思いつくまま

思いついたことを書いています。

ビートたけし著『漫才』(新潮社)を読む。

2010年10月20日 00時01分01秒 | 読書
これは、本というよりも、ツービートの漫才を活字で見た・聞いたって感じだ。
ツービートが世に出てきた頃、こいつら本当に的を射ていて面白いなぁと思ったが、この本はその頃のネタに今(といっても一昨年くらいまで)のことを付け加えて、しかも活字にしたものだった。

しかしアレだなぁ、あの頃のツービートってこんなにくだらネェ~、つまんネェ~、今なら当たり前のようなことを喋っていたのかコノヤロー、バカ、図々しいよ、どうせインチキだろう、ちくしょ~、うるせーよ、うそつけ、知らねーよ、こりゃあちゃがわ賞もんだね、カツラの整体師、チクロ・ヒロポン・DDT・紅茶キノコ・ブルワーカー・エリマキトカゲ、クルクルチョキ、左ト全、ボボ・ブラジル、パンパン。
調子に乗ってくればスラスラ読めちゃうぜ。赤旗と聖教新聞だって同時に読めちゃうぜ。

ビートきよしは、ツービートの「ト」だよ。カッペ、お前はいつからそんな口を利くようになったんだよ。「よしなさい」・「やめなさい」くらいしか喋ってないのかと思ったけど、結構ネタを覚えてきて、「フェルマーの定理」とか「ポエニ戦争」とか「収容所群島」とかむずかしい言葉も山形弁で喋って、もちろんネタはビートたけちゃんが考えたものだけどって、お願いだからちゃんと漫才しようよ。

あとがきまで漫才だった。
もうああいう漫才、テレビではやってくれないのかなぁ。
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イビチャ・オシム著、長束恭行訳『日本人よ!』(新潮社)を読む。

2010年10月14日 12時34分56秒 | 読書
サッカー日本代表が岡田ジャパンからザックジャパンになって、ホームでアルゼンチンに1対0で勝って、アウェイで韓国に0対0で引き分けた今頃になって、この人の書いた本を読むなんて、あまのじゃくだなぁ。

自分の中では、アーセン・ヴェンゲルさんに次いで素晴らしい監督だと思っているのがこのオシムさんなのだ。
残念ながら脳梗塞で道半ばで退任してしまったが、元気だったら南アフリカ大会はどんな結果になっていたことだろう。

2007年に書かれた本なので、まだW杯ドイツ大会の結果までしか出ていなかったので、その頃のことしか書かれていなかったが、それでも非常に参考になった。
ドイツ大会、日本はオーストラリアに負け、クロアチアに引き分け、ブラジルに負けたが、それが実力なのだ。別にジーコ監督が悪いわけでも川口がダメダメだったというわけではない。日本人がマスコミも含めて期待しすぎただけなのだ。大会直前の親善マッチでドイツに引き分けたが、一方で出場しないボスニア・ヘルツェゴビナにも勝てなかったのだ。それが実力なのだ。

代表監督というのは辛い商売だ。負けた試合のあとでみんなで反省会をしようと思っても、すぐにチームは解散、選手は自分のクラブに戻ってしまい、選手を拘束したまま敗因を探るようなこともできないし、ダメな選手に伝えることもできないらしい。もっとも、ダメダメな選手は次から代表に呼ばないだけなのだが。

オシムさんは、スタッフを身内(旧ユーゴのコーチなど)で固めなかった。それもチームがバラバラにならないためなのだ。

日本が強くなろうと思って、ヨーロッパや南米の代表チームやヨーロッパのクラブチームの真似をしても、決して強くはなれない。
日本人の勤勉・敏捷という特性を最大限に活かしてこそ日本らしいサッカーができるのだ。しかも、走って走って、頭も使わないとね。それに試合中もコミュニケーションをとりながら。
メッシ1人では勝てない、水を運ぶ人も必要なのだ。

JリーグやAFCでアジアの中だけでサッカーをやっていないで、もっとヨーロッパや南米と真剣勝負で戦えとのこと。以前は興行でヨーロッパのチームが日本にやってきてJのチームと対戦してくれたが、これはあくまでも興行なのであまり意味が無い。
では、どうするか。それは、日本人選手がもっと海外に出て行って、経験を積むことが大切だ。 そして自信を持つこと、名前負けしないことも大切だ。

