星の上の馬鹿者

これは放浪記です。いろんなところに行っています。

与論生活の終わりぎわ

2022-11-28 12:39:59 | 日記

11月28日

 久しぶりに書きます。もはやタイピングしていく手も不慣れな感じで、考えて打つ文章も稚拙なものとなるかもませんが、仕方がない。それだけサボっていたのだから当然と言えます。でもそれでもよかったりします。これだけ書くことに対して期間を空けていたけれど、後悔はしていません。

 最後に日記を更新してから一ヶ月以上の期間が空いてしまいましたが、特にこれといって忙しかったわけでもなく、相変わらずのように与論島でのリゾートバイトの生活を送っていたに過ぎないのでした。その間に次に行く場所を考えたり、職場の人たちと酒を煽ったりして、読書も執筆も酷く疎かな状態へと変わってしまい、振り返るものもありません。せいぜいインスタのストーリーズは地道に投稿していたのがやっていたことの全てのようです。

 与論島の生活も慣れてきたようで、酒の付き合いなんかは相変わらず気の抜けない残業のようなものです。それが離島生活をする者たちの主要な娯楽だからでしょうか、島民の方たちは酒での付き合いに精神の大部分を置いているようでして、都会ではあり得ないほどに泥酔をしたり、回し飲みをしたりと、昨今のソーシャルディスタンスの言葉の入り込む余地もないのでした。ある意味これは与論島での重要なアイデンティティを占めている文化のようでして、ただ単に嗜むだけのものとは違うようです。自分の中での酒とは楽しむもの、時折は愚痴なども吐いたりするものと認識しています。普段の自分をまるで仮初のような扱いとして、一つまた違った自分が、愉快なり不愉快なりに表舞台へと引き摺り出される。社会を支えている秩序が保たれていることにより、人としてのカオスが鬱憤として渦巻いている空間。そこにうまいこと風穴を空けてガス抜きをしてくれる役割を示したりもするのが、酒の力なのではないかと。

 与論島は穏やかな気候の島です。島民の方は皆その気候に素直に流動していくような形で、穏やかな人柄を惜しげもなく分け与えてくれます。仕事をしている時も、普段のコミュニケーションの時も、その優しさがどこの職場にもない優しさとして、生活を続けていく糧にもなるのです。まるで酒やタバコが不可欠となっている都会とは真反対の社会です。それでもこの島の人たちは酒を飲みます。毎日のように居酒屋に行く人、夜遊びをする人、堤防で酒を浴びて吐いて寝ている人。この平和な島で、悩み事なんて全て過去の遺物として消えてしまいそうなこの島で、結局のところ、人は何か消し去るわけでもなく、それでも酔いに任せてしまいたい、そんな生き物なのでしょう。ただのアル中なのかもしれませんが。

あと数日で、長いようで短かった与論島生活も終わりです。