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足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

天狗山登山 ~緑と岩が織り成す庭園美~

2012年11月04日 | 山&ハイキング
2012年8月20日(月)


毎年8月、清里の貸別荘「野わけ」に滞在中、松原湖や北八ヶ岳方面に出かけるとき国道141号を北上していくと、野辺山を過ぎたあたりから右側に気になる山が見える。東西に長く横たわり2つの尖った岩の頂を持っていて「登ってよ!」と誘っているよう。これが天狗山だと知ったのは、去年、立原高原方面へ行き、川上村の観光案内掲示板に載っているのを見たとき。そのときから「来年は登ろう」と思っていた。

ネットで調べていたら、2つの頂にそれぞれ「天狗山」と「男山」という名前が付けられていて、男山へ行くには結構やっかいな岩登りがあることを知った。両方やりたいところだが、家族連れの登山はあまりキツくなく、なるべく危なくないコースを選ぶようにしているので、馬越峠というところから1時間半程度で行け、岩場の難易度も易しそうな天狗山に登ることにした。標高は天狗山が男山よりも31メートルばかり高い。より高いところに行きたがるpocknとしても妥当な選択になった。

国道141号を北上していくと、いつものように天狗山が見えてきた。今日はここに登るので気合が入る。海ノ口のあたりで「おみかの滝」の標識が出ている方へ右折、去年はこのおみかの滝や「いぬころの滝」などを見るために入った道だ。途中、紛らわしい横道があってそっちへ行きかけたが、工事の人に訊いて間違いだとわかって引き返した。

登山口の馬越峠は「滝見の湯」や立原高原も越えてひたすら一本道を上り切ったところにある。

何台か車を置けるスペースが2箇所ほどあり、上の方のスペースに車を停めた。そのスペースの奥に登山道入口があった。小さな看板があるだけでわかりにくい。

登山道はいきなり急な坂道で始まった。ずり落ちそうなほどの急斜面の細い道が続く。

花を愛でながら急坂を頑張って登り続けると…


15分ばかりで尾根線に行き着く。ここからは変わってなだらかで歩きやすい道になる。あちこち岩が露出していて岩山の雰囲気が出てきた。

前方に天狗山の山頂が見えた。想像していたのと違って樹木に覆われていた。


岩と樹木が庭園風の景観を作り出している。


植物の種類は多彩で花も多い。




松のほかに広葉樹、照葉樹が多く、いろいろな種類の葉っぱが入り混じる豊かな植生は見ていて楽しい。花は終わってしまっているが、シャクナゲの多さも屈指といえるのでは? 5月から6月頃に来たら、さぞや見事なシャクナゲの群落に出会えることだろう。


岩場は多いが、険しい場所は殆どない。岩と豊富な植物が織り成す庭園美はこのコースの特長だ。

頂上直下には長めの岩登りがあったが、足場はしっかりしているので、子供や奥さんもさほど苦労することなく登れた。高度を上げるごとに遠くまで見晴らしが広がってくると頂上はすぐそこだ。

登り始めて1時間35分で標高1882メートル、天狗山の山頂に到着!360度のパノラマが広がった。壊れかけた山頂の標識を手に持って記念撮影!


八ヶ岳は雲に覆われていたが(この時期の日中は、八ヶ岳はなかなか姿を見せてくれない)、その手前、稜線の先にすっくと立つ男山の姿がいい。


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登って来たほうを振り返ると、ここにも立派な山が。これは御座山(おぐらやま)という山だと後から知った。標高は2112メートルで、日本200名山に選ばれている。ちょっと登ってみたくなった。


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昼メシは、出かける前に握ってきたおにぎりと、途中のコンビニで買ったミニカップラーメン。フタの重しに山頂の石を利用。



下山は来た道を戻った。同じ道だけれど行きと帰りの景色は違うし、新たな発見もある。

つくづく豊かな植生に感嘆の声を上げ、花を見つけ、鳥の声の主を探したりしながらの下山は楽しい。

稜線上にある小ピーク。この上からの眺望もなかなかのもの。


そのピークから、天狗山山頂をバックに息子とツーショット。



このピークからは下り坂が続く。「下りは転びやすいから気をつけろよ」と子供たちに声をかけて慎重に下りていった。

負傷!!。。
途中で、山頂に残っていた夫婦がおれたちを横目にズンズン抜かしていった。あの人たちが下山し始めたのはうちらよりかなり後のはず。ちょっと悔しい。「一人ならおれだって速く下りられるんだ」というのを見せたくなって、スピードを上げ、夫婦に近づいた…
と思ったら、足元が滑ってバランスを崩し、踏ん張りきれずに転倒!何がなんだかわからなくなり、足や手や顔まで岩にぶつけた。
去年の至仏山の二の舞か。。!?」
出血はしていないようだが、ヒザと手のひらの付け根と顔がズキズキ痛む。家族が心配そうに覗き込む。
子供たちに気をつけろと言っていた本人が、ヘンな競争心を燃やしてぶざまにも転んで負傷、なんとも情けなや。。。
首からぶら下げていた新品のカメラは大丈夫かな…? と点検すると… 
な・なんと、レンズの外側のリングの一部が欠けているではないか! 先月買ったばかりの新品のデジタル一眼レフなのに。。。
つまらない原因でコケた代償は大きかった。トホホ。。。
試し撮りしたら、カメラの機能の方は大丈夫そう。とりあえず普通に歩けたので気を取り直して下山した。

登山口まで戻った。手や顔面は大丈夫そうだが、足がかなりズキズキと痛む。恐る恐るズボンをまくり上げたら、こんな裂傷を負っていた。。。

登山用の丈夫なズボンは破れていないのに、中の足がこんなヒドイことになっていてビックリ。

それでもこのまますぐには帰らないのがオレ。帰りがけ、来る途中でみた「立岩の滝」の看板のところで車を停め、遊歩道を下りて滝を見に行くことにした。目の前に巨大な岩が屹立していた。これが多分「立岩」で、その下にある滝なのでこの名がついたのだろう。キレイな渓流に沿った道を5分ほど下って滝に着いた。なかなかの立派な滝だ。


国道に戻り「野わけ」へ帰る途中、野辺山付近から見た天狗山と男山の姿。奥の方が天狗山。さっきまで頂上にいた山をこうして眺めると感慨もひとしお。


「野わけ」に戻って露天風呂に足を入れたら、怪我したところが超シミタ。。。。 だけど、いい鉱泉のお湯に浸かれば治りも早いかもと、入念に傷口をお湯につけておいた。その甲斐あってか、痛みは早く引いてきたが…

この傷跡、結局もう2ヶ月以上たつが、未だにヒザにくっきりと痛々しく2本刻まれている。歳を取ってくると傷もなかなか治らないというが… 転んで怪我した話を聞いたトモミさん曰く、「年取ってくると自分の意思に体の動きがついて来ないって言うじゃないすか。いつまでも若いつもりでいちゃだめですよ。」タハ… ホント、気をつけないとね。山はいつでも危険と隣り合わせだ。

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