ここまで書いてきても、この本でオシムさんが言おうとしていることが10分の1も書けていない。

オシムさんはもっともっと真剣なのだ。 人生のすべてをサッカーに賭けてきた人なのだ。だからチームや選手だけではなく、審判やマスコミにもたくさんの注文を付けている。

やっぱりうまく書けない。
でも、この人が真剣に日本のサッカーのために、そして未来のために、自分を犠牲にして尽力してくれたことだけはよくわかったよ。


追伸:現在海外で活躍している日本人選手、本田圭・香川・松井・長谷部・長友・(内田)・森本・川島、彼らにはオシムさんのおっしゃっている強い日本になれる可能性を感じさせるなぁ。
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クラフト・エヴィング商會著『ないもの、あります』(筑摩書房)を読む。

2010年09月19日 23時44分55秒 | 読書
2001年に出た本だけど、最近になってこの本がある雑誌に紹介されていたので、図書館で借りてきて読んでみた。

タイトルのとおり、現実には物質としては無い・見たことは無いけど、言葉としてはある・相当好い物らしい次の23のモノが販売されていた。
この店屋、「ことわざ・慣用句商會」ではないので、よく辞書をひいてからお読みくださいませだとさ。

1 堪忍袋の緒   仕事の時に結構切れるんだよなぁ、切れないものが欲しいかも。
2 舌鼓      うまいもんが食いたい西洋料理ではこれは打てないのか。
3 左うちわ    ずっと扇いでいたいけど、疲れて止めた途端に大変になる。寝ている時や冬でも扇がないといけないのは辛いし、右手ではダメだなぁ。左利きには効果のほどが
4 相槌      ふんふん、泳げないという金槌やうすらトンカチというのもあるのか。
5 口車      これは自分で乗るものではなく、人を乗せるものさ。   
6 先輩風     ここ一番で後輩の前でしゅっと吹かせたい。人は誰しも人生の先輩ではあるが、後輩でもあるのだ。    
7 地獄耳     これを持っていると良いこともあるけど、知らなきゃ良かったよということもある。
8 一本槍     矛盾にズブリっとやってみたい。
9 自分を上げる棚 いったい自分の棚の高さはどんだけ高いんじゃ~~。
10 針千本     大ウソついた人に本当に飲ませたいことがあるよな。
11 思う壺     これは自分のモノにならないなぁ。しまったぁって気が付いた時には相手のモノになっているんだよなぁ。
12 捕らぬ狸の皮ジャンパー この世にないモノで、現れた時にはタダのジャンパーってことか。 
13 語り草     あの人はイイ人だったとか。
14 鬼に金棒    鬼だけだと「鬼は外」、「鬼の目にも涙」、必ず金棒も必要だ。
15 助け舟     誰か出してくれないかなぁ。
16 無鉄砲     子供の時には持っていたはず、これを職場で撃ったらどうなるんだ。
17 転ばぬ先の杖  いったん使用し出したらやめられないのか。
18 金字塔     あの世に行ってからしか入手できない、というか自分には無理だ。
19 目から落ちたうろこ なかなか最近は落ちないなぁ。もう自分は持っていないのか。
20 おかんむり   部下から見たら自分はいつもむずかしい顔をして被っているかも。
21 一筋縄     「ではいかない」ものなのだ。
22 冥途の土産   結局それって一体どんなものなんだ。
23 大風呂敷    たたむのが大変だから、これは広げちゃだめだ。

最後に、あの「老人力」の赤瀬川原平さんが書いている「とりあえずビールでいいのか」というエッセイ、「とりあえずビール」っていう商品があるのか。こんなモノを飲食店に置かれた日にゃぁ、毎回こればっかり飲まされるなぁ。
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日垣隆著『ダダ漏れ民主主義 メディア強者になる!』(講談社)を読む。

