Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2009年12月号 詩“スキャンダルの窯”

2010年04月22日 | アート
劇作家の国家で

詩人の州で

豚の国で

サルの帝国で

進化が続いている


ジャッカルの家から

ヤギの家から

オウムの一家から

フクロウの部屋から

俺めがけて肉が投げつけられる

忠実なカラスはいない


腹がゴロゴロ鳴る

屋根裏の穴だらけの屋根から

光と水が俺に降り注ぐ

ここは俺の牢屋


もろもろの感情がふくらみ

心臓が口から飛び出しそうだ

目の前で

助言が青空の彼方に流されていく

断りもなく去っていくとは、なんたることだ


オウムの家でもっと声高に叫べ

オウムを黙らせろ

フクロウのギョロ目をつぶせ

こちらが変わればカラスもやってくる


詩人が詩を書き

劇作家が脚本を書いた

そして俺は詩を学んだ

オウムの支配下で

あるときは詩人、あるときは劇作家

そしてあるときはオウムと過ごした


詩人、劇作家

だが小説家でもある

そして将来有望な若いロバ

ときどきポケットの中をさぐる

給料はまだ残っているだろうか

借金はないが、口から出るのは嘘ばかり


鷲はどこにいる?

いまいましい鷲が

俺を大空に連れ去る

俺から吸い上げる甘い果実

生活の糧まで味わおうというのか


台無しの人生をないものにするために

死者の傍らで

死の寝床で眠れるなら

そのほうがましだ

少し死んでみようと目をつむる

オウムが歌う賛歌が

住処を満たす


感謝されたこともあったよな

詩人、劇作家、小説家

これは俺からおまえへの大切な贈り物

なのに詩人は手錠をかけられ、もう書けない 

若いロバは留置場から牢屋へ 

だだっ広い穴だらけの屋根と同じではないか

スキャンダルの家


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