ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

『風立ちぬ』

2013-07-23 20:45:00 | 映画[か]
『風立ちぬ』

 宮崎駿監督作品、最新ジブリの『風立ちぬ』は、『耳をすませば』、『火垂るの墓』、『コクリコ坂から』などのリアルな人間模様を描いた、こっち系のジブリ作品。『千と千尋の神隠し』、『もののけ姫』、『となりのトトロ』などの、やおよろずの神々やら化け物やらロボットやらが跳梁跋扈する、そっち系ジブリ作品とは趣の異なるグループ。どちらかというと、そっち系のほうが好きなのだが、こっち系も嫌いじゃない。

 戦前、飛行機に憧れて、軍需産業の中で飛行機設計に人生を捧げた堀越二郎の生き様を描いた作品。所々、青年の夢見る妄想シーンも出てきて飽きさせない。いい映画だと思う。

 主人公・堀越二郎の声は庵野秀明氏、なんとなく、おぎやはぎの矢作氏に似てる声に、黒メガネをかけた風貌まで矢作氏に見えてきて、かぶっている帽子まで矢作氏とそっくりで、半歩引いたまま観覧。小木っぽいのは出てこなかった。

 映画のメイキング秘話などを見るのも楽しみの一つ、たまたま先日TVでメイキング番組をやっていた。それによると、飛行機のプロペラやエンジンの音を、口で、ボイスパーカッションでやっているということを知り、面白いことを考えるなぁと、ある程度、好ましく感じていたのだ。そしていざ映画を見て、件のエンジン始動のシーンを見た時、あっ、これが口で声出してる効果音かと、事前情報により認識できたのはよいのだが、今度はボイパが気になって気になってしかたなくなってきた。さまざまな効果音が聞こえるたびに、これもボイパかな? そんな気がするなぁ、あれ、これはどうだろう? などと気になって気になって気になって気になって気になって気になって気になって気になってしかたなくなってきた。唇をブルブル震わせてプロペラ音をがんばって出している音声担当者の顔が思い浮かぶし、そのうち明らかに口で言ってるとしか思えない効果声も聞こえてきた。これは狙ったのかな? でもいいのかこれで? メイキング秘話を知ることは諸刃の剣だったりして。

 そんなこんなで、泣けるという噂どおりには泣けなかった。泣くなら『火垂るの墓』しかない。

 エンディングテーマ曲は荒井由実の《ひこうき雲》・・・なつかしい。ひさしぶりに THE BEST OF YUMIN でも聞こうかな。

コメント    この記事についてブログを書く
« 日本橋建築ツアー | トップ | 河津平安の仏像展示館 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画[か]」カテゴリの最新記事