2010年09月02日 22時22分22秒 | 読書
この本は面白かったが、自分には何も残らないかもしれない。
現在の世界で起きていることは、「100年に一度の激変だ」と言われることがあるが、本当にこの先どうなるのかわかわからないくらいにネット世界は変化している。

タイトルにある「ダダ漏れ」、Twitter、USTREAM、ニコニコ動画、どれも個人で簡単にダダ漏れし放題、一億皆ダダ漏れな世の中になった。
iPhoneにiPadにキンドル、もう重いノートパソコンなんか持ち歩かなくてもネットの便利さを十分に享受できる。 ただ、充電が切れたらただの塊。

産経新聞、無料アプリで読めるようになって、新聞としては自爆準備完了・自殺行為・お陀仏。 「セカンドライフ」が日本や世界を変えると断じていた方々、お元気ですか。「Web 2.0」ではなくて今や「Web 3.0」とさえ言える。

吉行淳之介、何人かの愛人が次々に書を書いた。すなわち、高山勝美が『特別な人』、大塚英子が『「暗室」日記』、本命愛人の宮城まり子が『淳之介さんのこと』、そして打ち止めが本妻の吉行文枝が『淳之介の背中』を書いた。恐ろしいなぁ。

自分の書いた消してないブログやTwitterのつぶやき、将来誰かが再発掘して再評価してくれることがあるのだろうか。 ネット空間というかクラウドには宇宙ゴミだらけではないか。

スポーツなどの生観戦、結局何が起こっているのか、後で家に帰ってから暑さ寒さも臭いも何も感じられないTV中継録画を見てようやく事情を把握できることもあるさ。

個室に露天風呂が付いている高級旅館に泊まるカップル、女性を呼ぶ時は「奥様」ではなくて「お連れ様」なんだなぁ。

精神鑑定人で有名な福島章氏、志村けんが演じる「変なおじさん」=変質者・ロリコン趣味ですか。北朝鮮から受け取った遺骨のDNA鑑定をした吉井富夫氏の鑑定って信頼に足りるのか足りないのか。

国策としての「ヒロポン」(覚醒剤)=「突撃錠」=24時間戦えますかの「リゲイン」だった。

ワードプロセッサの「文豪」は懐かしい。 ウイルスバスター、よく悪さをするなぁ。

「正露丸」は「ロシアを征服せん!」に由来するとか、「背広」がロンドンの洋服店街の名前「セヴィル・ロウ」が語源であるとか、いろいろ雑学もちりばめられていた。
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小山薫堂著『人を喜ばせるということ だからサプライズがやめられない』(中公新書ラクレ)を読む。

2010年08月22日 00時25分25秒 | 読書
タイトルに惹かれて読んでみた。
人を喜ばせる、小さい頃から自分も人を喜ばせることは好きだったし、人が喜べば自分も嬉しかったりしたさ。
この本の「人を喜ばせる」というのは=「人をサプライズさせる」ということだった。

人をサプライズさせるには、事前の準備・段取りが欠かせないんだよねぇ。でも、この人はそういうことを面倒くさがらずに次々と仕掛けていくんだよなぁ。あんたはエライよ。
ホテルや飲食店を全部借り切って、仕込みの客を入れてって、どんだけカネがかかるサプライズだよぅ、自分にはムリムリ。
死ぬ前に、ハート型の石を飲み込んでおいて、火葬後にそれが残って出てくるというのは、現実にはムリだけど発想としては面白い。

鴻上尚史の「コンビニピラニア作戦」が取り上げられていたけど、昔、野沢直子(だったと思う)のラジオ番組で午前10時になったら教室でいっせいに何かをするっていう企画と同じようなものだな。
このブログもサプライズを狙っていたけど、検索するとすぐにHITしちゃうんだよなぁ、初代のものほどではないけど、ちょっと残念だったなぁ。

小山薫堂(こやまくんどう)さんって、映画「おくりびと」の脚本家だったんだぁって、それが一番のサプライズだったりして、チャッテナン。
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日野原重明著『働く。-社会で羽ばたくあなたへ-』(冨山房インターナショナル)を読む。

2010年08月09日 00時00分00秒 | 読書
これは、あの『生き方上手』で大ブレークした今年99歳になる(自分の2倍も生きている。)日野原じいさんDr.が20前後の若者に向けて書いた本。

