整形外科領域においても、診断や治療におけるエコーの有用性が知られていますが、心エコーなどではマイクロバブルを用いてコントラスト画像が撮像されています。哺乳類細胞にはガス産生遺伝子というのはないのですが、本論文の著者らは、ガス産生細菌(Bacillus megaterium)から得られた遺伝子(を改変したもの, mARG)を哺乳類細胞に導入することで、エコーで検出可能なガスを哺乳類細胞に産生させることに成功しました。またmARGをdoxycycline-inducible TRE3G promoterにつなげることで、DOXによるmARG遺伝子発現を生体においてエコーで検出することに成功しました。ここに至るまでには多くの苦労があったものと思われますが、低侵襲性に安価に遺伝子発現のモニタリングがin vivoでできるようになればその応用範囲は極めて広いと思われます。
Science. 2019 Sep 27;365(6460):1469-1475. doi: 10.1126/science.aax4804.
Ultrasound imaging of gene expression in mammalian cells.
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