@telier OWLのブログ(アトリエ アウルのぶろぐ)

くつと修理とその周辺…日々の記録です。

ARTPHER 紳士本革ショルダーバッグの オールケア

2020-02-04 23:56:55 | 過去のブログ2021年10月まで
オールケア=悪いところ全部修理

リサイクルショップで掘り出し物価格で購入し、長年愛用されてきたカバン。
革の経年変化、色褪せ、へたり具合が丁度良い感じ。

しかし傷み過ぎて折り目や縫い目が切り取り線状態…破れ・擦りきれ・大きな穴&内張り生地も裂け裂けのボロボロ。
カバンとしての機能面に問題が。
カバンの構造によって変わりますが、共通して傷みやすいのはやはり負荷がかかる部分。

今回のカバンでは、
・ショルダーストラップの付け根
・開閉を繰り返すマグネット
・カバンの口まわり
・底面の角4ヶ所
・その他角や折り目・縫い目
・内張りは合成皮革ではないので劣化はないが生地が破れてボロボロ
など、重症でした。

修理内容
①内張り交換
②マグネット交換4ヶ所
③破れ(穴1ヵ所)補修と当て革※左右対称
④底、コーナー傷み4ヶ所補修
⑤革の傷み・破れかけ、全体補修
⑥持ち手補修
⑦ショルダーベルト交換
⑧ショルダーストラップ部分革補修
⑨色補修・保湿

↓修理前
















↓修理後











↓大きな穴があいていた部分は穴埋め補強してからあて革して縫っています。ここはショルダーストラップの根付けがあるためどうしても傷みやすいようです。左右対称・デザイン風に穴のあいてない反対側も同じ仕様にしています。







ひび割れてきていた持ち手元部分は同系色の革で補強(焦げ茶部分)
裏側の革は新しくしています。
今回は、まるまる作り替えるのではなく
なるべく現存のパーツを活かしつつ
見えない部分をしっかり補修しています。












↓取り外した内張り生地やパーツ