日野原じいさんが19~25歳までの若者7人と「働く」ということをテーマに対話した内容。
日野原じいさんが、この先あなたは何歳まで働いて何歳まで生きるのかと問うたところ、大学1年生の女性が30歳までと答えたのには驚きだった。
先日発表された日本人の平均寿命、女性が86.44歳で世界最高、男性でも79.59歳という時代なのに、若者の答えのほとんどは50~60歳くらいまでと答えていた。まだまだ先が長い若者には「死」ということは意識できないのだろう。
今流行の「うつ病」、飢餓や戦争で生きることだけで必死な時代には、自分の心の中を探っている余裕などないため、ありえへんとのこと、そうだよなぁ。

どんな辛い体験・試練もその体験を自分の一生の中でとらえなおし、時間をかけて学べば、人生にはむだな体験などひとつもないという日野原じいさんの言葉には、経験から裏打ちされた重みを感じた。
日野原じいさん、あんなに長生きしているけど、決して健康そのものというわけではなくて、結核にかかって挫折したり、1970年3月のよど号ハイジャック事件に遭遇したり、いろいろな経験をされていることがよくわかった。
就職にしても結婚にしても、最初から天職、理想の相手がガチガチに決まっているわけではなくて、一刻一刻に現れるハプニングに反応を積み重ねて、年月をかけて徐々に適合させていくものだという考えもよくわかる。
日野原じいさんは、本を読んで感化された(会ったこともない)オスラー医師を師匠と仰いでいたが、普通の人ではなかなか本を読んだだけで自分の人生の師匠と思うような人にめぐり合うことはないのではないか。

夏目漱石が「どんな職業であれ、ただ好きだからやるのではだめだ。人のためにするという公共性をもつべきものが職業である」と言っているらしいが、このじいさんも、趣味の中に生き甲斐を見出すのはむずかしい、好きでやるのは道楽、「働く」というのは自分を他のために寄与すること、人は一生をかけて自分の人生を賭ける価値のある仕事を模索する存在なのだろうとおっしゃっている。
生涯現役で勤められる仕事に就いている人は、こういうことが言えるかもしれないが、自分のように定年が決まっている者にとっては、こういうふうに一生を賭けてというのは無理だし、また、そんなに歳をとってまで働く気持ちもない。

ただ、自分が今就いている職業は、自分が学生時代に思い描いた理想に近いものなので(ただ、自分が60歳になるまで今のように働く姿は全く想像できないが)、あともう少しは頑張ってみようとは思わせる内容の本だった。

このじいさん、「葉っぱのフレディ」のミュージカルをニューヨークでもやっちゃうのかよ。本当に元気いいなぁ。
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伊藤健太郎著『男のための自分探し』(1万年堂出版)を読む。

2010年06月13日 00時00分00秒 | 読書
ベストセラーになった『なぜ生きる』の続編のようなもの。 前から読みたいと思っていたが、買ってまではと思っていた。当然図書館で借りた。

前半は、男の行動というのは、女の卵子に自分の精子を植えつけるため、子孫を増やそうとするためにすべて支配されているということばかりが書かれていた。

後半は生きる意味を考えた内容だったが、やはり答えは書いてなかった。 『なぜ生きる』を読んだ時も思ったのだが、結局生きる意味・答えはよくわからないままだった。

インチキじゃないか

以前「精神修養の場」で働いていた時は、自分はなんでこんな辛い思いをして、不条理なことが多くて、しかも何一つ満足できるものがなく、それでも耐えて生きていかなければならないのか、生きる意味とはいったい何なのか?ってしょっちゅう考えていた。

しかし、ここ何年かはなぜかそんなことは考えなくなった。 別にすべてのことに満足しているわけではないし、不安もいっぱいあるし、先を考えると心が押し潰されそうな感じだけどね。
また、自分は人生で大事なものをすっかり欠落させて生きてきており 、決して幸せな人生を歩んでいるとは言えないが、それでも今は生きる意味を考えなくなった。
ということは、こんな不安定な崩れやすい心でも、今は一時的ではあるが、ある程度幸福に生きているということなのではないか、生きているだけで丸儲けとちょっぴり思っている。

