2008年2月27日(水)
ハンスイェルク・シェレンベルガー指揮&オーボエ/NHK交響楽団
~都民芸術フェスティバル~
東京芸術劇場
【曲目】
1.ハイドン/交響曲第39番 ト短調 Hob.I-39
2. モーツァルト/オーボエ協奏曲 ハ長調K.314(k.285B)
【アンコール】
ブリテン/6つの変容から第1曲「パン」 Ob:シェレンベルガー
3. メンデルスゾーン/交響曲第3番イ短調Op.56「スコットランド」
【アンコール】
モーツァルト/レ・プティ・リアン~パントマイム
都民芸術フェスティバルでのN響を聴いた。安いし、「のだめ」のドラマで子供達もお気に入りのモーツァルトのオーボエコンチェルトをやるので久々に子連れで家族総出で出かけた。
先週のB定期でシェレンベルガーの指揮に接して楽しみになったハイドンはやっぱりよかった。風がひゅーっと吹き抜けたり、小枝や木の葉をそっと揺らしたりするような軽くて自然でチャーミングな感覚。弦の音が美しく洗練されている。管とのブレンドもとてもきれい。肩の力が抜けて楽しんで弾いていて、なんだか「ヨーロッパ」を感じる演奏。
さて、この日の一番のお目当てのシェレンベルガーのオーボエソロが聴けるモーツァルトのコンチェルト。良かった!
軽やかで優美な素敵な前奏に続きシェレンベルガーの美音が入った瞬間からオーボエの虜になった。このシェレンベルガーのオーボエの音色、どう表現したらいいだろう。溢れる色彩、色香、華やぎ… 豊かな陰影、どこまでも遠くへ連れて行ってくれそうな息の長さ… とにかく幸せな時間だった。
最初の前奏ではきちんと指揮をしていたシェレンベルガー、ソロで入ったあとは、オケだけのところになってももう殆ど指揮はせずにオーボエに専念。それほどにオケのことはコンマスのまろさんを筆頭に安心して任せられた、ということなのだろう。N響は実に艶やかで良い響きでシェレンベエルガーのソロに花を添えた。アンコールも見事!
休憩の後は大曲の「スコットランド」。これがまた良かった。全体がスリムでありながらたっぷりと栄養が行き渡っていて、とてもスポーティーに引き締まった演奏。
第1楽章後半の盛り立てもエネルギッシュだったし、第2楽章の躍動感も上々。第3楽章では弱音を大切にしたいという気持ちはよくわかるのだが、好みで言えばもっと歌ってほしいところ。でも、横川さんのクラ、青山さんのオーボエ、水谷さんのファゴット等の木管のソロやアンサンブルが素晴らしい。この3楽章に限らず、室内楽的な親密さやパート毎の活き活きとしたやり取りを随所に聴ける。フィナーレの最後のクライマックスもシェレンベルガーは気負わずに爽やかにまとめ、全体とても楽しめた。
シェレンベルガー、指揮もなかなかいいじゃん!不器用なところはあるかも知れないが、若い指揮者のような青さはなく熟練というか、この人ならではの色を感じさせてくれる。シェレンベルガーを盛り立てたN響の力も大きかったはず。
N響でアンコールが聴けたのも嬉しい。このチャーミングな音楽、息子がえらく気に入ったようで、帰り道でもずっとこのメロディーを歌っていた。
家に帰って息子に「今日の音楽会、おもしろかった?普通だった?つまんなかった?」と期待して聞いたら、「つまんなかった」と即答されてガッカリ… 親の思い通りにはいかないなぁ。でもきっと今夜の演奏会、幼い心の滋養にもなったということにしよう。
ハンスイェルク・シェレンベルガー指揮&オーボエ/NHK交響楽団
~都民芸術フェスティバル~
東京芸術劇場
【曲目】
1.ハイドン/交響曲第39番 ト短調 Hob.I-39
2. モーツァルト/オーボエ協奏曲 ハ長調K.314(k.285B)
【アンコール】
ブリテン/6つの変容から第1曲「パン」 Ob:シェレンベルガー
3. メンデルスゾーン/交響曲第3番イ短調Op.56「スコットランド」
【アンコール】
モーツァルト/レ・プティ・リアン~パントマイム
都民芸術フェスティバルでのN響を聴いた。安いし、「のだめ」のドラマで子供達もお気に入りのモーツァルトのオーボエコンチェルトをやるので久々に子連れで家族総出で出かけた。
先週のB定期でシェレンベルガーの指揮に接して楽しみになったハイドンはやっぱりよかった。風がひゅーっと吹き抜けたり、小枝や木の葉をそっと揺らしたりするような軽くて自然でチャーミングな感覚。弦の音が美しく洗練されている。管とのブレンドもとてもきれい。肩の力が抜けて楽しんで弾いていて、なんだか「ヨーロッパ」を感じる演奏。
さて、この日の一番のお目当てのシェレンベルガーのオーボエソロが聴けるモーツァルトのコンチェルト。良かった!
軽やかで優美な素敵な前奏に続きシェレンベルガーの美音が入った瞬間からオーボエの虜になった。このシェレンベルガーのオーボエの音色、どう表現したらいいだろう。溢れる色彩、色香、華やぎ… 豊かな陰影、どこまでも遠くへ連れて行ってくれそうな息の長さ… とにかく幸せな時間だった。
最初の前奏ではきちんと指揮をしていたシェレンベルガー、ソロで入ったあとは、オケだけのところになってももう殆ど指揮はせずにオーボエに専念。それほどにオケのことはコンマスのまろさんを筆頭に安心して任せられた、ということなのだろう。N響は実に艶やかで良い響きでシェレンベエルガーのソロに花を添えた。アンコールも見事!
休憩の後は大曲の「スコットランド」。これがまた良かった。全体がスリムでありながらたっぷりと栄養が行き渡っていて、とてもスポーティーに引き締まった演奏。
第1楽章後半の盛り立てもエネルギッシュだったし、第2楽章の躍動感も上々。第3楽章では弱音を大切にしたいという気持ちはよくわかるのだが、好みで言えばもっと歌ってほしいところ。でも、横川さんのクラ、青山さんのオーボエ、水谷さんのファゴット等の木管のソロやアンサンブルが素晴らしい。この3楽章に限らず、室内楽的な親密さやパート毎の活き活きとしたやり取りを随所に聴ける。フィナーレの最後のクライマックスもシェレンベルガーは気負わずに爽やかにまとめ、全体とても楽しめた。
シェレンベルガー、指揮もなかなかいいじゃん!不器用なところはあるかも知れないが、若い指揮者のような青さはなく熟練というか、この人ならではの色を感じさせてくれる。シェレンベルガーを盛り立てたN響の力も大きかったはず。
N響でアンコールが聴けたのも嬉しい。このチャーミングな音楽、息子がえらく気に入ったようで、帰り道でもずっとこのメロディーを歌っていた。
家に帰って息子に「今日の音楽会、おもしろかった?普通だった?つまんなかった?」と期待して聞いたら、「つまんなかった」と即答されてガッカリ… 親の思い通りにはいかないなぁ。でもきっと今夜の演奏会、幼い心の滋養にもなったということにしよう。
御家族でコンサートにいらっしゃるって、素敵です。きっと御子息さまの心に残ることでしょう。