古今和歌集 1111
みちしらば つみにもゆかむ すみのえの きしのおふてふ こひわすれぐさ道知らば 摘みにも行かむ 住の江の 岸の生ふてふ 恋忘れ草 紀貫之 道を知っていたら
古今和歌集 1104
おきのゐて みをやくよりも かなしきは みやこのしまべの わかれなりけりおきのゐて 身を焼くよりも かなしきは みやこしまべの 別れなりけり...
古今和歌集 1103
こしときと こひつつをれば ゆふぐれの おもかげにのみ みえわたるかな来しときと 恋ひつつをれば 夕暮れの 面影にのみ 見えわたるかな...
古今和歌集 1101
そまひとは みやきひくらし あしひきの やまのやまびこ よびとよむなりそま人は 宮木ひくらし あしひきの 山の山彦 よびとよむなり...
古今和歌集 1100
ちはやぶる かものやしろの ひめこまつ よろづよふとも いろはかはらじちはやぶる 賀茂の社の 姫子松 よろづ世経とも 色はかはらじ...
古今和歌集 1067
わびしらに ましらななきそ あしひきの やまのかひある けふにやはあらぬわびしらに ましらな鳴きそ あしひきの 山のかひある 今日にやはあらぬ...
古今和歌集 1064
みはすてつ こころをだにも はふらさじ つひにはいかが なるとしるべく身は捨てつ 心をだにも はふらさじ つひにはいかが なると知るべく...
古今和歌集 1053
なにかその なのたつことの をしからむ しりてまどふは われひとりかは何かその 名の立つことの 惜しからむ 知りてまどふは われ一人かは...
古今和歌集 1051
なにはなる ながらのはしも つくるなり いまはわがみを なににたとへむ難波なる 長柄の橋も るくるなり 今はわが身を 何にたとへむ...
古今和歌集 1036
かくれぬの したよりおふる ねぬなはの ねぬなはたてじ くるないとひそ隠れ沼の 下よりおふる ねぬはなの 寝ぬ名は立てじ くるないとひそ...
古今和歌集 1035
せみのはの ひとへにうすき なつごろも なればよりなむ ものにやはあらぬ蝉の羽の ひとへに薄き 夏衣 なればよりなむ ものにやはあらぬ...