心理士の子ども発達支援

発達や療育、教材の紹介

ハサミが苦手。そんな時の補助点

2020-10-15 23:49:01 | 発達:目と手の協応
ハサミで線に沿って切ることが苦手なお子さんには、

下のように切る線の上に補助点(●)を書いてあげてみて下さい。




↑最初はこれぐらいの大きさの補助点と間隔で、上手になって来たら、

補助点を小さくしたり、間隔をあけるといいと思います。

上の写真は、例ですので、直線の一回切りから始めることをおすすめします。

スタート地点にしっかり補助点(●)をつけてあげることもポイントです。

「黒丸を見ながら切ってね」と声掛けして下さい。

太線でも点線でもない、この黒丸の補助点(●)がわかりやすいようです。

黒丸を目指すため、切るスピードが速くコントロールが苦手なお子さんも

それまでよりは、ゆっくりと丁寧に切ることが出来ているようです。


ハサミが上手に切れるようになるには、それまでの沢山の過程があってのことや

物の見え方なども関係しますが、今日のところは、工夫の1つとしてのご紹介です。





たまごパズルで落ち着いて集中

2017-03-03 12:46:40 | 発達:目と手の協応

たまごは幼児の人気物です。

なぜでしょう?

動きの速いお子さんの注意を引くおすすめ教材です。



↑割れていないたまごを1つ「ほら!たまご!」と言って見せると

多くの子どもは、ハッとなり注目します。

「トントン、パカン」と言いながら、本物のたまごを割るようにたまごパズルを割ります。

子どもは、またまたハッとしてニコッとします。

形の名前を言い、「たまごぴったんこして!」と渡します。

「よ~く見ながらしてね」と声掛けすると

たまごに集中しているので見ようとする努力が現れます。

もちろん、1つずつ出して見せて渡すようにします。

まずは、わかりやすく失敗の少ない丸や四角、-(横棒)と言った形から入るといいと思います。

渡す1個以外はお子さんに見えないように工夫し、取られないように気を付けます。

興味を持てて、やってみたいので、1個もらえることを待つことが出来ます。

いつもの早い動きよりは、落ち着きますが、そう何回も使えるわけではありません。

お子さんの年齢やその他の特徴にもよりますが、4、5回ほど療育で使えたらよい方でしょうか!?

しかし、ほんの4、5回でも確実に支援者を見るようになり、

1回1回、次が出て来るのを待てるようになります。

もらったたまごをしっかり見るようになります。

パズルをする動作もゆっくりになります。

少し待ったり、面白いな、楽しいなという気持ちや支援者とのやり取りに意味があり、

そんな4、5回の積み重ねが大切だと思います。



↑本物のたまごの空き容器にピッタリ



★たまごパズルは、10年ほど前に100均で購入しました。

当時は何と10個100円でした

現在はどうなんでしょう?4個100円?2個100円?

 

 


数字パズルで落ち着いて集中

2017-02-22 18:17:18 | 発達:目と手の協応

着席が出来るようになったものの

課題となると、まだまだ動きが多くて速いお子さんがいます。

少しでもゆっくりな動作を導きたい・・・

穴落としやペグ差し、型はめなどなど、どれもゆっくりは難しい・・・

ピース等を1つずつ渡していることはもちろんですが、

もらった瞬間、手元をチラッと一瞬見てねじ込みながら

視線は、こちらの次のピース等を見ています。

目と手が連携しておらず、指先を上手に使うことが難しく、

ピース等もわしづかみにすることも多いです。

難しい課題を選ぶわけにもいかず、このようなお子さんは、

どうすれば、ゆっくり落ち着いて出来るようになるのでしょうか?

見なくては出来ないことならゆっくりになるのでしょうか?




↑木製の数字パズル

わしづかみになるお子さんも、数字ピースは上からつまんでいます。

ピースは1つずつ支援者の手のひらの上に乗せて差し出しますが

ピースの形や素材などが、つままざるを得ない状況を作るのでしょうか?

型(土台)の数字と数字の間隔が狭いせいか、場所と形を見て、

少しですがゆっくり入れることが出来ます。

ゆっくり落ち着いて、指先を使う、しっかり見るという

目と手の連携を目標にしたい場合、なかなか良いパズルではないかと思います。

ピッタリくるお子さんもいるのではないでしょうか!

落ち着くことも体が体験することが大切かと思います。


★このパズルは、数字が好きなお子さんにも人気で、

向かい合って座り、上2段を支援者、下2段をお子さんとして、

支援者と同じ数字を入れるように求めたり、

どちらが早く入れ終わるかを競争するなどして楽しんでいます