Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2020年6月号 自転車でコロナ救済活動をする牧師

2020年10月02日 | コミュニティーとカルチャー
【写真】キャンプのコミュニティを自転車で回り、イラストを使いながら新型コロナウィルスへの注意を呼びかける
牧師 撮影:KANERE

イボ・モハメド:KANEREスタッフライター 2020年5月

ジュバ・ルングラ牧師はコンゴ共和国出身の75歳。2012年に家族を母国に残してカクマキャンプにやってきて、福音の伝道に情熱を傾けている。

2020年3月12日にケニアの大統領が新型コロナウィルスの罹患者に初めて言及した時から、ジュバ牧師は、彼ならではのメッセージを住民に伝えるべく、ボランティア活動を開始した。拡声器を自転車に取り付け、コロナウィルスの脅威を認識してもらおうとキャンプ中を走り回った。

ジュバ牧師はポスターを使い、コロナウィルスの予防法を判りやすく教えている。しばしば市場で見かける。或いは、コミュニティの裏通りや人々が集まる薪や食料の配給所を巡回する。どの場所でも30分ほど立ち止まり、声を張りあげてコロナに気を付けるよう呼び掛ける。週に4日、1日8時間続けている。


【写真】キャンプ2で見かけた巡回中のジュバ牧師 撮影:KANERE

キャンプ以外にも、カロベイエイ居住地やカクマ市内などケニア人の住むところも訪れている。カクマ2のソマリア難民オスマンさんは、「厳しい環境の中で、彼の献身と情報に心から感謝している」と話した。

牧師は、「私の呼びかけに対する彼ら難民の反応は面白い。応援してくれる人もいるが、一部では批判する人もいる。でも、そんなことは気にしない」と話している。

厳しい日射しや強風のなかで動き回って疲れ切った様子だ。

ジュバ牧師はコロナへの注意喚起だけでなく、この機会を使って、カクマのキリスト教徒への福音の伝道も行っている。宗教に関する本もスワヒリ語やフランス語で書いているが、資金が無いため、まだ出版はされていない。

ジュバ牧師はカクマの住民に自家製パンを売って生計を立てている。通常は夜に売り歩いていたが、夜間外出禁止令の後は販売ができなくなり多くの販売機会を失った。将来は、支援が得られれば、パン焼き職人を養成したいと思っている。


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