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尾高忠明指揮 紀尾井シンフォニエッタ東京

2006年05月20日 | pocknのコンサート感想録2006
5月20日(土)尾高忠明指揮 紀尾井シンフォニエッタ東京
紀尾井ホール

【曲目】
1.武満 徹/弦楽オーケストラのための「死と再生」(映画音楽「黒い雨」より)
2.武満 徹/「径」~ヴィトルド・ルトスワフスキーの追憶に~ 
Tp:ロバート・コーエン
3.武満 徹/ノスタルジア~アンドレイ・タルコフスキーの追憶に~
4. プラネル/トランペット協奏曲
アンコール:(どなたか曲名を教えてください)
5. ティペット/2つの弦楽オーケストラのための協奏曲

武満の作品が前半に連ねられた紀尾井シンフォニエッタの魅力的なプログラム。「死と再生」は尾高の的確な指揮が充実した響きの緻密なアンサンブルを作り上げた。息の長い弦のしなやかな線が印象深い。続く「径」はトランペットソロのための作品。ミュートと通常の演奏が交互に繰り返され、両者の対話のように進んで行く。遠くへ遠くへとゆっくり連れて行かれるような印象的で不思議な音楽は、武満の遺作となってしまったフルート・ソロのための「エア」を思い起こす。ハーデンベルガーの温かみのある磨かれた深い音色の、滑らかな語り口のトランペットがこの曲によく合っている。

「ノスタルジア」では豊嶋さんのヴァイオリン・ソロにもう一つ色合いというか香りが足りないかなぁ、なんて思っているうちに眠くなってしまい、気がつくと度々瞼が閉じてしまうという状況に陥った。土曜の午後ということに加え、ホールまでの時間を読み間違えて今日の蒸し暑い中を走るハメになり、火照った状態で汗をかいたまま席に着いたせいだろう。

ブラネルのトランペット協奏曲ではハーデンベルガーの柔らかく艶のある見事なソロと、弦楽合奏の音色の輝きが溶け合い競い合った色鮮やかな演奏だったと思うし、ティペットの2群の弦楽オケのための協奏曲でも紀尾井シンフォニエッタ自慢の弦が実力を十分に発揮した充実した素晴らしい演奏で、曲も珍しいだけでなく2つのオーケストラの対話などとてもおもしろかっただけに、度々記憶に空白ができてしまったのが悔しい。できることならもう一度聴き直したい気分。誠に残念。。。

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2 コメント

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アンコール (pockn)
2006-05-23 09:32:27
一静庵さんからアンコールを教えていただけるのでは、と密かに念じておりました。ありがとうございます。2日ともいらっしゃるような熱心な方にとって「眠くなってしまった」などと不謹慎なコメントはいただけないものでしょう。申し訳ありません。次回は気合いを入れていきます。
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アンコールの曲 (一静庵)
2006-05-22 23:32:22
20日(土)のハーデンベルガーさんのアンコール曲は、「マイ・ファニー・バレンタイン」でした。



尚、19日はスウェーデン民謡でした。



ということは、2日とも聴いたということです
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