6月15日(土)日本リードオルガン協会横浜日吉大会記念コンサート
日本福音ルーテル日吉教会
~デルマルコ・オルガンを聴く~
♪ 林光/オルガン弾きのセレナーデ(リードオルガンのために)
♪ ペータース/ファンタジア、フーガ、カンタービレ
~マニュアーレ(足鍵盤のないオルガンのための16のファンタジア)Op.79より~
♪ 大中恩/リードオルガンのための8つの小品より 第6曲モデラート
Org:安田哲也
~田中千鳥の世界~
(朗読)詩「朝の月」
♪ 原久貴/田中千鳥による八つのうた「ちんちょうげ」~リードオルガンのための~
(朗読)手紙「大山に絵を描きに行っていた叔父ちゃんに出したもの」
(朗読)涌島義博「ばら色のリボン」(抜粋)
♪ 弘田龍太郎/浜千鳥
S:山本富美/Org:相田南穂子/朗読:こだまときこ
~西川オルガン修復について~
お話:伊藤園子、伊藤信夫
~西川オルガンを聴く~
♪ ビゼー/3つの音楽的スケッチ~カプリース
♪ 今川節/エレジー、いのり
♪ アメイジンググレイス
♪ ヤング/「聖アン」による退堂曲
♪ 千原英喜/歌曲集「ある真夜中に」~寂庵の祈り
S:山本富美/Org:相田南穂子
5月1日の日本歌曲のコンサートで「再会」したソプラノの山本富美さんに紹介して頂いた日本リードオルガン協会会員のためのコンサート。会場のチャペルには3台の歴史的な楽器が並んだ。最初は安田さんの演奏で、3台のなかでも一番大きくて新しい、イタリア製のデルマルコ・オルガンが披露された。多彩な音色で、パイプオルガンのような響きが印象的だった。
次は相田さん所有の明治時代の足踏み式リードオルガン。YouTubeで聴いた、山本さんの歌とこのオルガンによる歌曲集「ちんちょうげ」にすっかり魅了され、これをライブで聴けるのが一番の楽しみだった。
原久貴氏が曲を付けた詩は、大正時代に生を受け、8才で星になってしまった少女、田中千鳥の遺稿集から選ばれた8編。どれもが千鳥のピュアな感性がそのまま結晶したような言葉で連なっている。この言葉の魅力をそのままに、原は美しい歌に仕上げた。漆黒の黒地に季節の花を鮮やかにあしらった衣装で登場した山本さんは、ヴィブラートの少ない清澄で美しい声とよどみのない呼吸で、ひとつひとつの言葉を、虚飾を廃してくっきりと浮かび上がらせ、千鳥の言葉をチャペルに放っていった。相田さんのオルガンの温かく懐かしい響きが歌と溶け合った。
月や花など、自然に対する千鳥の原体験としての感動や驚き、親しみが、歌として真っ直ぐに聴き手の心に届き、千鳥の気持ちを一緒に体験しているような不思議な感覚で満たされた。こだまときこさんの朗読で千鳥の言葉が加わり、千鳥ワールドに浸った。最後は「千鳥」の名にちなんで、客席も一緒に「浜千鳥」を唱和。山本さんの優美なヴォカリーズとともに、みんなで少女千鳥に思いを寄せた。
後半の主役は、教会所有のストップ付きの大きなオルガン(西川オルガン)。修復に携わった職人さんのお話に続いて演奏が披露された。日本に2台しかなく、演奏できる状態のものはこの一台だけという貴重な楽器の音色は、落ち着いた温かな響きがした。それに加え、ストップを駆使したリアルで刺激的な音や、足鍵盤のような荘重な重低音の響きも持っている。リードオルガンは、音の立ち上がりにワンクッションあって速いパッセージには向かないと思っていたが、ビゼーのハイテンポな演奏を聴いて、相当速いテンポでも演奏できることを知った。山本さんの歌が加わったアメージンググレイスや「寂庵の祈り」は、前半同様に素敵な歌声が、心洗われる清澄な響きとなってチャペルを満たした。
リードオルガンの魅力をたっぷりと味わい、この楽器が機能的なものとは別次元の、今の時代が忘れてしまったような心に優しく沁み入る魅力に富んでいること、また、人の声との相性がとてもいいことを認識した。修復では部品を新たに作って甦らせたという伊藤ご夫妻の話に、こうした修復の技が後世に引き継がれることの大切さも感じたが、そのためにはこの楽器の魅力をもっと多くの人達に知らせることも大切。リードオルガンと歌のオリジナル曲は少ないので新しい曲が欲しいという山本さんのお話を聞き、我が家に眠っていたリードオルガンを久々に弾き、何か作曲してみようと思った。
西川オルガン(15ストップ リード5列半)
相田さん所有のヤマハオルガン
我が家にあるオルガン。相田さんのオルガンと似ている。
♪ブログ管理人の作曲♪
金子みすゞ作詞「私と小鳥と鈴と」
S:薗田真木子/Pf:梅田朋子
子守歌 ~チェロとピアノのための~
Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
合唱曲「野ばら」
中村雅夫指揮 ベーレンコール
金子みすゞ作詞「さびしいとき」
金子みすゞ作詞「鯨法会」(YouTube)
以上2曲 MS:小泉詠子/Pf:田中梢
「森の詩」~ヴォカリーズ、チェロ、ピアノのためのトリオ~(YouTube)
MS:小泉詠子/Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
