昨今の池上彰の話はイマイチ信用できない。
Fラン大学は本当に淘汰されるのだろうか?そんなにうまく行かないと思う。結局何だかんだでしぶとく生き残る大学が随分あるはずだ。それとFラン大学を槍玉にあげているが仮にFラン大学が無かったらどうなっていたか?恐らく就職氷河期はもっと深刻になっていたんじゃなかろうか。良くも悪くもあの時代のFラン大学の学生は学生でいなければ潜在失業者だったんじゃなかろうか。今でこそ高卒でも重要な労働力という考え方があるのかもしれないが就職氷河期は結局何だかんだ言っても雇用の調整弁だったと思う。それと入試が解けなくても入れる大学と安易に揶揄するが、大学教育を受けずに社会に出る人数が増える事に池上彰は危機感を持たないのだろうか?アメリカの大学進学率は84%に対して日本は57%程度。韓国ですら70%を超えているのに、である。これがそのまま科学技術の水準の差になっている事についてどう考えているのだろうか?日本では入試の結果ばかりが問題になるが本当に大切なのは「卒業時の学力」だ。日本ではそこが取り残されているわけで池上彰が教鞭をとる東工大はさすがに勉強しないで卒業という事は無いだろうが文系大学なら国公立大学であっても大して勉強もしていない、学力も私立の卒業生以下でも何となく卒業したような学生は少なく無いはずである。逆に金沢工業大学みたいに徹底的に面倒見て卒業させるような大学も私立には存在する。むしろFラン大学がこういう形であれば社会にとっての恩恵は大きいわけで、そっちに向かうような方法を考えるべきだ。それと専門職大学に関してもそこまで期待する程の成果はあるのだろうか?長くは続かないと思う。その流れが一巡したら恐らく先が無いんじゃなかろうか。潰れる事は無いだろうけど伸びも無いと思う。結局国公立大学の無償化だのFラン大学の淘汰だのと言ってもそれはただ現状をなぞっているだけで何の意味も無い話。結局日本には日本の将来を見据えた教育のグランドデザインが無い事が最大の問題なのであって、それを誰がどういう形で提示するのか?そこが一番肝心だと思うが。