
●空港を出て直ぐの場所に胸の高さのフェンスがあり、迎えの人たちが名前を書いた札を持って入国者を待っていた。
順番にその札を見て回ったが私の名前もホテルの名前もなかった。
到着便と時刻も予約時に連絡していたのに・・・
見逃したかと思って今度は逆に後ろから順番に見て歩いたが結果は同じだ。
まだ、着いてないのだろうと4,5分後にまた見て回ったが結果は変わらない。
●結局、予約時に頼んでいた空港からホテルへのタクシーはいくら待っても来なかった。
少々焦ったが、直ぐ近くにプリペイド(先払い)タクシーのカウンターがあったのでホテル名を言うと
「知ってるよ、はい、500ルピー」
と言って手を出した。
500ルピー札を出したら、伝票をくれてあっちの方と指さした。
以前は空港であまりにもボッタクリが多いので、その対策としてプリペイド制度ができたらしい。
●そちら方面に歩いて、さらにその辺にいる人に場所を聞いて歩くと、薄茶色の開襟シャツを着た男が聞いた。
「タクシー?」
伝票を見せたらそれを受け取り、こっちだと先行して歩いたので薄暗い中をついて行った。
●すると屋内駐車場がありエレベーターがあった。
そこには他に2人の同じ薄茶色の開襟シャツを着た男がいて、一緒にエレベーターに乗り込んだ。
もし、こいつらが強盗ならここで終わりだ。
そう思うと緊張したがドアーが開くとさっさと先に出ていってホッとした。
●大通りを真っ直ぐに10分ほど走っただろうか。
「ここだ、チップをくれ」
と運転手は言った。
100ルピーもあればいいかと探したが、慣れていないのでなかなか見つからない。
それでいいよと200ルピー札を取ろうとする。
ダメダメと抵抗する。
やっと見つけた100ルピー札を渡して車を降りた。
●ウン?
何か様子がおかしい。
慌てて出ようとするタクシーを止めた。
ホテル(Grand Park hotel)に近づくと太いチェーンが玄関前に横断してあり、錠前が掛けられていた。
ウッソー!
24時間体制だと思っていたが違ったか!
●タクシーの運ちゃんが嬉しそうにしている。
ここから別のホテルへ私を運べば、またお金が取れる。
しかも、後払いではないので交渉次第で料金を踏んだくれる。
知り合いのホテルへ連れていけばコミッションも取れるぞ。
そう思っていたに違いない。
●ところが、ツキは私にあった。
ホテルの警備員がこちらに気づいて外へ出てきてくれたのだ。
そして、鍵を外して中に入れると床に寝ていたフロントの係員を起こした。
ああ、良かった。
運ちゃんのカモにならなくてよかった。
+++++++++++++++++++++++++++
こんな本を書いてます。
↓ ↓ ↓
・カミーノ旅日記;後編 レオン〜サンティアゴ編

・カミーノ旅日記;前編 パンプローナ〜レオン編
・貧乏人は野菜を作ろう【上中下合本版】: 食と農は近いほど良い
・通信工学を習ってない人の為の通信工事入門 LAN工事編
・情報工学を習っていない人の為の情報システム入門 統合編
・電気工学を習ってない人の為の電気工事入門 統合編
