南側の建物の脇に、5月から休まず咲き続けているバラがあります。
花数は5月の5分の一程度で少ないが、この猛暑の中でも3cmほどの可愛い花が休みなく咲いています。
Googleフォトで調べると花の名は「ロサ モエシー」と出ました。
この花は思いが詰まった復活のバラです。
15年以上も前になるのですが、娘が鉢植えのミニバラを妻の誕生日か母の日かのプレゼントに持ってきたものなのです。
妻は、少し大きめの鉢に植え替え、部屋の窓辺に置いて大切に育てていました。
しかし、自分で管理ができなくなり、私が水やりなどをしましたが、時々忘れることもあり、バラの元気がなくなってしまいました。
このままだと枯れると思い、庭の片隅に穴を掘って鉢のまま埋め込んで植えてみましたら元気を取り戻してくれました。
その後、それに安心して見回ることを忘れてしまいました。
妻が先に逝ってしまったこともあり、さらにこのバラのことはすっかり忘れていたのです。
3年前、大木になったツツジを選定した時にこのバラを見つけました。
見つけたときは、バラがこんなところにいつの間にと思っりしたが、すぐ埋め込んだバラであることがすぐ蘇りました。
10年余をツツジの枝に覆われ、地面から20cm程度でかろうじて生き残っていたのです。
鉢の水抜きの穴から根を伸ばし、陽にも当たらずによく頑張ってきたものです。見つけてくれるのを待っていたのかも知れません。
さっそく掘り起こして、南向きの門から玄関の間の、良く目立つ場所に植え替えてあげました。
植え替えて3年目になる今年の春、息を吹き返したバラはどんどんツルを延ばし、5月に見事に沢山の花を咲かせ、その後も絶え間なく咲き続けています。
今年の5月に撮影
それこそ、何年も咲くことができなかったのを取り返えそうとしているのかも。
バラの前を通るとき、咲いてくれてありがとうの一言を欠かさず話しかけています。
よく見ると、花の形が5月の八重から今は一重に変わっているのが不思議です。