漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 1064

2022-09-28 06:35:30 | 古今和歌集

みはすてつ こころをだにも はふらさじ つひにはいかが なるとしるべく

身は捨てつ 心をだにも はふらさじ つひにはいかが なると知るべく

 

藤原興風

 

 身は捨てたが、せめて心だけは放り出すまい。最後には、この身がどうなるのか、知ることができるように。

 第三句の「はふらす」は「放らす」で放り出す意。「つひに」は死出のときでしょうか。身は捨てても、どう死んで行くのかを知るために、心だけは捨てずにおこう、ということからすると、「身は捨て」は必ずしも出家ということではないかもしれませんね。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。