@telier OWLのブログ(アトリエ アウルのぶろぐ)

くつと修理とその周辺…日々の記録です。

ヒールの巻革の欠損

2017-03-06 23:44:47 | 過去のブログ2021年10月まで
婦人靴のヒールに多いのですが、プラスチックのヒールに革を巻いてあるタイプ。
知らない間に傷めたり、剥がれて無くなったり、犬に噛まれたりで
気づいたらベースの白いプラスチックがむき出しに。こういう場合きちんと直すならヒールを取り外して新しい革を巻いてまた取り付けて…やや大変で、料金もそれなりにかかります。

今回は部分補修なので欠けた部分のみです。カカトも交換しています。よく見ると継ぎ足したところがわかりますので、
修理跡が目立ちますが…と言って受けます。



修理前→修理後の順で

















↓継ぎ足し作業途中


↓磨いたあと




今回のように革が層になって一見積み上げカカトのように見えるものをスタック巻き革と言いまして、初めはザラザラなのですがツヤを出すために手ヤスリで延々と磨かなければなりません。普通にやれば1日は費やせる作業です。手は痛くなるし磨く熱で軽い火傷みたく指はヒリヒリもしだすし、うんざりすること必須です。

私はこれを納得いくまでピッカピカにするのが好きです…美味しそうに見えるまで。