昨日は定休日でしかも祭日で仕入れにも行けなかったので(日祝はメーカーがお休みなんですョ)サロンに行ってきました。
ピンクベースにラメがけが定番なのでいつもおんなじ雰囲気^_^;
そーいえば・・・今年はまだしもやけになっていないんです・・・^_^;
通常、今頃が一番苦しい時期なんですけどネ。
ああ、このまま・・・しもやけさんに関わらないでいてもらえますように・・・
以前ダーが取り付けてくれたシェルフ・・・
壁に貼ったボーダーテープは知り合いからのいただきもの
これ、素人が真っ直ぐ貼るのはなかなかムツカシイのですが、ダーはお手のもの
機器類が壊れたときも、ササッと直してしまうし、何でも作れるし、本当に頼りになる人でしたネ。
やればできるのに、面倒臭がってやらない男の人ってたくさんいるみたいですが
うちのダーは本当に腰が軽くて、何でもかんでもやってくれました。
特にRose Partyに対しては、相当思い入れがあったみたいで、
お店のあちこちにダーの手が入っています。
ダーが九州に戻ると、毎回かならず、たくさんのダンボールとガムテープが送られてきていたんですね。
わたしが毎日忙しく、車にも乗らないので、梱包用のダンボールやガムテープを買いに行くのが大変だろう、と・・・。
毎日ものすごい数を使いますので・・・。
一度など、いきなり、大きな家具が送られてきまして・・・
お店に飾ってあるとっても豪華な飾り棚なんですけど・・・
びっくりして電話したら、「マキの好みかなあ、Rose Partyに似合うかなあ、と思って・・・」って^_^;
わたしは何か送られてくるたび、ダーの財布の中身を心配しちゃいまして・・・。
ダーによると、最近の獣医師は開業目的の人が多いみたいですが、
本来獣医師はたくさんの資格を持つことができるので、いろいろな分野で活躍できるんですよね。
ダーのように医学部の研究室で寄生虫疾患の研究をしたり、医療援助のため海外へ派遣されたり、
厚生省の検疫課での仕事、薬の安全性を評価する仕事・・・
開業直前までは、大きな製薬会社で新薬の開発に携わっていました。
だけど、恵まれた環境の中でも、人間関係に悩んだり、本当に自分はこのままでいいのか、
という思いがいつもつきまとっていたと言います。
わたしなんか全く縁のないエリートコースを自ら捨て、歳を重ねてから開業したのには強い信念があったからなんです。
「病院に連れて行きたくても連れて行けない体の不自由な人や、経済的に困窮している人たちのペットを診てあげることで、少しでも困っている人のお手伝いがしたい・・・」
建物を持たず、自らどこへでも往診に行き、診療費の代わりに、おばあちゃんが裏の畑でつくった、だいこんをもらってきて喜んでいるような人だったんです。
損得なしで人に関わるから、悲しい目に何度も遭いましたし、
正真正銘の『ビンボー獣医さん』でした^_^;
もちろんすべての人にそのような行動が認められていたわけではありません。
周囲からいろいろと言われ(たとえば、もう少しお金になる仕事をしなさい、とか・・・わたしも最初はそんなふうに思ったこともあります)、面倒な思いもたくさんしました。
だけど彼は決して、自分の信念を曲げることはしませんでした。
とってもやさしい人でしたが、一方、一筋縄ではいかない頑固者で、人の意見に耳は貸すけれど、
それによって自分の考え方や行動を変えることはありませんでした。
わたし自身はたくさんの人のおかげで、経済的に自立ができていましたから、そのへんは心配はありませんでしたが、
九州でのダーの生活が心配で(-_-;)
にも関わらず、ダンボールやらガムテープやらお庭用の苗やらお店の棚やら・・・ルウのおもちゃやらいろいろと・・・送ってくるんです。
「もうお金使わないで! こっちは大丈夫だから」と言っても聞きません。
自分の物は何にも買わずに、わたしのためにお金を使ってしまうんです・・・
しかも宝石とかそんなのぜんぜんくれなくて、いつもダンボール(笑)。
「貧乏はいいんだよ。ぼくが嫌いなのは心の貧乏人だ」
これは、ダーの口癖でした。
本当に本当に・・・ケチ臭さのまったくない人でした。
わたしはダーのこの部分を一番尊敬しています。
心がケチじゃない人って本当に稀だと思います。
何かをするとき、わたしを含め、大抵の人のが、一瞬、自分の損得を考えてしまうと思うんです。
にも関わらず、どんなにお金があっても、心が満たされていない人はいくらでもいます。
どんなにお金が入ってきても、自分の生き方に満足していない人がたくさんいます。
本当に自分が必要としているもので、お金で買えるものなど、ひとつもないのかもしれません・・・。
あの人は確かに、世間一般の獣医師の収入はなかったけれど、わたしはそれでよかったと思っています。
あの人の生きたいように、やりたいようにさせてあげることができて本当によかったと思っています。
お金など遺さなくても、あの人はたくさんの人の心に、深い愛を遺していきました。
飼い主さんにダーのことを告げるたび、みなさん、電話の向こうで号泣されます。
信じられない、先生のことが大好きだったのに・・・と泣いてくださいます。
たくさんの方から、「先生といっしょに読んでください」とお手紙もいただきました。
絵手紙名人のTさんは、ずっと絵手紙を送ってくだざいます。
わたしのことを心配して、頻繁に電話をかけてくださる方もいます。
わたしなんて何の役にも立っていないのに、それでも、先生の愛した人だから、と言って、みなさんがやさしくしてくださるんです。
ただ自分のペットを診てくれていた人に対して、ここまで深く感情移入できるのは、
やっぱりダーの生き方が、みなさんに愛されるものだったから・・・だと思うんですね。
わたしなんて本当に何にもしていないのに、ダーのおこぼれをもらっているようなものです。
とてもうれしいんことなんですけどね(*^_^*)
余談ですが、飼い主さん方はみな、ダーをかなり美化して見ていらっしゃるところもあります^_^;
先述したことも本当ですが、わがままなところもあったし、嫉妬深かったし、厳しいところもたくさんありました。
わたしは甘やかされて育ってきたので、世の中にこんなに厳しい人がいるなんて・・・と思ったこともあります。
もちろん厳しさの中にも愛があったからこそ、受け入れることができたのですが。
ダーとわたしが取っ組み合いのケンカを何度かしたことがある、と言うと、
みなさん目を剥いて驚かれます(ーー;)
「先生がそんなことするなんて信じられない・・・!」とおっしゃるのです^_^;
飼い主さん方だけじゃなく、わたしの友人も驚きます^_^;
わたしたちは、取っ組み合いのケンカをするほどの、大親友でもありました(^_^;)
人はかならず、何か使命をもって生まれてくるはずです。
それは決して自己のためではなく、他人のために動かなければならないようなことだと思うんです。
大きなことなどできません。ダーだって大きなことを成し遂げたわけではありません。
小さなことの積み重ねで十分だと思うんです。
「愛をもって」することなら、何でもいいと思うんです・・・。
わたしも今生で何か他人のためにできることはないか・・・必死で模索している最中です(*^_^*)