なにぶん、なりゆき なもんで
、・ 改め らくごしゃ の なりゆき(也がついたり、つかなかったり)
あの大学時代の、馬鹿なオレ。その4 【 おね 】
頂上「ピーク」での
いっときの休憩も、
ザックに、腰掛け、
大きく肩を上下して呼吸を整え、水を飲み、
それで、オレの休憩時間は終了、
おしまい、ジ・エンド。
おい、
眺めのいい景色は、
いったい、何処に、あったんだよぉ。
山の稜線「 尾根 」
峰から峰に続く線を、歩いていくんだが、
寝不足と、疲れたオレの体は、
朦朧として、振らつき、バランスを崩し、
尾根から足を踏み外し、斜面を、落下して行く。
この状態を、専門用語で「 滑落 」と言う。
別に、改めて、
専門用語と言うまでもないんだけど。
尾根の上から、やさしい先輩たちが、
滑落したオレに、怒声を上げる。
「 ワザと落ちてんじゃねぇよぉ、
早く上がって来い !!」
心配は、しないわけね、滑落したオレを。
ザックが重いので、重力の自然の法則から、
ザックがオレの体の下となり、
ザックが、山の斜面を滑り落ちる。
ザックの上にあるオレの体は、
肩バンドで、ザックに固定されているので、
意外と、怪我はないんだが、
自分で背負うことが出来ないザックを、
滑落地点から尾根まで、
ふたたび、自分で引きずり上げるのが、
これまた、ひと苦労なんだよ、まったく。
馬鹿なオレによる、
馬鹿なオレの、
馬鹿なオレへの、
馬鹿な罰ゲーム。
それが「滑落」。
こんな思いまでして、
ワザと滑落するかよ、発想が、狂ってるな、奴らは。
以前に、自分で、ワザと滑落した、記憶が、
そう、叫ばすのか。
どちらにしても、ヤベェぞ、
馬鹿なオレを超えて、狂ってる。
そして、
この道のりは、つづく、
初出 17/09/05 05:55 再掲載 一部改訂
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