日本酒ピンバッジ倶楽部

2021年3月26日、関西に住む日本酒呑み仲間と「日本酒ピンバッジ倶楽部」を発足しました。

玉乃光酒造㈱「酒魂」日本酒ピンバッジ倶楽部

2022-10-26 12:40:02 | 京都の酒

 玉乃光酒造は、1673年(延宝元年)初代、中屋六左衛門が、和歌山市寄合町にて、紀州藩第二代藩主「徳川光貞」の時代に酒造免許を得て創業されました。

玉乃光の酒銘は、代々の 六左衛門が紀州熊野の速玉(はやたま)神社に帰依しており、主神たる「イザナギノミコト、イザナミノミコトの御魂が映える」との意味を込めて命名されたと 伝えられています。

 昭和24年(1949年)玉乃光酒造株式会社は設立され、現社長の丸山 恒生氏は、2009年(平成21年)に社長就任し13代目となります。

 

 戦災以後の昭和27年から40年代半にかけて、京都伏見に移転し、1964年(昭和39年)米100%の純米清酒を、業界に先駆けて独自に開発し、以後純米吟醸酒の品質向上に尽力し、今日に至ります。

目指したのは、飽きのこない酒で、食事を引き立てる定番のお酒です。

 ただそれだけのために、米の品種はもちろん、田植えの仕方にまでこだわり、業界に先駆け、「純米酒」を復活させたのだそうです。

 また、玉乃光の日本酒は、米と水と麹、そして時代に左右されずに、ただ良い酒をつくるという心意気だけで造られており、天然の酸味と甘味のバランスが取れ、香り高く飲み飽きしない日本酒を、目標としているとのことです。

 

出典、参考文献・HP

玉乃光酒造HP

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


株式会社 北川本家「富翁」日本酒ピンバッジ俱楽部

2022-08-11 08:42:31 | 京都の酒

 日本酒ピンバッジ倶楽部の活動を始めてはや二年となりましたが、関西は酒どころで、灘の男酒、伏見の女酒、伊丹諸白、奈良菩提酛と言われ、名高い有名酒造がたくさんあり、私達のようなささやかな応援は、特に広告・宣伝の長けた灘・伏見の酒造では相手にされないだろうという先入観があり、伏見の酒造さんへご提案する機会もなかったのでしたが、思いがけず大阪梅田のあるお店で、伏見の北川本家の社長さんと遭遇し、日本酒ピンバッジの説明を致しました。

 

 それから数日後にお返事を頂き、「営業部で検討したところ、ぜひやりたいとの意見が多かったので、進めたいと考えています。」との事、さっそく具体的な手順を北川本家さんの営業担当窓口の方と打合せし、この様な歴史ある北川本家さんのレトロラベルで、ピンバッジとなったのでした。

 2017年(平成29年)に創業360周年を迎え、「富翁」のブランドアイデンティティを「歴史を感じる京の定番酒(さけ)」と新たに決められ、これまでの歴史を再認識し、大切にしてきたものを守りながら、変えるべきものは勇気をもって変えていくという北川社長さんのお考えが、レトロラベルでピンバッジを作る事にもうかがえると私は感じました。

 

 北川本家さんは、江戸時代初期1657年 (明暦三年)以前、宇治川豊後橋付近で船宿を営んでいた初代鮒屋四郎兵衛が造り始めた酒が「鮒屋の酒」と評判を呼んだのが、その始まりとされています。 以来、豊かな水に恵まれた環境のなかで360年以上にわたり京都・伏見の代表的な清酒として酒造りを続けられています。

 

 酒造りは「心」であり「技術」であり、日本の特に京都の食文化とともに歩んでこられました。酒造りの伝統・人の技をを後世まで継承していくために、時には最新技術を採り入れるしなやかさを持ちながら、伝承の技にさらに磨きをかけていくことを大事にすることで、令和3酒造年度 全国新酒鑑評会でも、20回目の金賞を受賞することができたそうです。

 

 代表的銘柄「富翁」とは「心の豊かな人は、晩年になって幸せになる」という意味で、十代目 北川三右衛門が、中国の四書五経に「富此翁」の表現をみつけ命銘しました。飲む人の心まで豊かになるような酒をつくりたい思いが込められているそうです。

 「四書五経」とは、四書は『論語』『大学』『中庸』『孟子』、五経は『易経』『書経』『詩経』『礼記』『春秋』をいい、お隣の中国では、六世紀の随の時代から科挙試験の中軸となり、これらを学び登用された優秀な官吏たちが皇帝を補佐しました。

 日本でも江戸時代、武士の教養の基礎として漢学があり、「四書五経」は寺子屋を通じ庶民にまで教育され、人格の根幹を形成する上での大きな影響を及ぼしました。

 

 北川三右衛門さんの、「富此翁」を見つけ酒の銘とするその心根と教養に、私は驚きとともに感心しました。

 歴史を学んでいると、時折とんでもない人物がいて、その来歴に唸る事があります。

 最近では、江戸幕府の官僚群の中に高潔な人物を発見する事が多く、現代に続く維新後の明治時代に疑問を感じるくらいです。今の政治家や忖度する官僚を見ていると、「四書五経」を教育副読本で使ってもいいのではと思う今日この頃です。

 それにしても、北川三右衛門さん、会って酒を酌み交わしたい気分になりますね。