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河津平安の仏像展示館

2013-07-31 21:40:15 | 美術[か]
伊豆ならんだの里 河津平安の仏像展示館

 伊豆半島の先っちょ下田市に近い河津町に仏像展示館ができたというので行ってみた。2013年2月20日にオープンした河津平安の仏像展示館。静岡県最古といわれる平安期の仏像が24体が常設展示されている。

 河津町で幹線道路から別れて山奥に向かう大型車の入れない細い道路、普通なら迷うこと間違いなしのパターンだが、なんと、道路のあちこちに、仏像展示館の幟が立っていて、要所要所に案内看板もたっぷり完備。山道そのものが、まるで参道のようにクルマを仏像展示館に導いてくれる。これはありがたい。

 数台停められる駐車場から展示館までは、きつい急坂を歩いて登る。登りきると、南禅寺(なぜんじ)が見えてくる。京都の南禅寺とは関係なく、寺を建てた坊さんが「なぜん」という名前だったとか。

 「ならんだの里」は昔、那蘭陀寺という大きなお寺があった場所ということから。那蘭陀寺は地震かなんかで壊れてしまったらしい。その後、土に埋もれていた仏像が見つかって、南禅寺が再建され仏像が安置されていたが、より良い状態で仏像を保存するために南禅寺の隣に仏像展示館が造られた。

 24体の仏像を納める展示館ということで、小ぢんまりした木造の建物である。24体で思い出すのは、昨年オープンした、かんなみ仏の里美術館、ここも近所のお寺から移し替えた仏像が24体展示されているので、何か特別な意味でもあるのかと聞いてみたら、「偶然ですねぇ」

 仏像自体は、どっしりとした薬師如来坐像を中心に、2m近い地蔵と十一面観音、ヨーロッパ巡回展示もしたことのあるというかっこいい天部立像などをメインに、男神立像、女神立像、菩薩立像などが並んでいる。これらの立像の中には、けっこう傷みの激しい像もあるが、粘土質の赤土に埋まっていたために、これでも状態は良いほうだという。


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