アジャイルコミュニティーでよく使われるユーザーストーリー。ユーザーストーリーはXPのプラクティスの1つだ。
その名の通り、ユーザー視点で、何がどうなるとうれしいのかを記載する。
- 私は従業員として、アクセスカードが必要だ。なぜなら事務所に入って作業できるから。
- 私は清掃員として、アクセスカードが必要だ。なぜなら事務所を掃除できるから。
- 私は警備員として、アクセスカードが必要だ。なぜなら事務所に不審な人や荷物がないか検査できるから。
みな、オフィスに入りたいのだが、登場人物により理由は様々である。
ポルシェ911はクルマ好きなら、興味のあるプロダクトだろう。
後部座席にちょっとした荷物も置けるし、1~2人でジェット機のように移動するには最適だ。
だが、ペットを飼っている4人家族には全く意味のないプロダクトになる。
同じプロダクトでも、利用者によって価値は変わってくる。価値は、ユーザーストーリーの「なぜなら」部分だが、これはユーザータイプにより変わる。
ユーザーストーリーで利用者を明確にする理由をわかってもらえただろうか。
欲しいプロダクトだけではコンテキストが不明だ。誰の為に、どんなシーンで使われるのか、作り手に意味あるカタチで示すために、ユーザータイプが必須である。
ちなみにユーザーストーリーは要求を端的に表わしたものに過ぎない。即開発できる詳細度はないから、使い手と作り手が会話し、理解を深めてから実装する。