始まった当初にも取り上げましたが、すべて見終わりましたよ。珍しく(連続ドラマは「梅ちゃん先生」以来かなぁ~)一本も見逃さずに。
面白かったなぁ
終わってしまって、完全に「やすらぎロス」です。これから、何を生きがいに生きていけばいいの(な~んて)
最近では初めてです。ここまで入り込めたドラマ。
以下、ネタバレです。
ご覧になってない方には、全く伝わらないと思いますので、ご了承ください
年を取れば丸くなって、穏やかに。そうとは言い切れないんだなと。
諦めの部分もあるけれど、ますます意固地になって、怒り、妬みや嫉みが増して、でも、恋愛感情もあって。
(男の人は(いや女性もか)、自分が年をとっても、「若い人」にときめくようで)
・・・大先輩には足元にも及ばないけれど、最近自分も、昔は感じもしなかったことに「怒り」や「妬み」を覚えることが増えてきた気がする
連続ドラマなので、ホントにいろいろありましたねぇ。
面白い週もあれば、「この話いる?」みたいな週も(失礼)
それでも飽きなかったのは、やはり「後期高齢者が主人公の連続ドラマ」というのが魅力だったかもしれません。きっと、後にも先にももうないと思います。
40代のはぎおでさえ、共感できる、身につまされる話が多かったですから。
一番笑えた(いや、笑えなかったかも)のは、「絶対人には言うな」という話が、あっという間にダダ洩れになること。特に年を取ると、『秘密の共有』が生きがいになるらしいです。(いや、若くてもそうかもしれないなぁ
)
寓話のような楽しい話もあれば、リアリティのあることを、皮肉たっぷりに描いていたり。
リアリティ、シビア、皮肉。結構倉本先生ってこういう路線で来られた方ですよね。
そういうブラックな部分を、おとぎ話のようなユーモアをもって描いていたので、「渡鬼」の息詰まるようなリアリティとは違って、苦笑しながら楽しく見ることができたかもしれません
色々あったけど、一番印象に残っている回は、犬山小春(富士真奈美さん)の件かな・・・
かつてのスターは自らが起こしてきた言動が元で、何十年経っても未だに多くの人から嫌われ、久々の再会にも必ずしも喜ばれなかった。
しかも、一緒に来たプロデューサーにその場に捨てられ、一文無し。
ホームの歓迎会で、まるで華やかなショーの様に自分の経験を語りだし、拍手喝さいを浴びた後、淋しく去って、孤独に自らの命を絶つ・・・
初期の方ですが、あれが一番強烈で、切ない回でした。
脚光を浴びた人でも、その後の人生は誰にも分らない。
過去の過ちを詫びても許してもらえず、孤独死。しかも、スターではなく、一老女として。
倉本さんのインタビューを読んで納得しました。
この本を書くきっかけになった一つのエピソードとして、大原麗子さんの孤独死があったとのこと。
彼女もかつて脚光を浴びながら、病気をきっかけに第一線から退く形になり、そして孤独死。
・・・芸能界に限らず、誰にでも起こりうることですよね。
誰かが言ってました。「人間死ぬときはひとり」だって。
ラストの方で、創設者(現役最高齢?織本さん熱演!)が、「やすらぎの郷」を作るきっかけになった一つの理由として、実際話題にのぼっていましたね。そして、そのモデルの女優として、大原さんを「出演」までさせてました。あの写真と声・・・ドキッとしちゃった
やはり、あのニュースは芸能界にとって大きな衝撃だったという事でしょうか。
次は、このホームの住人・職員たちの良き相談相手・理解者である菊村先生自身の家庭問題。
一度も顔を見せた事のない息子夫婦たちが、先生に無断で、彼が生まれ育った家と土地を勝手に売って、都内のマンションに移り、海外旅行を楽しんでいるという・・・そして、孫は孫で、自分の彼氏の不始末を、本来得られる「遺産」を生前贈与してもらって補いたいなどと願いに来る・・・(孫は祖父母の姿を見て、いろいろ考えていたところもあったようですが)
もし、こんなことが実際に起きているとしたら、鳥肌が立つほど怖かったはぎおは本当に世間知らずだなと。
まぁ、先生のような遺産とは縁遠い貧しい家庭なので、関係ないと言ってしまえばそれまでだけど、この話を聞いた時、『世も末じゃ』と言葉が出てしまいました・・・
あとは、ネットでもちょっと話題になった、心身ともに傷ついた人への接し方。
「あそこまで描かなくても」という意見が多かったけれど、実際問題、身近に起こったら自分ならどう対応するか。話としては短い展開だったけれど、そういう『問題提起』のような回も多くて、
「自分ならどうする?」
と考えたテーマも多かったです。
彼女の場合は、孤独ではなく、先輩・仲間が身近にいて、普通に接してくれることで、自然と癒されていった・・・と理解していますが・・・
それにしても、年金、遺産問題、孤独死、老人介護、認知症、終末期医療・・・
世の中にはさまざなな問題がありすぎて、「老後をのんびり」なんて言ってられないんだなぁと。
生き辛い世の中です。
(先日「会社物語」を見たから、余計に老後のことを考えてしまうのかしら)
ただ、人間関係って面倒かもしれないけど、「仲間」がいて「会話」があるってことは幸せな事だなと。「社会とのつながり」は、年をとっても若くても、本当に大事なことだと。そして、「健康」であるということの大切さ。