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日本福音ルーテル日吉教会
~デルマルコ・オルガンを聴く~
♪ 林光/オルガン弾きのセレナーデ(リードオルガンのために)
♪ ペータース/ファンタジア、フーガ、カンタービレ
~マニュアーレ(足鍵盤のないオルガンのための16のファンタジア)Op.79より~
♪ 大中恩/リードオルガンのための8つの小品より 第6曲モデラート
Org:安田哲也
~田中千鳥の世界~
(朗読)詩「朝の月」
♪ 原久貴/田中千鳥による八つのうた「ちんちょうげ」~リードオルガンのための~
(朗読)手紙「大山に絵を描きに行っていた叔父ちゃんに出したもの」
(朗読)涌島義博「ばら色のリボン」(抜粋)
♪ 弘田龍太郎/浜千鳥
S:山本富美/Org:相田南穂子/朗読:こだまときこ
~西川オルガン修復について~
お話:伊藤園子、伊藤信夫
~西川オルガンを聴く~
♪ ビゼー/3つの音楽的スケッチ~カプリース
♪ 今川節/エレジー、いのり
♪ アメイジンググレイス
♪ ヤング/「聖アン」による退堂曲
♪ 千原英喜/歌曲集「ある真夜中に」~寂庵の祈り
S:山本富美/Org:相田南穂子
5月1日の日本歌曲のコンサートで「再会」したソプラノの山本富美さんに紹介して頂いた日本リードオルガン協会会員のためのコンサート。会場のチャペルには3台の歴史的な楽器が並んだ。最初は安田さんの演奏で、3台のなかでも一番大きくて新しい、イタリア製のデルマルコ・オルガンが披露された。多彩な音色で、パイプオルガンのような響きが印象的だった。
次は相田さん所有の明治時代の足踏み式リードオルガン。YouTubeで聴いた、山本さんの歌とこのオルガンによる歌曲集「ちんちょうげ」にすっかり魅了され、これをライブで聴けるのが一番の楽しみだった。
原久貴氏が曲を付けた詩は、大正時代に生を受け、8才で星になってしまった少女、田中千鳥の遺稿集から選ばれた8編。どれもが千鳥のピュアな感性がそのまま結晶したような言葉で連なっている。この言葉の魅力をそのままに、原は美しい歌に仕上げた。漆黒の黒地に季節の花を鮮やかにあしらった衣装で登場した山本さんは、ヴィブラートの少ない清澄で美しい声とよどみのない呼吸で、ひとつひとつの言葉を、虚飾を廃してくっきりと浮かび上がらせ、千鳥の言葉をチャペルに放っていった。相田さんのオルガンの温かく懐かしい響きが歌と溶け合った。
月や花など、自然に対する千鳥の原体験としての感動や驚き、親しみが、歌として真っ直ぐに聴き手の心に届き、千鳥の気持ちを一緒に体験しているような不思議な感覚で満たされた。こだまときこさんの朗読で千鳥の言葉が加わり、千鳥ワールドに浸った。最後は「千鳥」の名にちなんで、客席も一緒に「浜千鳥」を唱和。山本さんの優美なヴォカリーズとともに、みんなで少女千鳥に思いを寄せた。
後半の主役は、教会所有のストップ付きの大きなオルガン(西川オルガン)。修復に携わった職人さんのお話に続いて演奏が披露された。日本に2台しかなく、演奏できる状態のものはこの一台だけという貴重な楽器の音色は、落ち着いた温かな響きがした。それに加え、ストップを駆使したリアルで刺激的な音や、足鍵盤のような荘重な重低音の響きも持っている。リードオルガンは、音の立ち上がりにワンクッションあって速いパッセージには向かないと思っていたが、ビゼーのハイテンポな演奏を聴いて、相当速いテンポでも演奏できることを知った。山本さんの歌が加わったアメージンググレイスや「寂庵の祈り」は、前半同様に素敵な歌声が、心洗われる清澄な響きとなってチャペルを満たした。
リードオルガンの魅力をたっぷりと味わい、この楽器が機能的なものとは別次元の、今の時代が忘れてしまったような心に優しく沁み入る魅力に富んでいること、また、人の声との相性がとてもいいことを認識した。修復では部品を新たに作って甦らせたという伊藤ご夫妻の話に、こうした修復の技が後世に引き継がれることの大切さも感じたが、そのためにはこの楽器の魅力をもっと多くの人達に知らせることも大切。リードオルガンと歌のオリジナル曲は少ないので新しい曲が欲しいという山本さんのお話を聞き、我が家に眠っていたリードオルガンを久々に弾き、何か作曲してみようと思った。
西川オルガン(15ストップ リード5列半)
相田さん所有のヤマハオルガン
我が家にあるオルガン。相田さんのオルガンと似ている。
♪ブログ管理人の作曲♪
金子みすゞ作詞「私と小鳥と鈴と」
S:薗田真木子/Pf:梅田朋子
子守歌 ~チェロとピアノのための~
Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
合唱曲「野ばら」
中村雅夫指揮 ベーレンコール
金子みすゞ作詞「さびしいとき」
金子みすゞ作詞「鯨法会」(YouTube)
以上2曲 MS:小泉詠子/Pf:田中梢
「森の詩」~ヴォカリーズ、チェロ、ピアノのためのトリオ~(YouTube)
MS:小泉詠子/Vc:山口徳花/Pf:奥村志緒美
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