苦行でやせ細ったお釈迦様の像
インド仏跡巡礼第2日目(3) ブッダガヤにて
第2日目、2017年11月3日は、仏教生誕の地・マハーボディ寺院、次いで市内に建てられた各国の寺院を回りましたが、その様子は既に報告した通りです。
その後、ブッダガヤからナイランジャナー河Nairanjana River(別名、尼連禅河、現在はPhalgu Riverファルグ川と呼ばれています)を挟んで、その対岸にあるスジャータ村Sujata village 及びドンガシュリ洞窟寺院 Dungeshwari Cave Temples(別名 前正覚山)を巡りましたが、本稿ではそのときの体験談を記します。
ブッダガヤで宿泊していた仏心寺の宿坊を午後1時頃にチェックアウトし、既に予約していたタクシーに迎えに来てもらいした。
最初にスジャータ村を訪れるために、ナイランジャナー河に向かいました。この河に架かる橋は反対側が小さく見える程長い橋でした。この時に実際に流れていた川幅はかなり細くなっていましたが、雨期には大河の様な水量が流れているのだろうと思いました。
河を渡って最初に訪れたのは、ダルマナヤ寺院 Dharmanaya Templeと言う名称の仏教寺院でした。
入口には、瞑想している釈尊の坐像が置かれていました。
境内に入ると、正面には3か所にアーケード式の入口がある白亜の小さなお堂がありました。そこから少々離れたところに、菩提樹の大木がありました。
この菩提樹の傍らには池があり、中央部にはやせ細ってあばら骨が多数浮き出ているお釈迦様の坐像が置かれていました(記事冒頭の写真参照)。
尚、そこに隣接する建物の階段の脇には、両足が揃った仏足石がありました。
ところで、この村を訪れたのは、6年間の厳しい修業で衰弱したお釈迦様がこの村にやって来たとき、スジャータと言う名前の村娘が乳粥 (milk rice) を捧げたお蔭で体力を回復し、その後まもなくブッダガヤで悟りを開いたと言う逸話が残っているからです。
そこで、ダルマナヤ寺院の次に、車で数分ほど離れた位置にあるスジャータ寺院 Sujata Templeに訪れました。
お釈迦様が実際に乳粥を提供されたのは、この寺院の菩提樹の木の下と言われています。寺院の広場には、お釈迦様と乳粥を捧げるスジャータの人形が飾られた陳列棚がありました。大勢の観光客が、その陳列棚を眺めていました。
また、すぐ傍に聳えている菩提樹の下にも、お釈迦様の前でスジャータが乳粥の器を持っている別の人形が設置されていました。
ところで、スジャータ寺院の裏側には、トンガリ屋根を抱いた白亜のヒンドゥ寺院が建っていました。その寺院の内部には、祭壇にヒンドゥ神の壁画が描かれていました。
スジャータ寺院を訪れた後は、ドンガシュリ洞窟寺院に向かうことにしました。しかし、道路のインフラが悪いため、交通渋滞の激しいガヤ市街を通り抜けなければなりませんでした。
ガヤ市街を通過後にナイランジャナー河を渡り、未舗装の田園道を進まなければならず、結局ドンガシュリ洞窟寺院の駐車場までは1時間半もかかりました。ここから洞窟寺院まで、山道を登るのですが、何とか10分ほどで到着しました。
ドンガシュリ洞窟寺院の入口には、ストゥーパが立っていました。
この右奥に、“お釈迦様が6年間に渡り苦行を続けたと言われる洞窟”がありました。
尚、隣接するお堂内には、お釈迦様の像が祀られていました。
お釈迦様は、ここでこれ以上苦行を続けても悟りの境地に達することはできないと考えて行を放棄し、沐浴をして身を清めたのがナイランジャー河でした。その折にスジャータの乳粥で飢えを癒した後、現在マハーボディ寺院がある菩提樹の下で瞑想を行い、悟りを開くことができました。
ドンガシュリ洞窟寺院を訪れた後は、次の目的地であるラジギール Rajgir に向かいました。
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