「傾国のラヴァーズ」

ボディーガードの翔真は訳有の美青年社長・聖名(せな)の警護をすることに…(閲覧者様の性別不問) 更新情報はX🐦にて

小説「傾国のラヴァーズ」その42・眠そうな二人

2023-05-06 22:25:16 | 傾国のラヴァーズその41~50
 …聖名は天を仰ぐと、てことはやっぱり一緒じゃなきゃだめか、と口をへの字にして悩む。

 そしてその横顔はちょっとやつれている。

 でも2人暮らしには耐えてもらうしかないし、ここまで 怪しい人物の接触がないのは幸いだったのだ。

(そういえば 会社のない土曜 日曜はどうすればいいんだろう…)
(ゆうべはあんなにはしゃいでいたのにな)

「じゃあ仕方ない 。2人で行こう」

 聖名の決断を聞いて、俺は ふと気づいた。

「もしかして 何か用事があったの? デートとか それだったら…」

「いや オレ今誰とも付き合ってないし」

 何だかすごい勢いだったので、びっくりしてしまったが、返って怪しいと思い、それに ショックを受けている自分にも驚く。

「それでは買い出しは一緒にということで、よろしく」

 俺も何か言ってやりたくなって、
「トイレにもついてった方がいいですか?」
すると 聖名は大笑いして、
「昼間は大丈夫です」
と、答えてくれた。


「2人とも眠そうですね」
 聖名が会議室に行っている間に、 高橋さんから心配そうに言われた。





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