思いつくまま

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今中慎二著『中日ドラゴンズ論』(ベスト新書)を読む。

2011年08月18日 23時23分23秒 | 中日ドラゴンズ
昨年の11月に出た今中君の本。これは昨年までなら的を射た内容となっていた。今年の打てない・守れない中日の弱さは、これでは説明がつかないだろう。

NHKで解説をしていると、中日に対してツンデレな今中君。
甲子園出場経験も無いのに高卒でドラフト1位、デビューした頃は、「今」は山の「中」といった感じだったが、その後エースになった今中君。
落合(中日監督)が巨人に移籍してからは、もうヘビに睨まれたカエルのように落合に打たれまくった今中君。1994年の「10・8」でも落合にホームランを打たれたし。

中日が「不気味」だと言われたり、「万年2位球団」と言われたりするが、特に落合監督になってからは確かに強くなったし、不気味になった。2002年からはずっとAクラス、それも落合監督で優勝3回、日本一1回、2001年以前の星野仙一監督でも2回優勝。

内容は当然この2人の監督にも多くが裂かれていた。
鉄拳制裁も当たり前の星野監督、毎試合後に勝っても負けても全員ミーティング。特に負け試合の後は相当大変だったらしい。
それに対して、「考える野球」の落合監督、「観察力」があって、練習量は一番多く、チーム情報は漏らさず、マスコミも上手に利用。
この2人のどちらが良いかと聞かれれば、昔は星野監督、今は落合監督だな。

三拍子揃った選手ではなくて、一芸に秀でた選手を選ぶ、ルーキーでも新人扱いしない、打倒・巨人、打ったら1塁まで全力疾走は当たり前、試合前や試合中に、他球団の選手とヘラヘラ笑って会話するなんてもってのほか。
交流戦が始まってからは、全球団に専属スコアラーを配したり。

投手分業制で野武士野球で優勝に導いた近藤貞雄監督や、高木守道監督、それに山田久志監督のことも書かれていた。

セ・リーグの投手がパ・リーグの投手よりも防御率が悪かったりするのは、DH制を取っているかどうかだけの差ということ、先発よりも中継ぎや抑えがしっかりした良い投手がいるところのほうが強いというのも納得できる。
「5勝」投手論、中日は5~7勝の投手が非常に多く、投手「陣」になっている。

ヤクルトにはなぜ勝てないのか  役割分担がしっかりしている強固な投手力には弱い、打撃重視のチームには強いが、中日とカラーが似ている?チームには弱いとか。野村監督以来のロングタームでの「ささやき」にもやられてしまっているらしい。

最後の今中X中村武志X川相昌弘対談も面白い。横浜が弱いのは、2006年から3年間コーチを務めていた中村の証言で明らか、優勝を狙わずにAクラス狙い、負けてもヘラヘラしているようではダメだ。

最後にお客が入らないナゴヤドームの運営について、フロントにもチクリ。 

今中君、これからもツンデレで中日の応援をお願いしたい。

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