北朝鮮問題があり、幸福の科学の布教ブログでありながら、最近は固い記事が多くなっています。
またどうやら、「えっ、なんで今ごろ?」と思える衆院解散の予定などもあり、「これからもっと、政治系の話題も書かないと」とも思っています。
で、少し息抜きがてら・・・なんて言っていますと、「ばくちゃん、お前さん、いつになったら、宗教の記事が書けるようになるがでぇ?」と、信者さんたちに怒られそうですが(笑)、今度いつ書けるかわかりませんので、今日は大好きな自動車関連記事をば。
いつぞや、日産のスカイラインRSから、日本車が劇的に性能を上げ、世界のトップレベルになったことを書きましたが、その後、スカイラインRSに負けじと、トヨタやホンダらが次々と、日産スカイラインRSと同様のDOHC4バルブシーケンシャルインジェクターシステムのエンジン搭載車を発表し始めました。
しかしそれらは、「排気ガス規制やオイルショック以前にあった、高性能車の復活。」という、自動車産業全体においては、ごくごく一部のカテゴリーでの話題でしかなかったと思います。
そして、全世界がおののいた事件が、一見何の変哲もない、ファミリーカー中のファミリーカー、「トヨタカローラ」によって引き起こされようとは、どこのどなたも思いもよらなかったのです。
6代目カローラ(E9)が発表されるまでは。
6代目カローラの出現は、全世界驚愕であって、その後、世界の全自動車業界が、巨大なイノベーションを強いられることになったのです。
それは恐らく、自動車史上最大の事件であったと私は思っております。
6代目 E9型(1987年 - 1991年)
何がこの6代目で起こったのか?
私はびっくりしました。
それはこの6代目カローラは、事実上ほぼ全車種が、スカイラインRSらと同じ、DOHC4バルブエンジンだったからです。
DOHCとは何かと申しますと、エンジンの吸気や排気のバルブ(弁)を開け閉めするシステムの一種です。
カムシャフトと呼ばれる卵型の部品を回転させることでバルブを押し、吸気時には吸気バルブを、排気時には排気バルブを開けて、燃焼時にはバルブを閉じる仕組みです。
戦前までは簡単に作れるサイドバルブ(SV)が主流でしたが、燃焼室が異形で吸排気の流れも熱効率も悪かった。
その後、バルブを燃焼室の上に持っていき、燃焼効率と吸排気の流れを格段に良くしたOHV(オーバーヘッドバルブ)に。
そして、バルブを突っつくプッシュロッドという棒を排して、バルブを押すカムシャフトを上に持って行って、高回転での追随性を良くしたのがOHC(オーバーヘッドカムシャフト)。これは後に、SOHC(シングルオーバーヘッドカムシャフト)とも呼ばれるようになりました。
そしてカムシャフトを2つにして、バルブを直接動かせるようにしたのがDOHC(ダブルオーバーヘッドカムシャフト)です。
4バルブというのは、一つのシリンダー(気筒)に吸気バルブが2つ、排気バルブが2つの、合計4つのバルブがあるエンジンで、レーシングカーはすべて、DOHC4バルブです。
つまり、DOHC4バルブエンジンというのは、自動車のエンジンで言えば最高峰、究極の形態なわけです。
この究極の形態エンジンを、トヨタは何とまぁ、大衆車と思われていた当時の世界のベストセラーカー、カローラに全車種搭載して来たわけです。
これが世界の自動車業界に何を引き起こしたかと言いますと、全世界の自動車商品のエンジンが、ほぼすべて、DOHC4バルブという、エンジンの究極進化形態になってしまったのです。
今販売されている自動車のエンジンは、軽自動車までもが、DOHC・4バルブエンジンです。
なぜか?