死んだらすべては終わりさ、ただそれだけさ。
みんないつかは死ぬ、生まれた時から死に向かって走っているんだけど、ただ上手に考えないようにしているだけなのさ。
1週間後に死ぬとわかったら何をするって訊かれても、自分では答えが出なかった。悔いのないように生きるって、どうすればいいのかわからなかった。

ソクラテスとかプラトンとかパスカルとか有名な哲学者というのは、人類に普遍の疑問をとことん詰めて考えていたんだなぁということを改めて思ったのさ。
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神田昌典著『仕事のヒント』(フォレスト出版)を読む。

2010年06月06日 00時33分55秒 | 読書
著者の神田昌典氏は、勝間和代さんの『読書進化論』の中で取り上げられていて初めて知った。
この本は、仕事や実生活で役立つヒントが150個くらい書かれていた。
1ページに2~3行の文章が書かれているだけなので、あっという間に読めてしまった。
この本は、読む本ではなくて使う本で、頭で理解するのではなくて身体で感じる本ということだが、まぁそのとおりだと思う。
納得できる言葉もそうでない言葉もたくさんあった。
時々振り返っては、書かれていた言葉を思い出してみたい。

気になった言葉をメモとして書いておく。
・上司の成長にとって最適な課題を与える部下が集まってくる。『社員は必要な課題を与える』(問題を持ち込んでくれる部下がいるからこそ、その問題を乗り越えられる上司は、人間的な成長が加速する。逆に言えば、上司が自分の成長に必要な学びを終えない限り、部下は問題を起こし続ける。)
・100回自慢するよりも、1回の他人の推薦。(100回メリットを語っても、お客は信用しないが、他人が1回推薦しただけで、お客は信用する。)
・お客は、整理整頓されたところで眺めるが、ごちゃごちゃしたところで財布を開く。(たとえば、お祭りや観光地の土産屋では衝動買いする。)
・桃太郎ばかりでは、鬼退治はできない。
・嫌いな人に愛想を使うと、自分が本来やるべき仕事へのエネルギーを浪費する。
・メンター(成功を手助けしてくれる師)は探すものではない。メンターは現れるものである。(決意と行動が先、そうすれば自然に現れる。)
・初対面の人との共感を得るためには、言葉に出さなくても、「あなたが生まれてきてくれて嬉しい」と感謝しよう。
・過去にこだわり、未来に不安を感じると、現在のエネルギーが使われる。
・パターンを知れば、パターンを超えることができる。
・おまけが欲しいから、本品も買ってしまう。さらに、おまけがシリーズ化されると、必要なくても本品を大量に買ってしまう。
・人を説得するには、叫ぶのではなく、ささやく。
・問題が起こったとき「なぜ」と質問すると、組織におけるより大きな問題の引き金を引く。
・あなたが提供しているものを必要とする人ほど、あなたを批判する。
・無料特典は、無料であるからこそ、価値をきちんと説明しないと、単なるゴミと思われる。(お客は「無料なんだから、きっと価値がないものだろう」と思い込む。無料だからこそ、どれだけ素晴らしく、手にいれにくい特別なものであるかを徹底的に説明することが大切になる。)
・「俺がやれば売れる」というのはバカのやること。賢者は「バカでも売れる商品」を扱う。
・売れない理由のトップは、「わかりにくいから」。
・一貫性がない会社をお客は「ウサン臭い」と感じる。
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佐藤勝彦著『宇宙論の飽くなき野望-それでも96%は未だ謎、だから面白い-』(技術評論社)を読む。

