以前、五島列島の福江から長崎への大型定期船に乗った。船内の大部屋に入って驚いた。広い板の間のあちこちに、使い古したアルミの洗面器が用意してある。圧倒的に多いのだ。私はその中で昼食用の弁当を食べることになった。環境としては、あまり良くない。弁当がまずくなる。それにしても、この洗面器群は何だ?こちらでは、若者がこんなにも多いのかな?と一瞬思った。
というのは、あるテレビ報道を見たからだ。九州北部、特に五島列島では中国大陸からの大気汚染が深刻だそうだ。畑の野菜も海の魚も影響を受けているらしい。
話はそれるが、以前に「中国帰国子女」を教えたことがある。「ひょっとしたら、中国で日本語を教えるかも」と洩らしたら、「先生、重慶なんか行っちゃ駄目だよ、長生きできないから」と言われたことがある。
ここで問題となるのは、成長期にある若者の肉体だ。ここ十年以上前から「チョー、ムカツクゥ」という言葉が日本各地の若者の間で使われているが、発信源はどうやら九州北部らしい。私は大型定期船の洗面器群を見て、それを確信した。
それにしても、今の若者は可哀想だ。生まれたときから環境汚染に晒され、肉体が蝕まれている。ダイオキシンだの環境ホルモンだのと、食べ物自体が危険。それでも食べない訳にはいかないから、肉体、特に胃腸に異変が起こっている。だから、なにかと、「チョー・ムカツクゥ」と訴える。大人はそうした救援サインに気づいて、すぐ洗面器を用意してやらねばならない。
大型定期船の洗面器群は、まさに、そのハシリである。
というのは、あるテレビ報道を見たからだ。九州北部、特に五島列島では中国大陸からの大気汚染が深刻だそうだ。畑の野菜も海の魚も影響を受けているらしい。
話はそれるが、以前に「中国帰国子女」を教えたことがある。「ひょっとしたら、中国で日本語を教えるかも」と洩らしたら、「先生、重慶なんか行っちゃ駄目だよ、長生きできないから」と言われたことがある。
ここで問題となるのは、成長期にある若者の肉体だ。ここ十年以上前から「チョー、ムカツクゥ」という言葉が日本各地の若者の間で使われているが、発信源はどうやら九州北部らしい。私は大型定期船の洗面器群を見て、それを確信した。
それにしても、今の若者は可哀想だ。生まれたときから環境汚染に晒され、肉体が蝕まれている。ダイオキシンだの環境ホルモンだのと、食べ物自体が危険。それでも食べない訳にはいかないから、肉体、特に胃腸に異変が起こっている。だから、なにかと、「チョー・ムカツクゥ」と訴える。大人はそうした救援サインに気づいて、すぐ洗面器を用意してやらねばならない。
大型定期船の洗面器群は、まさに、そのハシリである。