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元素のふしぎ

2012-09-23 22:04:31 | 美術[か]
「元素のふしぎ」@国立科学博物館


 「世界のすべては、元素でできている」 そりゃそうだろう、という展覧会。普段はほとんど元素を気にして生活してはいない。絶対必要な酸素でさえ存在を意識して呼吸しているわけでもない。「今月は金欠なので呼吸は控えめにしないとなぁ」なんて意識しなければならなかったらそれこそ月末は息苦しかろう。そんなに大事な元素から、特に用途のない元素まで、全118種類の元素についての説明と、その元素が含まれる物体、材料、製品などの本物を展示している。もちろん近づいたら病気になるような放射性物質は置いてないので、まだ先の長い子供たちも安心して見られる。←あたりまえか

 フェルメール 《真珠の首飾りの少女》 や尾形光琳 《紅白梅図屏風》 に使われている元素、キラキラ輝く天然宝石や人工宝石の元素、持ち上げて感じる元素の重さ、叩いてわかる元素の音など、元素にまつわるいろいろな展示を見たり体験したりと、時を忘れてワイワイ遊びまわって元素に浸ることができる。

 元素体重計に乗ると、自分の体を構成している元素の配分が表示される。服も靴も財布も時計もスマホも含んでいるのでもちろん正確ではないが、だいたいこんな配分で身体が作られているとわかる。圧倒的に酸素量が多い。それに比べれば鉄やマグネシウムなどは微々たるものだが、それでもゼロになったら心身ともにえらいことになるのだろう。

 水素から始まって118ある元素が、含有される展示物とともに、どこにあるか、どのくらいあるか、主な用途は、など説明してあるのだが、レアメタル、レアアースなども通り過ぎて、後半になると、主な用途:「研究上の興味だけで、用途はない」と記載されているものばかりになる。興味本位の役立たずということなのでもちろんそれらには展示物もなにもない。今後も研究が続けられるうちにもしかしたら重要な元素になるかもしれない。そんな元素の最後、118番目は「ウンウンオクチウム」という変な名称。正式に認められていないので、1(ウン)1(ウン)8(オクト)という仮の名称になっているようだ。

 最後に元素の人気投票などというものをやっていた。結果は想像通り「金」がダントツ1位である。金の延べ棒を持ち上げて見たら想像以上に重かった。やっぱり1位が金でよかった。オリンピックの1位が黄メダルで2位が青メダルで3位が赤メダルだったら、選手たちのやる気もガタ落ちだったにちまいまい。

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