桜子でーす

日々の感想や思いついた事柄を写真や文章に表しました。ビジュアルに表現出来ると嬉しいな!

寒さが厳しくなりそう

2014年01月10日 | 日記・エッセイ・コラム
1月9日(木)

寒くなった。一度、ヒビが切れると、なかなか治らない。


先日、品川駅から乗ったタクシーの運転手さんが言った。
「この調子では、冬は来ないんじゃないですか」
「いえ、東京では二月、三月頃に雪が降りますよ」
と、私は答えた。

そう、雛祭りの日に雪が降った思い出がある。
あの頃は、暖房の設備も満足ではなかった。
丁度、学芸会があって、学習机を集めた即席のガタガタ舞台だったが、楽しんで演技をしていた。


今、考えると、物は無かったし、石炭ストーブの設備しか無かったが、満足感だけは十分にあった。
幸せな時だったと、今では思う。
あれからは、雛祭りと言うと、東京を襲った雪を思い出す。
渋谷の坂道は雪で大変だった事も……


話は続く。
「東京へ来てから、まだ日が浅いのですが、暖かくて暖房もつけませんよ。布団だけで大丈夫です」
東日本大震災の被害者である彼は、独りで上京して、タクシー会社に勤めたのだそうだ。
もともと、家族がいないので、気楽に過ごせているのだろうが、仕事柄、大都会の地理を覚えるのは大変だろうと尋ねた。

「そりゃあ、大変ですよ。でも、なんとか、この辺は…」と笑う。
「私達、時々、御茶ノ水まで行くのだけど、そう言う時だったら道を教えて上げられたのにね」
と、言いながらタクシーを降りた。


東京には色々な人が大勢集まって来る。そうした中で、あの大震災に遭って、家を失い、家族をなくした人々が、新しい居住地を求めて、独りで懸命に生きているのだと、今更ながらに強く感じた一時だった。

一見、気楽そうに見える中年の運転手さん、安全運転に気をつけてがんばって下さい。

宮城県よりは暖かい東京だって、寒い時はあるのだから、風邪をひかないようにしてネ!