心理士の子ども発達支援

発達や療育、教材の紹介

好きなことから始める療育

2023-10-16 13:39:48 | 療育

療育を必要とするお子さんは、年齢も特徴も様々です。

発達状況と特徴に合わせて課題設定をしたとしても

それに沿って、こちらの提示通り、指示通りに

課題を進めることが出来るお子さんは、ほとんどいないように思います。

 

療育を行うに際して、大切にしていることは、

お子さんにとって療育の場が嫌な場所じゃないこと、

また次も来てもいいかもと思ってもらえる場所にすることです。

そのために、お子さんがどんなことに興味があり、どんな遊びが好きかなど

保護者から情報を得ながら準備をします。

 

電車が好きなら、電車やレールを用意します。

着席出来ることも大きな課題の1つのため、机の上に用意します。

子どもは、喜んで椅子に座り机に向かいます。

もちろん、一式抱えて床に持って行く子もいます。

窓枠で走らせたい子もいます。

自分一人の世界を楽しみたいのでしょう。

そんな時は、その気持ちを受け入れて、

指導者が床や窓際に行きます。

子どもにとっては、来てくれなくてもよい、邪魔者ですが

何がしたいのかな?どうしたいのかな?と考えなが黙って側で見ています。

その期間は、数分かもしれないし、数日かもしれません。

それは、その子によって違います。

 

少し参入可能な様子が伺えたら、子どものストレスとならない程度に

話掛けてみたり、遊んでいるおもちゃを触ってみたりします。

それに対して、声をあげて怒ったり、手で手を払いのけたり、背を向けてガードしたり、

場所移動したり、遊びをやめてしまったりと反応は様々です。

こんなことを何回か続けていると、やがて、勝手にどうぞと言う感じで

こちらの存在を無視するようになります。

この無視が信頼関係の一歩であり、遊びに参入することを許してくれた証拠だと思っています。

 

その子に何か好きなことがあるというのは、とても助けになります。

好きな遊びをするために療育に来るというのでいいと思います。

子どもの気持ちを受け入れることを大切に

慌てることなく、じっくり、ゆっくり関わり、

徐々に目標とする課題に取り組めるように発展していければいいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 


おうちで療育してみませんか?

2020-10-15 23:46:11 | 療育
心理士として32年目を歩んでいます。

子どもの発達、療育に携わり始めて20年近くとなります。

多くのお子さんやお母さん、お父さんから沢山のことを学ばせて頂いています。

子どもの心理を有効に取り入れた心理士ならではの

療育の方法や教材を編み出しながら日々試行錯誤です。

そんな中、今までのエピソードや教材、方法などの話題を中心に投稿したいと思います。

お子さん一人一人、違いがあり、参考にならないかもしれませんが

療育に通われているお子さんにもそうでないお子さんにも

そして、保護者や療育に携わる方々にも少しでもヒントになることを願っています。

保護者におかれましては、出来そうなものがありましたら、

ぜひ「おうちで療育」してみて下さい。



*0才~10才ぐらいのお子さんの療育事例が主となります。

*エピソードに登場するお子さんは、

B君(男の子=BOY)、Gちゃん(女の子=GIRL)と表記します。