PBLの優先順位付けは、「ROI(投資対効果)」と「リスク」で判断します。
利害関係者に最大の投資対効果(ROI)をもたらす要求から実装するのはわかりやすいですよね。
リスクは「技術リスク」と「ビジネスリスク」両方含みます。
技術リスクとは、技術的に作れるのか?プロダクトビジョンを叶えるソリューションやテクノロジーがフィージブルなのか、コスト的に実現可能なのか。
ビジネスリスクとは、戦略上重要なマーケットや顧客、オペレーション、財務状況、業界標準や法令と照らし合わせて、投入しようとしているプロダクトに投資することが経営上健全なのか。ビジネスの決定には、他の選択肢を捨てるという判断が伴います。技術面以外の外的環境を俯瞰し、経営上妥当な判断なのかを評価します。
プロジェクト初期にリスクを軽減することで、その後コンスタントにROIを獲得できる確率を高めます。それは、技術的な調査かもしれませんし、早い段階でのビジネスリスクの洗い出しと、継続的なモニタリングかもしれません。
ROI至上主義では、短期的なビジネス価値をデリバリーするために技術的負債を抱えてしまうリスクがあります。結果、中長期的に見るとスピードダウンしてしまいます。
プロジェクトの置かれた状況により、どちらに比重を置くかは異なりますが、ROIと平行してリスクも評価要因として考慮する必要があります。