2010年05月30日 22時00分00秒 | 読書
アインシュタイン方程式における「トミマツ・サトウ解」のあの佐藤文隆先生ではないほうの、元・東京大学大学院理学研究系研究科教授の佐藤勝彦先生が2年前に書いた自叙伝兼研究成果兼最新の宇宙論の紹介のような本だった。
2年前に佐藤勝彦先生の宇宙論に関するTV番組を見て、この真面目な人柄の先生の研究分野についてすごく興味を持っていたし、今年の3月18日(木)の日経新聞夕刊にも先生の記事が取り上げられていて(「時空の果てに自分がいる」、「物理学で心も解く」)、いつかはこの先生の宇宙論に関する本を読んでみたいと思っていた。
http://blog.goo.ne.jp/ms1229jp/e/1971d5b6bb7336e71308ca8da62f39de
ちょうど図書館でこの先生の本を探したところ、本当に分厚い本(むずかしい数式などがちりばめられている)がたくさんあって迷ったが、この本ならば読めるかもと思って借りてみた。
自分は理科系ではないので、高校2年生の「物理」までしか学校で教えてもらったことは無いくらいのド素人なので(社会人になってから宇宙論や相対性理論の入門書+αレベルの本はこれまでにもたくさん読んで勉強してきたつもりだが)、この本を最後までちゃんと読めるかどうかは心配だった。

最初のうちは、この先生の生い立ちから順々に書かれていてスラスラと読めたが、特に「相転移」のあたりからは、なかなか理論がむずかしくて理解しがたく前に進めなかったりして、結局2回も本を借り直してしまった。それでも一応何とか最後まで進んだ。
現在の最新の宇宙論に関する興味を惹かれる内容が次から次へと満遍なく紹介されており、面白く読めたし、世の中には本当に頭の良い人がたくさんいるものだと感心させられた。

佐藤先生の専門は、「超新星爆発におけるニュートリノのトラッピング理論」や「インフレーション(急速な膨張)理論」で、この理論無くして宇宙が膨張をし続けることの説明はできないのだ。
それ以外にも宇宙に関するいろいろな問題や理論が紹介されており、「ワインバーグ=サラム理論」、「地平線問題」、「平坦性問題」、「真空のエネルギー」、「モノポール問題」、「アインシュタインの宇宙定数」などなど、宇宙論や素粒子論に関する理論、それにグレートウォール、ボイド、ワームホール、ブラックホール、ハッブル定数、宇宙年齢(137億年)、重力・色の力・電磁気力・弱い力・強い力が宇宙の進化とともに枝分かれして出てくる、「大統一理論」、「超ひも理論」、COBE衛星やWMAP衛星の観測などもわかりやすく紹介されていた。

宇宙は膨張し続けているはずなのに、そのエネルギー密度は一定(普通は容器が膨張したら中のものの密度はそれに合わせて小さくなるはずなのだが)であるとか、宇宙の組成は4%の通常の物質(私たちの体や地球、輝いている星などを構成する物質)と20%の暗黒物質(ダークマター)と76%の暗黒エネルギーでできているとか、そしてその96%のモノは未だに謎というのも非常に興味深いものがある。

一番最初に宇宙の始まり(ビッグバン)があるのなら、それ以前はどうなっていたのかとか、宇宙は膨張し続けているというが、その外はいったいどうなっているのかとか、重力に対して反重力というものが考えられるなら、それはいったいどんな力なのかとか、結局謎が解けないものは残ってしまうが、それをすべて神様がやったことだなどという考えは、科学者の立場からはありえないことのようだ。ともかく「観測と理論の矛盾から「新しい真理」が生まれる」ということのようだ。

日常生活から全く離れた内容の本を読んで、かなり気分転換になった。
これからも機会あるごとにこの分野のことにも触れ、興味を持って生活して行きたいと思ったよ。
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香山リカ著『しがみつかない生き方』(幻冬舎新書)を読む。

2010年05月15日 00時58分58秒 | 読書
この本は昨年夏以降ベストセラーだった。もちろん本屋で立ち読みくらいはしたが、買うまでには至らなかった。ちょうど図書館にこの本が何冊かあって、残り1冊だけが貸し出されずに置いてあったので、それじゃあしっかり読もうと思って借りてきた。

今の生活はどうかと訊かれれば「普通」と答えるが、「幸せ」かと訊かれれば答えはノーと言わざるをえない。結局レールから外れてしまうと「ふつうの幸せ」というのはなかなかむずかしい。