特に今年は、はぎお自身、こういうことに身につまされてきたので、余計に入り込んで見ていたのかもしれません。
元恋人・元妻との共演も、倉本さん一流の「皮肉」だと思いますが、それを承知で受けた石坂さんや加賀さん、そして浅丘さんって「大人」だと思います。カッコいい
他の出演者も強烈でしたね。
その強烈な出演者の中、違う意味で際立っていたのが、八千草薫さん。あの楚々として凛とした佇まいが本当に素敵でした。個性派ぞろいのホームの中で、数少ない「常識人」とでも言うんでしょうか。
それでも、ご立腹の時は「茄子の呪い揚げ」なる儀式を行うという・・・ね。
残念ながら、本当に放送途中で、一番元気そうな野際さんが亡くなりました。以前とは様子が違うと思いながら、それでもそこまで悪いとは全く感じさせないまま、最終回まで迎えたのは、本当に素晴らしかったです。まさに「プロ」でした。
いろんな意味で、忘れられないドラマの一つになりました。
結局、倉本先生の「理想の老後像への模索」ドラマだったのでしょうか。
(「若造が分かった風なことを言うな!」と怒られそうですが)
でも、昼ドラの開始、熟年層へのターゲット、世の中への反骨精神・・・話題・影響は十分提供していただいたと思います。
(たぶん、しばらくはドラマを見ないと思います。次の「トットちゃん」も面白そうですが、徹子さんといえば「チョッちゃん」の印象がまだあるし、打って変わって「若さ全開」のドラマを見る気にはなれず・・・)
・・・結局、菊村先生にとって『やすらぎの郷』は安らげたのか
先生でいえばもう一つ、ちょっとした不倫関係?にあった昔の彼女の孫との微笑ましいストーリー・・・だったはずなのに。ホッコリと終っていくのかと思えば、だんだん先生の方が理性が効かなくなってきて、最終回で・・・ あの結末にはちょっとほっとしたけれど、結局先生の周りには、誰もいなくなってしまった。
入居してからいろいろあって安らげなかったけれど、結果として『やすらぎの郷』が一番安らげる場所だったということでしょうか。
「孤独」よりは「忙しい老後」こそ、安らぎの場かもしれないな~
こんにちは。
淋しいですねぇ・・・
もう、倉本先生の遺言とも言うべき作品でしたね。言いたいことを全部書いて遺してやる!みたいな。
それを受け止める、役者陣も素晴らしかったですね。「身近な話題の共感」でも楽しめたのですが、皆さんの「芝居の圧」にやられた感もあります。
犬山小春・・・富士さんの圧巻の演技に私も泣いてしまいました。久しぶりです、ドラマを見て泣いたのは。あのようなお芝居は、経験を重ねたベテランでないとできませんよね。
素晴らしいベテラン俳優の活躍できる場がない。それも倉本先生が問題提起として挙げたのではないでしょうか。
若者向けのドラマばかり作る必要は無いということが、この「やすらぎの郷」の視聴率と話題性で各局ともよくわかったと思います。
とはいえ、もう二度と出来そうにないドラマ。
全部録画保存したのでいつでも見ることはできますが、若者向けに、ゴールデンタイムで再放送してほしいですねぇ・・・
終わってしまいましたね…。
なんかアっという間でした…。
シルバー世代向けと言いながら、
作家が、
今の芸能界へ一石を投じる様な…。
かつての大スター達が、
健在ぶりをアピールしている様な…。
だから遠い話かと思ったら、
やたらと身近に感じる話題もあったりして。
菊村先生自身の家庭問題。
あれは、ギョエエエ!!でしたぁあ。
息子達が勝手に家を処分!!
あり得るのか…そんな事…。
いくらなんでも…それは…(涙)
父親と喧嘩別れしてるわけでもないんだから…。
一言あっても…。
それから孫娘。
あまりにも呆気らかんと、「遺産を頂戴」
なんて言うもんで…。しかも、ねぇあんな事のために。
菊村先生の悲しみと怒りがビンビン伝わってきました。
そうなんです!!犬山小春!!
富士真奈美!!
私は彼女の演技力にただただ脱帽して、
思いっきり引き込まれて、大泣きでした。
老人たちの噂好きも凄かったですね。
ホームに入るとああいう事とも、向き合っていかないと…。
なんて自分の未来を想像しました。
昼間のOAだったので、私は録画して観たのですが、
もっと若い世代や私の世代の人にも観てもらいたいですよね。
再放送として、真夜中とかゴールデンタイムとか。
やってくれないかなぁ。
こんにちは。
今でも完全に「ロス」です(^_^;)
たしかに、重い話の合間に、「ん?」って思うような軽い話があったり。
ベースはあっても、完全オリジナルで、何が起こるかわからないから、面白かったのかもしれませんね。
面倒くさそうだけど(^◇^;) 飽きないでしょうから、こういう施設に入りたい(⌒-⌒; )
それから、みゆきさんのテーマ曲がドラマにぴったりで、それを聞くのを楽しみにしてたのかもしれません…
ワタシも「やすらぎ」ロスです。
毎日録画してみてました。
深刻な話題が続くと、ガラッと変換し
老人が抱える問題を明るく、テンポよく
さすがベテラン脚本家ですね。
そして・・・この夏
母が入居しました老人施設が・・・
ちょっと似てる名前で、
ついつい言い間違え(笑
とりあえず、次のトットちゃんは様子見かな??