BGMではなく本格的に「ボレロ」を聴きたくなり、オーディオに向かい久しぶりにでCDで聴く。
聴きながら20年ほど前のことをフト思い出した。
当時よく出かけていたCDショップでのこと。
クラシック曲コーナーで、欲しいCDを探していたら、私よりだいぶ年配の男性から声をかけられた。
「クラシックに詳しいですか?ボレロという曲を探しているのですがこれでよいのでしょうか」と何枚かのボレロと書かれたCDを差し出した。
いきなりの問いかけだったから戸惑ったが、ボレロを探している理由を話してくれた。
ラジオで、ボレロの曲の思い出をこめた手紙の紹介と曲が流されたのを聴き、その手紙の内容とボレロの曲がとても印象深く、もう一度この曲を聴きたくなり探しに来たと言う。
クラシックに馴染みがなく、ラジオで流れた曲がどれなのか迷っていたところだったのだ。
あの独特な16小節2組の反復から成っているリズムを口ずさんでみたら、「それです・それです」と嬉しそうに返事が返ってきた。
ラジオで聞いた手紙が、どんな思いのあった内容かは知るよしもなかったが、その男性は「たすかりました、有難うございました」と頭を下げレジに向った。
人それぞれには、なにかしら音楽にまつわる思い出や、印象深くいつまでも心に残る音楽との結びつきが有ると思う。
私自身も「ボレロ」はコンサートで何度でも聴きたくなる曲だし、今日もCDで楽しませてもらった。
あのリズムに乗せて色々な楽器がソロを吹いていき、そして弦セクションのアンサンブルとなり、だんだんと気持ちが高ぶり、10分を過ぎた頃からテンションが上がっていく、そして最後は爆発的に終わるとても感動的な曲です。
「ボレロ」を好きな方は多いでしょう。
15分間最後まで聴いて欲しい。
本来はバレエ音楽なのだが、
東京バレエ団「ボレロ」