とはずがたり

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免疫細胞による認知機能制御

2020-03-13 18:24:15 | 免疫・リウマチ
哺乳類ではadultになっても側脳室の脳室下帯(subventricular zone of the lateral ventricles)および海馬の歯状回(dentate gyrus of the hippocampus)では神経幹細胞によるニューロンの新生が生じていることが知られているが、このようなニューロンの新生能はagingとともに低下する。この論文では高齢マウス(28-29カ月齢)の脳室下帯では若いマウス(3カ月齢)と比較してCD3+CD8+CD4− T cellsが多数みられること、このようなT細胞が高レベルのIFN-γを産生することでstem cell nicheのニューロン新生能を抑制することをsingle cell RNA-seqなどを駆使して明らかにした。興味深いことにこれらのT細胞は単に脳血流関門の破綻によって侵入してきた細胞ではなく、neurogenic nicheにおいてclonalに増殖したものであった。Would blocking interferon-γ in the aged brain increase stem-cell proliferation and the generation of new neurons, and would this also improve cognition?
期待が広がります! 
Nature. 2019 Jul;571(7764):205-210. doi: 10.1038/s41586-019-1362-5. Epub 2019 Jul 3.
Single-cell analysis reveals T cell infiltration in old neurogenic niches.


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