ピロEK脱オタ宣言!…ただし長期計画

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【小説】螺鈿迷宮(下)…文庫版

2010-05-18 13:07:35 | 本(小説)


昨日の夜勤、私の仕事は平和だったのですが…
なんか周囲では大変な事態が起こっており、朝からの人が私が帰る時間(明け方近く)にも沢山いて帰るのに気が引けた一日でした。今日は解決していると良いですね



さて以下は昨日に続いて小説の読書記録です。



「螺鈿迷宮(下)」
(海堂尊著、2008年11月25日初版発行<※文庫版>、角川書店)

こちらも今まで読んだシリーズ&上巻と同じく、嫁さんが文庫版をブックオフで買ったもの。やはり風呂の中で4月頃(中旬以降)に読んでいた本です。


この下巻のストーリーは…
医学生・天馬大吉が潜入した不審死の続く桜宮病院に、変わった皮膚科の医師“白鳥”。彼の正体は姫宮と共に厚生労働省から送り込まれた調査員だった。

…と説明は簡単ですが、上巻の最後の方で登場した厚生労働省・白鳥が活躍する解決編です。



ピロEK的感想
白鳥が活躍と言っても…解決したというよりも、ほぼ犯人の自供な展開
自供しても捕まえられないだろ…的な賢い犯人で、ほぼその通りになっちゃうという感じ。
主人公たちは頭が良いから(?)全容を把握するんだけど
把握したからと言って、彼らが解決に向かって活躍した感は少なく…主人公たちは探偵でも警察でもないので事件を解決させる義務も無いわけですけど…自供内容も警察に信じてもらえず、犯人グループの一人は逃走
…まぁコレはコレで今後の展開に期待しても良いんですかね

この桜宮サーガのシリーズは一つの話だけで全部解決させようなんてつもりはなさそうですから…全容を把握しようとして仕方なくシリーズ全部読んでいくとオートプシーイメージングによる死因調査の推進推奨派に洗脳されていくと、そういう仕組みな様です


上巻の感想で、
京極夏彦の「姑獲鳥の夏」に似た設定と書きましたが…保存されている遺体(とまたもや古典的な設定が登場)…ってなると今度は「陰摩羅鬼の瑕」風味…主人公と碧翠院桜宮病院の思わぬつながりには、今度は「姑獲鳥の夏」での関口巽を連想。
…ミステリーはあんまり読んでいない私の知識の中に、たまたま近いものがあっただけで、こういうのって他にもたくさんあるのかも知れませんけど。かぶりますねぇ何故か。

こういう古典風味な作風から想像するに…

「螺鈿迷宮」は実際には「ナイチンゲールの沈黙」よりも先に出来上がっていた…という事があとがきに書いていましたが…

…完全に私の勝手な想像なんですけど

もしかしたら「チーム・バチスタの栄光」よりもこっち(螺鈿迷宮)の方が先に書き始めていたんじゃないですかねぇ…ここではなんとなく白鳥のキャラクターも定まっていない感じもあるし、逆に「チーム・バチスタの栄光」では全く登場しない姫宮が当たり前のようにあちら(チーム・バチスタの栄光)ではキャラクターとして設定されているわけで…。

…すでにお話は出来上がっていたけど、ベタな設定過ぎて第一弾としては弱かったという判断で一旦お蔵入りにしていたとか…そんな風に思えるんですよね

で、「チーム・バチスタの栄光」のヒットを受けて、その設定を反映させつつ加筆訂正…てな感じなんじゃないですかねぇ。その上では田口先生の登場する部分なんて完全に加筆部分だったりするんじゃないかな(とか勝手に思ってます



(当ブログ内の関連記事)
2010年04月05日 【小説】チーム・バチスタの栄光(上)…文庫版
2010年04月07日 【小説】チーム・バチスタの栄光(下)…文庫版
2010年04月28日 【小説】ナイチンゲールの沈黙(上)…文庫版
2010年05月01日 【小説】ナイチンゲールの沈黙(下)…文庫版
2010年05月17日 【小説】螺鈿迷宮(上)…文庫版





では、今日はこんなところで


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