本を読もうと決めたのは確か3日前だったと思う。早起きを始めた時だ・・・。いや、七草の夜に誓いを立てたんだっけ?・・・・。記憶がどうも曖昧だ。雪が降らない時は自由時間になるからと勝手に決めたような気がする。「雪が降ったらどうするの?」なんて突っ込みは聞き流すことにする。時間の有効活用と言えば聞こえが良いが、活字に飢えていたのかも知れない。「活字?活字だったら新聞があるじゃないか」と言う声も却下。
今年の目標はと、自分に問いかける。目標は決まっている、経済的自由を手に入れること。この目標に向けて日夜励んでいるつもりであるが、そうは問屋が卸さない。もう何年間もの間、いや何十年間ずっと結果が見えないジレンマが体中を支配する。体中から焦りが滲み出し、時間を押しつぶす。休みの日ぐらいゆっくりと読書なんて気取ってみたいものだと、ボヤキがつい口に出る。何かをやっていないと体中に不安が充満するからだ。特にこの長引く不況が周りの風景を殺伐としたものに変えているような気がしてならない。答えは簡単、心の余裕がないからだ。テレビの前から離れることを決意して、コタツから這い出る。このまま眠ってしまうと悪夢にうなされそうな気がしたからだ。せっかくの日曜日、こんな事で終わりたくない・・・。
友人の夢屋さんの真似をして、庭先に米糠を蒔いてみる。窓側の椅子に座り庭をぼんやりと見つめている。暫くすると何処からともなくスズメ達が集まってくる。最初に来たのは5羽の団体様。松の枝に止まり、辺りを警戒しながら根元の米糠に舞い降りる。1羽が下りると先を争うように米糠に集まる。ついばみながらも周りを警戒するのを怠らない。ひとしきりついばんだスズメたちは松の枝に舞い戻り、枝にくちばしを擦りつけ身だしなみを整えている。一羽の囀りを合図に飛び立って行った。
「午後からもう一度来て見よう」とでも話していたに違いない・・・。松の木に静けさが訪れる。
さて、私も行動を起こさねばと茶の間を後にする。借りている本は延長、延長を重ねた5冊。かれこれ一ヶ月以上借りていることになるだろうか、いや、2ヶ月にも及ぶことは確かだ。英語をもう一度と思って借りた「ことわざで英語を学ぶ」「超右脳おしゃべり英語リスニング」「超右脳つぶやき英語トレーニング」と「エッセイを書きたいあなたに」「マグネット」の計5冊。手を付けたのは山田詠美著「マグネット」から・・・。長編も好きだが、短編もテンポ良く読めるので好きだ。
「英語をもう一度勉強するんじゃなかったか?・・・」と内なる声が聞こえて来る。「今まではビジネス書やノウハウ本しか読んでいなかったような気がする。心のゆとりは小説やエッセイからだ」と訳の分からぬ言い訳を呟く。誰に聞かせると言う訳ではないのだけれど・・・。1冊は読破したい。今日の自分の足跡として・・・。
コーヒーを入れに台所に行く。もちろんインスタント。去年のお中元で頂いたネスカフェ・エクセラ。茶の間で娘が珍しく英検3級の問題集を開いている。テレビを見ながらやるんだったら、トイ・ストーリーのDVDを英語で見ながらやればとアドバイス。
「え~?!」と目を丸くする。
次の瞬間「宿題だからやっているの~!」と額に皺を寄せる。そう言う事かとガックリ肩を落とす。「同じ目標か・・・。ようやく父の言う事を理解したか!」とぬか歓びした自分が恥ずかしい・・・。いつもの日曜日と言えばそれまでなのだが・・・。
成人式は相変わらず荒れ模様ですが、今日は絶好のスキー日和。
世の中3連休と言うことですが、午前中仕事です・・・。
今朝も6時起床、モチベーションは大切に・・・・。