漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 1104

2022-11-07 06:11:40 | 古今和歌集

おきのゐて みをやくよりも かなしきは みやこのしまべの わかれなりけり

おきのゐて 身を焼くよりも かなしきは みやこしまべの 別れなりけり

 

小野小町

 

 熾火となった炭を身に置いて体を焼くことよりもつらいことは、都島のあたりでの別れなのであった。

 詞書には「おきのゐ みやこしま」、左注には「からこと 清行下」とあります。おそらくは地名(詳細不明です)である「おきのゐ」「みやこしま」を詠み込んだ物名歌で、安倍清行の「からこと」の歌(0456)の次に採録されているということですね。
 「おきのゐ」は良いとして、「みやこしま」はそのままの地名として詠んでいるので、こういうのを物名歌と呼ぶんだろうかとちょっと(かなり?)疑問ではあります。正式には採録されず、墨滅歌となっている理由の一つなのかもしれませんね。

 



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