理系母の療育と自閉症児の成長の記録

3歳で自閉症スペクトラムと診断された息子。約3年でDQ57→97。14歳で診断が外れ,高校受験を経て通常学級デビュー。

パン生地こねて指先訓練 夜まるめて朝焼きたてパンを食べる

2017-08-09 12:05:08 | 発達障害

私は朝食パン派です。

朝,焼きたてのパンが食べられればこの上ないのですが,近所にパン屋はなく,自分でパンを作ろうにも仕事に家事に療育に,時間が足りません。

ですが,忙しい中でもちょっとした工夫で療育兼ねて子どもとパンを作り,朝,焼きたてのパンを食べられることに気づいたので,今回はその方法を紹介します。

うちでよく作るのは成形の簡単なバターロールやフォッカッチャです。

ただいい加減な方法なので,パンにこだわりのある方からすればダメダメなパンかもしれませんが,スーパーで袋売りされているものや,パン屋で前日に買ってしなびたパンよりははるかに美味しいものが食べられます。

 

パン作りの大まかな流れとしては

1. 夕食を終え,お風呂に入っているあいだなどに,ホームベーカリー*で生地をこね,発酵する。

2. 寝るまでの空いている時間にパン生地をまるめる(成形する)。

3. 成形したパン生地を冷蔵庫にしまう。

4. 朝,冷蔵庫からパン生地を出してオーブンで焼く。**

 

パン生地の配合と焼き時間は,ホームベーカリーやオーブンに付属のレシピや一般のパン作りの本に出ているものを参考にしていますが,上記のスケジュールで時間をかけずにパンを焼くための重要なポイントがあります。それは

 

A. イーストの量をレシピの半分にする(発酵しすぎてイースト臭くなるのを防ぐため)。

B. 冷蔵庫にパン生地をしまう際に,パン生地の上にクッキングシートをかぶせ,その上からラップをかける(膨らんだパン生地がラップにくっついてしまうのを防ぐため。うちではシリコン樹脂加工されたトップバリュのクッキングシートを愛用しています)。

 

 

この方法だと,発酵時間やベンチタイムなどをきっちりレシピ通り守らなくてもよく,ホームベーカリーでこねあがった生地をそのままホームベーカリーの中で1時間くらい放置していても,大きく味には影響しません。だから,あわてなくても寝るまでの空いた時間に成形ができます。

また,本来なら成形する前にベンチタイムを設けて生地を休ませたりしますが,このプロトコールでは,ホームベーカリーの生地をクッキングシートの上に取り出してすぐ軽く打ち粉をし,そのままクッキングシートの上で成形します(こうすると片付けが楽)。パン生地を一晩寝かせている間に表面がつるっときれいになるので,がんばってきれいに形作らなくてもそれっぽいものができるんです。

 

バターロールの成形方法はこんな感じ。

 

フォッカッチャの場合は生地を大きくまるめてめん棒でのして1〜2cmくらいの厚さにするだけです。

 

さて,ここまではパン作りの流れを書いてきましたが,ここからは療育のポイントについて書きます。

 

このパン作りの中で子どもがやりやすいステップは材料の計量とパンの成形です。

 

材料の計量から成形,焼き上げまで全部一緒に,いずれは一人でできればいいのですが,最初からすべては期待せず,どこかの過程で少しでも興味を持って参加してもらえればいいくらいの気持ちでやります。

息子が最初にやったのは,ホームベーカリーでできた生地を,粘土のようにただつまんでこねくり回す,というだけのものです。これだけでも十分指先の力を使います。

そのうちバターロールやフォッカッチャの成形もやってもらいました。

大人がやると簡単な作業ですが,めん棒で生地を伸ばしたり,バターロールをくるくるとまるめたりするのも力の加減がうまくできず,最初のうちは悲惨な形態になりました。でも一晩寝かしているうち適当に膨らみ,焼きあがるとわりと見れたものになるので,あまり口を挟まず,いびつなものでもそのままにしました。

 

こうして形作ったパンを,朝焼き上げ,朝食に出すと,息子も嬉しいのか寝起きがよく,朝ごはんもしっかり食べてくれます。

 

ホームベーカリーはうちではNational(現Panasonic)のイースト後入れ式のものを使っています。私は国産小麦が好きなのですが,ほかのメーカーのホームベーカリーは国産小麦を使ったパンがうまく膨らまないので,小麦粉にこだわる方はPanasonicのものをオススメします。

 

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朝,パンを焼くときは,冷蔵庫から出してそのままオーブンで焼けますが,焼き上がりの膨らみが悪いと感じた場合は,冷蔵庫から生地を出して15〜30分おき,室温に戻してから焼いてみてください。



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