がま口ジャッキの使い方は動画で紹介しておりますが、
より上手く口金をはめられるように少しポイントを説明しておきます。
まず、接着剤の乾き具合ですが、
接着剤を付けてから直ぐにはめようとせずに半乾きになるまで待ちます。
以外とこれが重要です。
半乾きといっても分かりにくいかもしれませんが、
表面が乾き、まだ軟らかいけれど触っても手に付かないぐらいまで待ちます。
プラモデルや他のクラフトでも接着剤の半乾きは基本ですよね。
当店では乾いても弾力のある専用に調合してもらった有機溶剤系の接着剤を使用していますが、乾かす時間は季節によりますが20分~30分は乾かします。
この半乾きの状態でセンターが合うように袋側を突っ込み、紙紐でまずセンターを動かないように固定します。
片側のセンターを固定後にもう一方もセンターを固定して、それぞれのセンターを出してから袋を付ける作業に入ります。
半乾きの状態でこの作業をするとしっかりとセンターが固定され、作業中にセンターがずれてくることはありません。
そして、がま口ジャッキにも接着剤が付いたりはしません。
これを乾いていないのに作業を始めてしまいますと作業中にセンターが動いてしまったり、紙紐を詰める時に接着剤が多量にはみ出したりと大変なことになってしまいます。
がま口作りは、縫い物は得意だけれど、この接着剤がはみ出し手にベタベタ付くのが嫌という方が以外と多いように思います。
がま口ジャッキは紙紐を詰めるためだけの道具ではなく、このように袋を口金の奥へ付けるための道具でもあります。
この時も接着剤が半乾きならがま口ジャッキで袋を詰めただけで紙紐を詰めなくても袋は外れません。
この作業の時にがま口ジャッキの刃先の鋭さが物を言います。
しっかりと内袋の生地と同時に芯地も銜え接着剤のあるところまで袋を押し込むことが出来なければ仕上がりにも影響します。
キットの型紙通りなのに袋がピッタリでなく口金の足の部分に隙間が出来てしまう、角丸の角が落ちているなどは、縫製時の失敗がないならおそらく袋の付け方、特にコーナーや角付近が浅くなっている場合がほとんどです。
まとめますと、
接着剤は半乾きにする。
センターを出す。
がま口ジャッキで袋も詰める。
がま口ジャッキは刃先が鋭く、内袋と共に芯地まで掴めるものを使う。
袋は奥までしっかりと詰める。
です。
自動車の修理工具や大工さんの工具などプロはプロ用の工具を使っていますが、プロの使っている工具を使うと安価な精度の低い工具をなぜプロが使わないかが分かります。
最後に宣伝になるかもしれませんが、高価なプロ用とまではいかなくても道具はプロでも使う程度の良いものを使いましょう。