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クリムト展 ウィーンと日本1900

2019-05-12 19:48:03 | 美術[か]

「クリムト展 ウィーンと日本1900」@東京都美術館

 没後100年のクリムト展、同時代にウィーンで活動した画家の作品の中で、グスタフ・クリムト作品は全120点のうち50点以上となっている。初期の頃は真面目に古典絵画を描いていたクリムト、そのうち作風を変え、ウィーン分離派を結成し、やがて金箔官能オヤジになって行く。私がクリムトで思い浮かべるのは言うまでもなくその琳派みたいな金ぴか作品。今回は代表的な金ぴか作品《接吻》は来ていないが、《ユディトI》が来ている。金色の装飾を施した額も含めてゴージャスな金ぴか作品なので端っこにちょん切られた首が描かれていることを忘れがち。

 生涯未婚のまま14人の子供がいたという摩訶不思議なクリムト。裸婦な絵のモデルになった女性たちに子供を産ませてしまう不届き者だったが55歳で生涯を終えた。割と早死にしているが自由奔放に生きていたようなのでまぁいいか。女性ばかり描いていた印象が強いが、風景画なども多数描いていたようだ。今回はいくつかの風景画も展示されている。

 《ベートーヴェン・フリーズ》は34mもある壁画。この大きさは何かと思ったら、ウィーン分離派館の壁を飾っているものだそうで、今回その原寸大の複製が一室を囲むように展示されている。中央の絵のゴリラが印象的だが両脇の絵はけっこう隙間が多い。日本の美術にも影響を受けたための隙間の美学なのか、時間が足りなかったからなのかは知らない。 


グスタフ・クリムト《ユディトI》


グスタフ・クリムト《ヘレーネ・クリムトの肖像》:弟エルンストの娘


グスタフ・クリムト《17歳のエミーリエ・フレーゲの肖像》

 

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