第1章「恋愛にすべてを捧げない」、恋愛をしたことによってかえって寂しさが増すというのは、自分にはなかなか理解しがたい。飯島愛さんはそれで死んでしまったのか。
第2章「自慢・自己PRをしない」、たまたま職場で臨時の従業員を雇った時に、応募してきた何人かの履歴書を立場上拝見したが、皆すごい前向きなPRをしてきたのには笑えた笑えた。
特に就職難の今の時代は、就活ではとにかく猛アピールをしないとダメらしいが、そんな自己主張の強い人ばかりが入社してきたら、組織としてはうまくいかないと思う。控えめで地味だけどコツコツと仕事をこなしてくれるような存在も絶対に必要なんだってば。
第3章「すぐに白黒つけない」、売春・援助交際の時に魂が傷つくかどうかとか、タトゥーを消したがる女性とか、リカさんの例えがイマイチで、それと白黒はっきりつけることとの関連がよくわからなかった。自分はすぐに何でも白黒付けちゃうけどね。
第4章「老・病・死で落ち込まない」、って言われても病気になったり死が目前に迫れば誰でも落ち込むさ。
第5章「すぐに水に流さない」、いやな記憶は簡単に水に流せるものじゃあないよ。機会があったらいつか復讐してやろうとか、自分は昔からいろんなことをずっ~~~~~~と根に持っていることあるもんなぁ。中学生の時、放課後に掃除をしている時に、サボっているということで頭をポカンと叩いてきた美術のセンコー、未だに許せネェ。 誰が見てもちゃんとオレは掃除をしてただろぅ。 オレは掃除することが好きなんだよ。
第6章「仕事に夢をもとめない」、就職する時には、ここの会社に入って将来こういうことがしたいって夢があったけど、結局そういうことをやっている部署には異動の希望を出してもお呼びがかからず、全く縁が無くここまで来てしまった。 今後も無いだろうし、今さら行ってもたぶん戦力にならないだろう。
今は生活をするために働いてはいるが、宝くじで億円当たればスパッと辞めてしまうだろう。億円だと微妙だな、5千万円でも微妙、1千万円くらいではとても辞められそうにないなぁって感じ。
第7章「子どもにしがみつかない」、昔は女性が結婚・出産すると仕事を辞めなければならなかったけど今は逆に優遇されている、とシングルのアラ50のリカさんの言うことはヒガミとも取れるなぁ。
皇太子妃の雅子様も「歌会始」では愛子様のことばかり詠まれているようだ。
親は子どもを愛するけれど子はそうではない、そうかもしれないなぁ。
第8章「お金にしがみつかない」、自分はこれまでにも何度も言ってきたことだが、お金は無いより有るにこしたことはないが、有るだけでは幸せにはなれない。
第9章「生まれた意味を問わない」、なぜ生きるのかと問いかけてはいけない。生きる意味がわからないと生きていてはいけないわけじゃあないし、逆に意味が解かったらそれは怖いかもしれない。
本当に昔はよく悩んださぁ、精神修養の場にいた時は特にね、でも今は吹っ切れてるなぁ。
過去の参照http://blog.goo.ne.jp/ms1229jp/e/436135b73e76e34be54bea36da9c9ab6
第10章「<勝間和代>を目指さない」、頑張れば夢は本当に叶うのか、いくら頑張ったって全員が1番になれるわけではないし、無理なことは無理なんだし、自分のせいではなくても不運にも事故に遭うことだってあるしって、リカさんの言ってることには賛同できる。でも、だから頑張らないって言い訳ばかりしていないで、勝間さんを見習って少しは頑張ってみてもいいじゃんか。
ただし、勝間さんに「断る力」って言われても、庶民には断る以前にそもそも依頼が来ないって。

この本って今読んでみて思うのは、何でそんなに売れたのかなぁってこと。確かにしがみつかないで生きていけば楽な感じはするけど、なかなかそんな中途半端なことばかりでは満足できなかったりして、かえってストレスがたまるってこともある。
でも、ほどほどがイイんじゃないの。

この本が元になって、香山リカさん勝間和代さんの対談が実現したのだ。
http://blog.goo.ne.jp/ms1229jp/e/8a59ca47f3e564552427e2f35d5d96f2
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