比べると、確かに華が足りないと私も思ったのですが、ダニエルのボンドはある意味それまでとは異なる新しいカタチのかっこ良さを作っているような気がします。
今回の『スカイフォール』、ボンドファンでなくても楽しめます!個人的にはもう一度見に行きたいくらいお気に入りです。
日本では12月から公開です。
おすすめ度:☆☆☆☆★