「傾国のラヴァーズ」

ボディーガードの翔真は訳有の美青年社長・聖名(せな)の警護をすることに…(閲覧者様の性別不問) 更新情報はX🐦にて

★小説「傾国のラヴァーズ」その65・好きにすればいい

2023-09-08 23:13:35 | 傾国のラヴァーズその61~70
 さっきのFAXは、敵対している人間からの怪文書と、聖名にはわかっていたのだろう。

(でも、そんな状況なのに、こうやってボディーガードを振り切って出ていくなんて…俺は敵の目くらましにしか過ぎなかったのか…)

 しかし、聖名の、FAXの件の時の必死さは嘘ではなかったと思うのだ。

 (せめてこういう予定だとあらかじめ…)

 いや、言えないからこうなったのだろう。

 もう、好きにすればいい。

 そんな気持ちになった。

 もう、ボディーガードとしてではなく、友だちとしてというか、「センパイ」として怒っていたのだと思う。

(もう俺はやめるんだし、何よりこんなことを思うようになったらプロじゃない)


 俺は聖名の部屋に戻って、彼を待つことにした。






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