■韓国映画「22年目の記憶」 予告
2014年の韓国映画
1972年、南北首脳会談の裏に、一人の男の存在があったー。
南北首脳会談のリハーサルが行われたという実在の報道記事から着想を得て、
自身を北朝鮮の最高指導者と思い込む俳優の父親と、
そんな父に翻弄された息子が織り成す22年に渡る物語。
息子テシク役に『提報者 ~ES細胞捏造事件~』「天命の城」「神弓 KAMIYUMI」のパク・ヘイル。
『名もなき野良犬の輪舞(ロンド)』「1987、ある闘いの真実」「殺人者の記憶法」など
韓国屈指の実力派俳優ソル・ギョングが父親役を演じた。
(Webより抜粋)
■韓国映画「22年目の記憶」
この映画、思っていた以上に良い映画でした。
ソル・ギョングさんの作品は「監視者たち」「名もなき野良犬の輪舞」がお気に入りですが
観る作品ごとにキャラクターが違って、カメレオン俳優と言われる所以がわかります。
この映画は、冒頭で愛息子に自分の演技を満足にみせることができなかった父親の執念が
傍から見れば頭がおかしくなってしまったかのようにみえるのですが、
22年後に再び訪れた「演ずる機会」を逃すことなく、金日成が乗り移ったかのように
息子の前で見事に演じた姿が凄かったです。
そして、22年前に失敗した「リア王」のセリフも完璧に演じて見せたときに、
22年前に交わした約束を父親は忘れておらず、成し遂げたシーンはグッときました。
父親のせいで苦労させられ育ったテシクが、チンピラまがいのいい加減な性格や
土地を売って借金を返済しようと何とか契約書の印鑑を探し出そうと面倒をみて
父親と交わす会話にはコミカルさもあって、二人が面白かったです。
ソル・ギョングさんもさることながら、パク・ヘイルさんも名演技でした。
「ラストプリンセス 大韓帝国最後の皇女」など、お気に入り作品がたくさんあります。
そして、父親の深い愛を知り、息子テシクのことが好きで執拗に追う
ヨジョン役の「恋のスケッチ 応答せよ1988」のリュ・ヘヨンちゃんを
受け入れたラストもとても良かったです。
■STORY
1972年、南北共同声明が発表され、韓国は初の南北首脳会談に備えて
北朝鮮の最高指導者・金日成(キム・イルソン)の代役オーディションを密かに敢行。
売れない役者のソングン(ソル・ギョング)が抜擢される。
そして、ソングンは息子テシク(パク・ヘイル)にある「秘密の約束」をする。
合格した売れない役者のソングンは、金日成に成り切るという使命から役にのめり込み、
日夜厳しい訓練をこなし、いつしか自分は金日成だと思い込むようになる。
しかし結局、オーディションは行われず、代役が日の目を見ることはなかった。
それから22年後、自らを金日成と思い込む年老いたソングンと、
そんな父に翻弄され生きてきた息子テシク(パク・ヘイル)が、
ある目的のために同居を始めるが……。
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