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銀座線新型車両1000系試乗会

2012年04月08日 | pocknの気まぐれダイアリー
4月4日(水)

日本で最初に開通した地下鉄銀座線で、1927年の開業時から40年の長きに渡り走り、親しまれていた黄色の車体の1000形車両。間もなくお目見えする新型車両の1000系は、当時の車体や色をイメージしてレトロな雰囲気を出し、色も当時の車体色を再現して鮮やかな黄色だ。4月11日営業運転を始める前に、新型車両のデビューの記念で一足早く試乗会があることを新聞で知った。対象は小学生までの子供とその家族。今や筋金入りのてっちゃんとなった息子はもちろん「乗りたい!」というのでダメモトで応募したら、なんと当選の通知が送られてきた!

僕にとって銀座線といえば、子供の頃よくばあちゃんに連れられて浅草へ行くときに乗ったことを思い出す。地下の湿っぽく生暖かい空気と独特の臭い、浅草に近付くと車輪とレールの軋む音だろうか、何やら金属音が続き、ある地点に来ると前の車両から順番に車内の照明が消えて真っ暗になり、壁にあるワッペンの形の白熱の非常灯が申し訳程度の明るさで点灯するのがとても面白かったのを覚えている。

そんな幼い記憶が残る日本最古の地下鉄路線の記念行事なら僕も是非体験したい。それに、少年時代てっちゃんだった僕にとっては、車両基地に入ったり、そこから新型車両に乗り込んで丸ノ内線経由で銀座線に入り、上野まで行けるという、もう一生体験できないような体験ができるのはやっぱりすごくワクワクする。

仕事を午前中で切り上げて中野富士見町の東京メトロ中野車両基地へ。ここは、いつかチャリで通りかかって中を覗いたことがある。丸ノ内線の車両がいくつも停まっているのが印象に残っていたが、今日は堂々と正門から入場。家族連れがたくさん集まっていた。

受付でヘルメットとストラップを受け取り、まずはスタッフから注意事項を聞く。遠くに見えるは、銀座線新型車両1000系!



さすが車両基地。構内は線路が入り込んで敷かれている。



線路をいくつも跨ぎ、トンネルの通路を出ると、目の前で新型車両が出迎えてくれた。丸ノ内線の車両と並んでいるところは車両基地ならでは。乗車の前に、約40分間の撮影会があった。



レモンイエローというよりやまぶき色の黄色が鮮やか。最近はステンレスの部分が殆どの車両ばかりなので、全面塗装のような(本当はラッピング)カラー車両はとても新鮮。



第3軌条を間近で見れて嬉しそうな息子。奥さんも実は鉄道好き。



記念のプレートが初々しい。



丸ノ内線の波線模様もなんだか懐かしい。



こんな点検用の車両もなにげに停まっている。



地下鉄の台車のアップはなかなか見られない。ちょっとオタク心がうずいてワンショット。


枕木に打ち付けてある釘を見て、係のおにいさんに「これはイヌクギですか」とか「丸ノ内線は全部ATOですか」なんて質問していた。おれにはよくわからない世界に息子は入り込んでしまった…



撮影会を終えていよいよ乗車。車内にはタラップで乗り込む!



ピカピカの真新しい車内は気持ちいい。オニュウの匂いもなかなかいい。



連結部のドアは全面シースルー。浅草線の駅にゆかりのあるイラストがかわいい。



参加者には記念品も配られた。そのひとつ、新型車両のマグカップ、これは貴重!

作業員の人達に見送られ、車両基地を出発進行!


電車は車両基地を出て徐々に地下へ潜って行く。沿線ではカメラを構えている人達がたくさんいた。試乗車が走る情報を逃さないこの人達はさすが。

車内放送ではお笑いタレントコンビのアメリカザリガニがMCを実況。銀座線や丸ノ内線についてのトリビアなど、子供にも楽しめるようなおもしろい話題がいろいろ飛び出す。この試乗会には1500人の応募があって選ばれたのは150人という話も出た。つまり、おれたちはなんと10倍の競争率をくぐり抜けてきたってわけだ。これはたっぷり試乗を楽しまねば!

原子力おことわりバッグもしっかり同乗!新型車両は従来より20%の電力削減になるらしい。


電車は車両基地から丸ノ内線の軌道に入り、中野富士見町~中野新橋と駅を通過。銀座線の車両に乗って丸ノ内線を走ることも、駅をみんな通過するのももちろん初体験。駅を通過するたびに、ホームにいる人達の様子を見るのも楽しい。


電車は丸ノ内線の赤坂見附駅を過ぎると、銀座線に接続するための特別区間に入り、気が付いたらもう銀座線に入っていた。MCでアメリカザリガニが「まさにここが特別区間ですよ~」と紹介していたが、何度も訂正… それほどに特別区間といっても普通の区間と何も変わった感じはなかった。しかし、過密ダイヤで運行しているなかをよくこんな普通のスピードで臨時電車を走らせられることに感心してしまう。きっと綱渡り的な運行に違いない。

銀座線はまだホームドアがないので、通過するホームの様子がよく見えておもしろい。ホームにいる人もこのまっきっきの車両がよく見えるに違いない。


ホームドアが必要なものってことはわかるが、せっかくいろいろ意匠を凝らしてデザインした車体がよく見えなくなるのはつまらない。特に地下鉄の場合はホームでしか電車は見れないわけだし… 銀座線に導入予定のホームドアは前面透明になるらしい。それならこの新型もよく見れるかな。

そうこうするうちにもう上野広小路駅を通過し、終点の上野にやってきた。あまり意識はしていなかったが、乗り心地は滑らかでとても快適だったように思う。アメリカザリガニのMCも終わり、お客達が拍手。中野車両基地を出て初めてドアが開き、40分間の楽しい試乗は終了した。車庫に入る1000系を見送り改札を出て解散となった。


いや~、ホント楽しかったし、なんだかちょっと誇らしい気分。いい体験ができた。

上野駅の構内であんみつとお茶を買って上野公園に繰り出し、やっと見頃になってきた桜の下でお花見を楽しんだ。水曜日のまだ4時前だというのに、公園の桜並木の道は人でいっぱい。あちこちのシートでは既にかなり盛り上がっていた。



銀座線1000系特設サイト


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2 コメント

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Unknown (モモチン)
2012-07-06 20:47:59
地下鉄銀座線の新型車両、なかなかしゃれてあいますね。地下鉄はその都市の顔ともいえますから、各事業者とも力が入っていますね。
私は、大の阪急電車好きで、今の最新型の9300系(京都線)、9000系(神宝線)の試乗会に運よく当選して関東からわざわざ飛行機で出かけ
て行きました。良い思い出です。

でも、阪急さんは関電さんと仲が良いので、このバッグ持って行ったら嫌がるやろうなあ~。
返信する
阪急渋いでんなー (pockn)
2012-07-09 00:54:48
モモチンさん、コメントありがとございます。
阪急の9000系とか言われても
さっぱりわからずにいたら
息子がすかさず本を見せてくれました
なかなか渋いですねー
それにこの色、なんか懐かしかったです。

地下鉄はその都市の顔ですか。
これ、いいコピーですね。
これから地下鉄見るときは
そんなつもりで見てみます。
返信する

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