9月9日 水曜日
今日も暑い一日です。
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過日三鷹の「山本有三記念館」をゆっくり見学して、帰りにそこで買ってきた本。
古いです。おそらく今の若い世代にこの本の名前を云ってもわからない人が
多いかもしれませんね。いくら名作といえども、物語はこの私でさえ生まれていない
昭和10年から 主婦之友 に連載された物語だからです。
** 「真実一路」
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主人公の義平は多分に有三本人を投影させている?真面目真っすぐな人物じゃないのか?
そして自分で決めた「真実をただひたすらに一つの道に向かって進んでいく」
義平のみならず、彼の妻 むつ子にしろ自分に忠実に(世間がどうであれ)真実一路を
死すまで生きていく。
義平には娘 しずこ と弟の 義夫 がいるがその娘 しず子は実子ではない。
複雑な過去があるが 義平の胸一つでその秘密は長年保たれていくのです。が
そこには大きな嘘が隠されている。
以下の挿絵は日本画家 近藤浩一路
一枚の紙の写真をスニッピングで切り抜き見やすくしてみました。
** 家長、義平
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** 義平の妻むつ子
自由奔放に最後まで心のままの真実に生きる
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** 義平の娘しず子
母親不在の家庭を守り義夫の良き姉、又母親の役目もする
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** 義平の息子 義夫 (義夫が主人公)幼い彼の目から見た物語。
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** 義夫の視点
母に抱かれてみたい。幼子の切なる願い。
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** 記念館に上記の部分の文章が掲示されていて胸にぐっと入り込みました。
最後までこの希望はかなわなかったのですが、、、。
純文学として私は読んだのですが 400ページもありながら一気に読み進んだほど
分かりやすく、かつ次ページがどんな展開になるのか夢中でした。
最後の 義夫 があっぱれです。
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