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森村泰昌 モリエンナーレ

2012-06-03 19:14:33 | 美術[ま]
「森村泰昌 モリエンナーレ まねぶ美術史」@静岡市美術館


 女装とかやっちゃう微妙な巨匠、森村さんの展覧会が、静岡駅前で開催されている。静岡市美術館は駅前の高層ビル3階にあり、地下街で通じているので暴風雨でも雷雨でもヒョウでもライオンでも濡れずに安全に辿りつくことができる。

 「まねぶ」は「まなぶ」と「まねる」が合わさったもの。影響を受けてマネをしながら学んできた森村さんの作品と、元になった作家の作品を並べて展示するスタイル。なかにはマネをしたはずの森村作品より、マネをされたはずの元ネタ作品のほうが年代が後になっているものもあり、巨匠になった森村さんがマネされる立場になったとかいうことらしいが・・・ 鼻付き洋梨だけは間違いなくマネしてもらった逸品である。

 アルブレヒト・デューラーのマネをしたという 《メビウス・マンダラの混淆図》 がお気に入り。幾何学的な模様の中に小さな菩薩が多数。そんな菩薩たちがコックピットに納まったエイリアン宇宙船のオペレータみたいで楽しい。

 美術家になるための心得
 (1)熱中すること
 (2)苦しみを味わうこと
 (3)「まねぶ」こころの持ち主になること
だそうで、好きな作品をマネしてみることは大事なことである。単なるパクリは才能が無い事を自白しているようなものだが、インスパイアされてマネしてみて何か新しい方向性が見えてくればそれはそれでいいのだ。

 今回の作品、よく見たら、個人蔵、作家蔵以外は高松市美術館蔵ばかり。それもそのはず、この展覧会は2年前に札幌、北九州を巡回した高松市美術館主催の企画展を借りてきたものだった。

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