それは当時のトヨタカローラという商品が、世界の自動車という商品の価値を定める上での基軸車だったからです。
なぜカローラが世界の基軸車だったかというと、長年世界で最も売れていた商品だったからです。
自動車は個々人の趣味性が強く出る商品ですので、「これがベストの商品」というのが存在しません。
ですから、「最も売れている商品」が基軸となるのです。
それは最も多くの顧客に、「大金を払わせる価値あり」と認めさせたのが、ベストセラーカーだからです。
何が言いたいかと申しますと、「カローラより劣る性能や装備で、カローラより価格が高いと、割高感がハンパない」ですし、「時代遅れ感はものすごい」わけです。
ですので、全世界のメーカーが、自メーカーの商品価値を低めないように、大急ぎでエンジンの究極体DOHC・4バルブエンジンを開発せざるを得なかったのです。
その影響は凄まじく、いすゞなどは乗用車から撤退しましたし、アウトビアンキやデ・トマソなどイタリアの小メーカーは消え、イギリスでは自国資本のメーカーはなくなってしまいました。
DOHCだろうがOHCだろうが、一般道を走る市販車において、それほど性能が上がるわけではなく、ただレーシングカーのように、気むずかしさが増すだけなのですね。
性能を上げるだけなら、排気量を大きくしたり、ターボチャージャーなどの過給機搭載が、安くて確実なのです。
それまでのDOHC車は、実はスポーツムード優先商品でしたので、そのようなコストパフォーマンスの低いDOHC4バルブ化に、膨大な開発費用を投じることはできないものです。
しかしその後、大きく運転方法が変わったものがあります。
6代目カローラ以降、自動車発進前の暖機運転が、不要になったはずなのです。
なぜかというと、気むずかしいDOHC4バルブを、大量生産ベースで商品化させるためには、製品の精度が上がらなければなりません。
そのため、部品の金型ベースから見直しが成されて、業界全体で商品が洗練され、グレードが格段に上がったからです。
それまでは、エンジンの各部品単位では、熱による膨張比が違っていて、エンジンを十分温めて、部品ひとつひとつの膨張を落ち着かせないと、自動車は発進できないものが多かったのです。
今日本は、北朝鮮という世界の最貧国に、ミサイルや核兵器で威嚇されています。
これはある意味で、「東アジアで、歴史的イノベーションが起きている」とも見ることができるのではないでしょうか?
イノベーションの最中、その渦中にある人たちは大変です。
しかし、イノベーションから目を背けていては、また、結果として破れてしまえば、歴史の彼方に消え去るのも致し方なしです。
日本はその意味で、歴史的危機なのです。
皆様、幸福実現党をご支援ください。
幸福実現党には、歴史的イノベーションの時代を乗り切るだけの、気力も知見もあるからです。
本日は、、『松下幸之助の未来経済リーディング─消費税増税と日本経済』(幸福の科学出版)から、松下幸之助さんの霊言を一部ご紹介いたします。 (ばく)
SOHC & DOHC
いいなCM トヨタ TOYOTA TOYOTOWN CM集
とにかく、「失業者をいっぱい出しておいて、増税をかける」っちゅうのはあかんと私は思うね。
そうじゃなくて、みんなに仕事をつくってやらないかん。数多くの仕事をつくってくれる人、要するに、しっかり収入をあげて、税金をたくさん納めてくれる人を、やっぱり大事にしなきゃいけないね。
そういう人たちを悪人扱いしたり、週刊誌等が、一生懸命に、そんな人たちの悪口を書いて足を引っ張ったりするような世の中が続くようだったら、やっぱり、「みんな地獄に堕ちていく」っていう感じはするなあ。
まあ、「繁栄」とか「発展」とか言うと、きれいごとを言ってるように見えるほど、心がいじけてきてる人も多いんやろうと思うけど、日本には、まだ可能性はあるよ。
特に、ソフト産業系とか、そういうもんには可能性があると思うね。
宗教も、ソフト産業かもしれないけども、教育もソフト産業だし、それから、映画とか、アニメとか、そういう芸術系もそうだしね。
ソフト産業系は、知恵を凝縮することで、まだまだ、ほかの国の追随を許さないとこまで行けるマーケットを持ってるので、そこをやらなきゃいけない。
それから、やっぱり、日本の産業で弱いとこを強化していくことが大事かなあ。
特に、航空機産業や宇宙産業系統だね。
あるいは、メタンハイドレートかなんかが出るそうだから、そういう海底資源を採掘する技術は要ると思うなあ。(中略)
わしは、やっぱり、「汗を流すなかから知恵を生み出し、そして、大きなものをつくっていく」というのがええと思うなあ。
最初は、小さなものや、ちょっとしたアイデアから始まるけどもね。
例えば、二股ソケットのアイデアとかもそうやし、たばこを買い置きしといて、「まとめて買ってくれたら安うしますよ」みたいな感じで多めに売るとかな。
まあ、ちっちゃなことやけど、そんなアイデアを経験した人から、だんだん大っきなアイデアが生まれてきて、産業がつくられていくわけやな。やっぱり、そういう企業家をつくっていくことがいちばん大事や。企業家の輩出だよ。
要するに、これから新しく大企業をつくっていくような人を百人つくったら、少なくとも、雇用の問題は解決する。
かつての私たちがやったように、数万から数十万の雇用を生むような企業家を百人ぐらい創出したら、日本の未来産業の部分は解決していくと思うなあ。
このへんのところを守らないといけないよね。
これは、もう、あんまり政府に頼らないほうがいいかもしれない。
だから、教育の問題かもしれない。
あんたらは、大学をやろうとしてるんだろう? そこで、そういう「未来の産業家」をつくったらええんだよ。
そうやって、ちゃんと教えてやりゃあ、そうなっていくからね。
『松下幸之助の未来経済リーディング─消費税増税と日本経済』(幸福の科学出版)P123~129